第5回「日本の女性史」

写真:インタビューを受けた越栄さん(左)、インタビューをする奥田さん(右)

日本女子大学では、女性が社会的・職業的自立に向けて必要な知識や技能、態度を身につけ、社会で力を発揮できる思考力と実践力を育むことを目的として、全学部共通カリキュラムである「JWUキャリア科目」を展開しています。
本特集では、「JWUキャリア科目」を7回に分けて、学生視点でご紹介します。
第5回では、史学科4年の越栄美春さんに「日本の女性史」の内容と魅力を伺いました。
(インタビュアー:文化学科1年 奥田知華)

女性の権利を主張した時代があって、今がある

― まず、履修した科目を教えてください。

「日本の女性史」という科目を、2年前(2020年度)に受講しました。

― 具体的にどんな内容の授業でしたか?

私が履修した時は、江戸時代後期から現代までの女性に関する歴史を、色々な角度からスポットを当てて掘り下げるという内容でした。授業形態としては、オンデマンドでの動画配信と課題提出がありました。
具体的には、女性の権利を主張して社会運動を起こした女性、例えば平塚らいてうや市川房枝などがいますが、そういった女性たちを中心に見ていったりしました。あとは、法律や教育関係の話まで幅広く扱っていましたね。
動画が毎回配信されて、その時に資料もたくさん配布されるのですが、ただ配って説明するだけではなくて、先生が当時の状況や様子が分かるような文献を授業中に提示してくれたり、当時の人の言葉を取り入れながら授業を進めてくれたので、とても理解しやすかったです。

― 授業内容は、結構多岐にわたりますね。

そうですね。

― 次に、授業を受けて印象に残っていることがあれば教えてください。

戦時中に女性の生活を向上させようとする動きがあったのですが、そこで女性を労働力や能力として国が利用しようと考えていたという事実についてですね。知識は少しありましたが、授業でしっかりと話を聞くことができて、それが印象に残っています。
それと、もう一つ。歴史の中で女性にも権利を与えようという流れになったことは知っているかと思いますが、ただ女性の地位を引き上げるのではなく、「男女が平等に一緒に働ける社会を目指そう」という考え方を持った人が、大正・昭和の時代に既にいたということが、自分の中では新しい発見でした。

― なるほど。改めて、授業を通してそういったことへの理解を深められたということですね。

そうですね。今は男女を平等にすべきだという考えが多数派で当たり前になってきていますが、そうではなかった時代、男女平等でなかった当時の世界はこんな感じなんだ、と実感できた良い機会だったなと思います。

― では、この授業を受講して変わった点や得られたことはありましたか?

女性の権利を主張するべきだという考え方や、男女の差別に対する問題意識が生まれて徐々に広まっていった流れを体感できたことで、今の日本社会のジェンダー課題をより身近に捉えられるようになったかなと感じています。やはり、どうしても今の問題ばかりに目を向けがちで、これまでの歴史に焦点を当てることはなかなかないと思うので。「過去の出来事を理解した上で、今はこういう課題がある」という視点を養えたのは大きかったです。

― 現在の課題に対して、より一歩踏み込んだ考察が出来るようになったということですね。

はい、まさにそうです!

― オンデマンド授業だったそうですが、授業の雰囲気はどうでしたか?

私が受けたときは授業動画の視聴回数が結構多かったです。女性史に興味がある人が多いのだなという印象を受けましたね。

― 視聴回数が多いということは、学生自身が興味を持って積極的に受講しているということですよね。真面目に受けている人が多いというか。

そうなんですよ。毎回小テストと授業の感想(リアクションペーパーの代わり)の提出があります。それも、しっかり授業を受けないと埋められなかったです。先生は、学んだことを定着させることと、授業を通してどう感じたのかということも学生に求めていたと思います。

― 最後に、「日本の女性史」は、どんな人におすすめの授業ですか?

私の場合は、自分の所属する史学科の先生が担当していた授業だったのと、私自身もジェンダー問題に関心があったので受講したのですが、時代に関わらず日本の歴史に興味がある人にはおすすめです。
女性史に限らず、教育史や法律といったテーマにも触れるから面白いですよ。勿論、ジェンダーに興味がある人も、今の日本の抱える課題を深く知るために履修するというのも良いと思います。あとは、毎回きちんと受講して、小テストと感想をこなせる人は向いているかな。
ところで、2022年度のシラバスを見たら、授業形態は大きくは変わっていないみたいですが、担当の先生や扱う内容・テーマが(私が履修した時と)違っていました。取ることを考えている人は、まずはシラバスを確認してください。

― インタビューは以上となります。「日本の女性史」の授業が気になった方は、シラバスを確認した上でぜひ履修を検討してみてください。ありがとうございました!