英文学科教員紹介
佐藤 和哉(SATO, Kazuya)
略歴:1965年福岡市生まれ。福岡県立修猷館高校卒、東京大学教養学部教養学科卒、同大大学院総合文化
研究科地域文化研究専攻修士課程修了(学術修士)、同博士課程中退、オクスフォード大学近現代史研究科
修士課程修了(社会経済史修士)。東京大学助手、東京外国語大学専任講師、日本女子大学専任講師、助教授
(准教授)を経て現職。
連絡先:kasatoh@のあと、このキャンパスのドメイン(fc.jwu.ac.jp)をつけてメールして下さい。
最近の主な仕事
[著書]
2004年5月 「一八世紀ヨークにおける印刷出版業者の人間関係−トマス・ジェントを中心に−」(森村敏己・
山根徹也(編)『集いのかたち−歴史における人間関係』(柏書房)所収、pp.109−128)
2006年6月 「アディスンのバラッド論−「国民文化」への指向−」(出渕敬子(編)『読書する女たち』
(彩流社)所収、pp.41-53)
2011年4月「共感の行方」(見市雅俊(編)『近代イギリスを読む—文学の語りと歴史の語り』(法政大学
出版局)所収、pp. 71-112)
2017年5月「児童文学を教える」(日本英文学会関東支部(編)『教室の英文学』(研究社)所収、pp. 251-59)
[論文](2010年以降のもの)
2010年3月「巨人退治と民衆暴動−民衆向け出版物における「反乱」と「鎮圧」の表象−」『日本女子大学文学部
紀要』第59号, pp. 29-39
2012年3月「巨人殺し」の(ユニオン)ジャックー民衆ヒーローの暴力性に関する覚書」日本女子大学英文学科
『英米文学研究』第47号, pp. 33-49
2013年3月「多読教材としての『ロビンソン・クルーソー』 : Graded Readers のテクスト分析」『日本女子大学
文学部紀要』第62号, pp. 49-67
2013年3月「南洋一郎『ロビンソン漂流記』:戦後日本における受容のケース・スタディ」日本比較文化学会『比較
文化研究』No.106, pp. 235-247
2014年3月「翻訳児童文学としての『ロビンソン・クルーソー』—訳者・解説者はどう見てきたか—」日本女子大学
英文学科『英米文学研究』第49号, pp. 143-158
2017年2月「大学の教室で『エセルとアーネスト』を読む」日本比較文化学会『比較文化研究』No. 125, pp. 115-126
2020年3月「深宇宙のクルーソー:『ロビンソン』変形譚として Fredric Brown, “Something Green”(1951)を読む」
日本女子大学英文学科『英米文学研究』第55号, pp.159-173
[その他]
2015年6月(字幕監修)DVD教材『イギリス文学名作秘話』(The Open University)(丸善出版)
研究領域
イングランドの民衆文芸、ナーサリー・ライムズ(「マザー・グース」と呼ばれる英米の伝承童謡)、児童書/児童文学の
社会史、民衆向け出版物(チャップブック)、英文学とイギリス史、日本におけるイギリス児童文学の受容(翻訳児童文学の変遷)、
大学における英語教育と文学
現在の関心事
1.児童文学の成立から現在にいたるまでの出版と受容の歴史をたどり、「子ども」「本」「社会」の関係について考えること。
主な題材として、ダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソー』(1719−20年)を取り上げることが多い。
2.児童文学と文学研究の方法論との関わりについて考えること。
3.英文学研究とイギリス史研究の親和性を探り、これらを発展的に融合させること。個人的には、学際的な「イギリス文化研究」
の一つの形はこの融合の先にあると考えています。
4.文学的テクストを英語教育にどう活かせるか、考えること。それは同時に言葉の役割、現代における「英語」という言語の役割に
ついて考えることにつながります。
5.これらの問題を考えるための方法論的・理論的ツールを備えること。「文化」「歴史」「教育」に関するさまざまな研究方法について
学び、考えること。
公的社会活動
日本英文学会関東支部事務局長(2012年4月〜2014年3月)
日本ヴィクトリア朝文化研究学会事務局長(2016年4月〜2020年3月)
文京アカデミア「外国人おもてなし英会話講座」講師(2016年5月〜6月、2019年10月〜11月)
NHK文化センター千葉教室「イギリスの伝承童謡 マザー・グースの世界へようこそ」講師(2017年4月)
日本英文学会関東支部編集委員(2017年4月〜2020年3月)
日本英文学会事務局長補佐(2017年6月〜2018年5月)
日本英文学会事務局長(2018年6月〜2019年5月)
競争的資金等の研究課題
科学研究費補助金・基盤研究(C)「初期近代イングランドにおける民衆文芸に関する学際的研究」(研究課題番号:19520264)
(2007年度〜2009年度)(代表者)
科学研究費補助金・基盤研究(C)「『ロビンソン・クルーソー』の再話に関する比較文学的研究」(研究課題番号:15K02321)
(2015年度〜2017年度)(代表者)
余計なことを一つ、二つ、またはメッセージ
好きな言葉は「想像力と共感力」。地理的に異なる地域の文化にせよ、歴史的に異なる時代の文化にせよ、「自分にとっての当たり前」が
当たり前でない人びとの価値観を理解しようとするときに必要なのはこの二つだと思っています。人文学に限らず、学問とは、人が幸せに
なるためにあるものだと信じています。このページを読んでくださったあなたと、どこかでお目にかかれるのを楽しみにしています。
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