miya akiko architecture laboratory
気積の存在と場の生存
榎本 直子
近年、建築における主軸が空間から場・物へと変わってきたと言われるように、空間と場には、空間が強くなると場が弱くなり、場が強くなると空間が弱くなるという関係性があると考える。しかし、空間と場のどちらも存在することで豊かな建築になるのではないだろうか。本設計における空間とは、気積の存在のことを指し、気積の存在を認識することを、気積にエッジがあるかのように感じる状態のことをいう。気積の存在を認識できる要素とし て、床スラブ部分の厚さが見えることや、床や天井の高さが異なることが挙げられる。また、 建築が引き起こす場というのは、座ったり視線を遮ったりする壁や床によって生まれると考える。これらの要素を用いて、錦糸公園横に図書館を設計する。床が空間を分節しながら繋がりの関係性を生み出すことで気積の存在を認識でき、壁は人の行為を分節し、囲むことで場を生み出す。建築全体に属する感覚を持ちながら、それぞれの居場所で留まれるような、建築全体が居場所になることを期待する。
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