miya akiko architecture laboratory
統合荷重の更新
― 思索を促し記憶に残る現代型ホテル ―
富岡 みいる
今日私たちを取り囲む多くの空間は思索を促さない。本来、“場所”とは思い出せるものであり、思考させるものであり、人生の一部となり得るものである。単なる機能的なものではない。建築や要素が、人々を思考させ、“統合荷重”を更新していく空間を構築することを制作目的とした。
私たちは様々な情報から重要なものを抽出、統合しパターンとして記憶する。記憶パターンの重要度を“統合荷重”といい、それらを更新することを“統合荷重の更新”という。
現代における多くのホテルは、一度訪問するだけで空間を簡単に把握できてしまい、統合荷重が更新されない。そこで、統合荷重を更新する条件をホテルの構成要素へ変換し、それらを動線計画により組み立て空間を構築した。それらの空間は多様な行為を展開させ、私たちを思考させ、統合荷重を更新させる。そしてその場所がやがて記憶となり再び訪れた時もまた統合荷重を更新させ、私たちの人生の重要な一部となっていく。これはホテルを媒体としたビルディングタイプの提案である。
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