贈与が呼び起こす地域性
― オモテとウラの構成による新たなコモンスペースの創造 ―
北品川のオモテの統一性とウラの異質性での交換の原理に着目し、貨幣経済では交換できない“交換” に” 贈与性” を見出した。地域性に基づいたふるまいの交換、佇まいの交換、物々交換を、独自の地域性を持つ品川宿のエリアと再開発エリアに囲まれた3箇所において、大中小の異なるスケールのリノベーションを通して空間に反映した。
北側片廊下の都営アパートについて、高度経済成⻑期に建てられた建物の遺構として構造のラーメンの柱はそのままに、新たに内部空間の壁や壁に付随する開口の変化によりオモテとウラの性格を持った空間を設計した。また、現在バスの営業所・車庫として使われる一階部分は、リノベーションによりアパートに入っているテナントや住⺠の物々交換などの交流が生まれ、モビリティの流動性を活かした広場として地域のイベント開放スペースなどに使われることを期待する。
空間に人やものが織りなす贈与の連鎖が起こることで地域性が再び栄えていくことを目指した。
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