人間味ある建築​
-感じ続けることについて​-

 

人間は様々に考える。時間や仕事に追われることなく、答えがない中で、思索することに人間としての喜びを感じる。しかし、現代社会において、早めの決断が求められ、考えを巡らす余裕がない。都市の建築も完璧さを追求し人間を画一化するようで窮屈に感じる。そのような都市に人間のように様々な側面を持つ完璧ではない建築を創造する。

そのような建築を創造するための設計プロセスを考える。哲学者・千葉雅也は『勉強の哲学―来るべきバカのために―』において思考の深め方を述べる。そもそもを疑い追求するところから始まり、次に見方を変えて転回し、転々と考える。転々とする中でこれが良いのではないかというところで中断、仮固定するというものである。この追求、転回、仮固定を繰り返すプロセスを設計時の考え方、手法として用いる。このプロセスを経ると追求と転回が混在する、様々な側面を持つ人間味ある建築になるのではないか。この建築から人々が、人間のような曖昧さを読み取り、感じ続け、人間の豊かさを再認識することを期待する。

明松夏穂

梗概

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