第6回「世界の女性史」

写真:邉見さん(左)、小林さん(右)

日本女子大学では、女性が社会的・職業的自立に向けて必要な知識や技能、態度を身につけ、社会で力を発揮できる思考力と実践力を育むことを目的として、全学部共通カリキュラムである「JWUキャリア科目」を展開しています。
本特集では、「JWUキャリア科目」を7回に分けて、学生視点でご紹介します。
第6回では、史学科4年の邉見しおりさんに「世界の女性史」の内容と魅力を伺いました。
(インタビュアー:化学生命科学科3年 小林明日香)

女性の権利を主張した時代があって、今がある

- 早速ですが、どのキャリア科目を履修したのですか?

「世界の女性史」です。なるべく早く単位は取ってしまおうと思ったので、2年生の後期で履修しました。

-2年生の後期ということは、2年前(2020年度)でコロナ禍でしたよね?

そうです。なので双方向型のオンライン授業でした。対面ではやらなかったです。

-グループワークなど受講生同士の交流はなかったのですか?また、雰囲気はどういう感じでしたか?

グループワークはなかったので、受講者同士の交流もなかったです。でも、チャットで意見を出すことができました。また、授業後にアンケートがあって、次の授業で先生がみんなに共有してくださいました。そこでみんなの意見を知ることができました。

-アンケートで意見を募集するだけでなく、共有してくれるのはいいですね。「世界の女性史」はどのような科目ですか?

ヨーロッパやアメリカを中心に女性の政治や教育、ファッションなどを学びました。例えば、政治だとスペインの政権では半数の官僚が女性であったとか、ファッションだと19世紀のヨーロッパでは女性らしい体型を女性像として追い求めて、健康に害があってもコルセットをしていたなどです。

-「世界の女性史」で学ぶことは結構幅広いのですね!なぜ履修しようと思ったのですか?

女性史から、ジェンダーへの理解を深めたかったのがきっかけです。女子大の授業だからこそ、女性について詳しく学べるかなとも思いました。

-もともと興味はあったのですね。授業を受ける前は、女性史についての知識はあったのですか?

なかったです。

- 授業を履修して印象に残ったものが何かありますか?

授業を振り返ってではあるのですが、世界の社会の女性を知ることで、日本の状況を理解できたと思います。男女平等や社会進出の順位ではなく、日本を客観的に見ることができるようになりました。

- 授業を受けて変わったところや得られたところはありますか?

授業で、一時期話題になった#KuToo運動(2019年、職場で女性がハイヒールおよびパンプスの着用を義務づけられていることに抗議した社会運動)について賛成か反対かを述べる機会がありました。私は、女性がヒールを履いても履かなくても人格は変わらないと思うので、賛成という意見でした。中には#KuToo運動は賛成だけど、ヒールを履くことによって身が引き締まるからヒールを履きたいという人もいました。みんな同じ女子大に通っていて学ぶことは同じだけど、それぞれ考え方は違うのだと思いました。いろいろな考えの人がいるから、お互いに尊重しあいたいと思うようになりました。

-学んだことを今後、どう生かしていきたいですか?

どの分野においても、世界で女性の固定的なイメージや男尊女卑があったことを学びました。そのような状況でも、声を上げてより良い方向へと働きかける女性が印象的で、強さを感じました。自分の意見を持って、主張する大切さを学びましたし、今後は日常生活や社会に出た際にも自分の考えを持って行動していきたいです!

-この授業を履修してよかったと思いますか?

よかったです。シラバスを見て、学ぶことは大体把握していたのですが、興味があるだけで知識がないから、ついていけるか最初は不安でした。でも、聞いたことがあるワードもたくさん出てきたので、楽しみながら授業を受けることができました。

-聞いたことがあるワードが出てくると、勉強も少し楽しくなりますよね!この授業はどんな人にお勧めしたい授業ですか?

学科問わず履修できる授業なのでみんなにお勧めです!苦手意識を持っていたけど楽しいと思えたので、みんな楽しいと思えると思います。でも、ご担当の先生は変わるので、シラバスの内容をよく見て決めたほうがいいです。

-確かに。同じ授業名でも、先生が違うと雰囲気とか違う授業もありますよね。最後にアドバイスをお願いします。

単位が取りやすいかどうかは気になる人も多いと思うのですが、少しでも「面白いかも」と思った授業は取ってみたほうがいいです。1回目の授業をとって、やっぱり合わないな、苦手だなと思った科目は履修訂正期間で訂正できます。

-私もキャリア科目に興味が出てきました。ありがとうございました!