路上は誰しもが平等に接する事ができ、簡単に触れる事ができる。しかしただ通り過ぎているだけの人が多いのではないか。いつもは見過ごしているだけで、よく観察してみると意外と面白い事が起こっているのである。

ある人が路上にあるものを観察する。そしてそこに参加する。ある人はそこから立ち去る。ものだけが残される。そしてそのものを別の誰かが観察する。そんなサイクルが生まれる。観察をし、参加する行為を、観察を超えた行為と定義し『超観察』と呼ぶ。超観察を行うことで人々はものを媒介として交流を行う。観察物の対象は本来の目的とずれているものとなりそれらをノイズとする。日常目にする路上を分析し、ノイズが起こりやすい空間を、操作する路の種類やゾーニングによって設計する。設計物は必然性を持ち合わせるエレメンツのみとすることで設計者の意図は薄れ、押し付けられる使い方ではなくなる。

「路上」を「観察する」と言う誰しもが行える単純な行為から、モノと人、建築と人との関係を再構築するのである。

伊東由莉

梗概

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