大地震発生時のシナリオに基づく被災時の状況と生活支障
−大地震が起きたとき、みなさんの生活と住宅はどのようになるのか、わかりやすく見てみましょう−

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大地震に対して構造安全性を設計するのは構造設計者ですが、住宅を始めとする建築物を使っていくのは使用者です。自分のいる建物が、大地震後にどのようになるのか、生活はどのようになってしまうのか、建築する前から考え、使っている時には災害後に備えておく必要があります。
そこで建築研究所の研究プロジェクト(重点研究課題)では、災害後に建物が機能を維持し、早く回復するための構造性能評価手法の確立を目的として、2007年から3カ年にわたり研究開発が行われました。研究体制として3つの研究グループが組織され、サブテーマ1グループは災害後の建物の機能維持・早期回復を評価する構造性能評価システムの開発を、サブテーマ2グループは前述の評価システムにおいて必要な損傷評価・修復性評価・機能性評価のデータベースの構築を、サブテーマ3グループでは前述の評価システムから得られる耐震性能の有効な表示手法の開発が行われました。
われわれが所属するサブテーマ3グループ「普及促進」では、建築研究所と、建築環境の耐震総合安全性を追求する専門家集団であり、市民への情報伝達を通じて社会貢献する組織である耐震総合安全機構(JASO)、さらに市民啓発を得意とする日本女子大学住居学科 石川孝重研究室および関連分野の研究者の三者が協働して研究を行いました。

普及促進グループは、構造設計者だけでなく、建物を使っている人に対しても構造設計結果を分かりやすく伝えること、またどのような生活支障が生じるのか、被害を事前に使用者にもイメージしてもらうことをめざしています。その結果、将来的に建物を購入する人が建物の耐震性能を選べるような環境を整備することをめざしています。
その議論から、「市民に直接、災害後の状況と生活の支障がどのようになるか」を理解してもらうため、このwebツールが作成されました。

作成協力者
石川 孝重(日本女子大学)
平田 京子(日本女子大学)
久木 章江(文化女子大学)

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