miya akiko architecture laboratory
雨に浸る
ー町の風物詩となるための建築ー
竹場奈津子
国内最多雨地域である私の故郷において、水害を日常を壊す否定的なものとしてだけでなく、地域の持続性に深く関わるものとして捉え直す。
高校1年生の時に体験した紀伊半島大水害で当たり前の生活が失った中でも、町の至る所でにぎわいが生まれているように感じた。「災害ユートピア」という言葉があるように、災害が発生するとそれまでの秩序がなくなり、自分達で救助隊や避難所を作っていくように、災害は人々の間に日常にはない結びつきを生み出す。水害時に特有のふるまいが生まれる場は、この地域で逞しく暮らす人々に寄り添いながら、住民が今後何度も訪れる水害と共に暮らしを続けるために働く。水に「浸る」ことを語源とする日足は雨の町として、雨による風景が展開され、繰り返される水害も風物詩として人々に受け継がれていくことを期待する。
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