Cation - π 相互作用の研究

カチオン−π相互作用は様々な相互作用のうちの1つであり,超分子構造の構築要素として,またタンパクの折りたたみや神経伝達物質であるアセチルコリンの認識に関与しているなど、生体の構造や機能においても重要な役割を担っていると考えられる。このため近年ますます興味が持たれている。カチオン−π相互作用は、気相中で調べられたところでは非常に大きいことが知られており、例えばベンゼンとリチウム,ナトリウイオンとの間の相互作用による安定化エネルギーはそれぞれ38.3、28 kcal/molと報告されている。
この相互作用を溶液中でも溶媒和やその他の環境要因の存在下においても十分働くことを調べるために、アザクラウンエーテルとピレン環をつないだ化合物を合成し各種のスペクトルからカチオンを取り込むとクラウン部分が芳香環の上に重なることを支持する結果を得た。

2016年に合成
π電子の壁の中に金属カチオンを閉じこめられないだろうか?