わたしたちが、アルテ・セラのためにデザインしたベンチができあがったと、このプロ ジェクトを紹介してくれたミラノ工科大学のマルコ・インペラ教授から、写真の添付がつ いたメールがきました。アルテ・セラは、北イタリアにある現代アートの屋外博物館です 。しかし、この博物館は、他の博物館と大きく異なっています。アルテ・セラでは、作品 は作家と自然のコラボレーションによるものだと考えられています。まず、アルテ・セラ の豊かな自然は、作家を創作意欲刺激します。さらに作られた作品は、アルテ・セラの厳 しい自然によって変化していきます。通常であれば、作家が作品を作り終えた時が、作品 としての完成ですが、アルテ・セラでは、自然による作品の変化も作品の一部であると考 えます。 私たちの作ったベンチのタイトルは、Shared Bench for Animals ‘ Tobusa’です。つまり 、アルテ・セラの森にすむいろいろな動物がシェアするベンチということです。Tobusaと いうのは鳥総(とぶさ)からきていて、木の切り株に、木の枝を供えたものを言います。 これは、また森が再生することを祈った供え物です。このベンチを設計してた2019年に、 アルテ・セラは強い嵐によって酷いダメージを受けました。そして、たくさんの樹木が倒 れました。私たちはこの森が再生することを祈って、この名前をつけました。そして、そ の嵐で倒れた樹木を使うことにしました。 しかし、虫や小動物や鳥はシェアするベンチとはどんなものか、創造がつきませんでし た。それは、既存のベンチの形に捕らわれたいたからでした。森には、いろいろな動物が 共生しています。それは、彼らは、地面からの高さによって、住み分けているのだという ことに気が付きました。そこで、倒木を色々なサイズに切って、低いものから、高いもの まで、リング状に並べることにしました。そしてところどころに、人間のためにスチール の丸い板を挟みこみました。人間も森の動物の仲間に加えることにしました。 あとから、マルコから追加の動画が届きました。その動画には、森のネズミがいました 。そして、その動画のタイトルは、A Future Inhabitant of Tobusa Bench でした。