自由と受容

こんにちは。れいかです。

10月に入ってからの3日間、とても濃い時間を過ごすことができています。
初日は東京国立近代美術館へ「ピーター・ドイグ展」を見に。昨日は近所の大好きな場所へお散歩。
そして今日は高校の時の先輩とお会いしました♡

ふるさと村 ドイグ展お気に入り

ドイグさんは1959年生まれ。2000年以降に描かれた絵もあり、現代の作品をあまり見たことがなかったので新鮮に感じました。
絵の一つ一つがとても大きかったです。写真OKだったので近づいたり離れたりしながらたくさん撮ってきました。照明はLEDで、展示の雰囲気にぴったり。
ドイグさんの絵がたくさん展示されるのは今回が日本で初めてということで、約5年かけて展覧会に向けて準備したそうです。すごい…!
同じモチーフがいろんな絵に描かれていて、作品を超えてイメージがリンクしているところが面白かったです。

 

昨日のお散歩は気持ち良いお日様の光を浴びて、心身共に元気が出ました。
家から30分くらい歩くと一面の田んぼが広がります!(写真)
小旅行気分を味わいました。
蜻蛉たちが飛び回ってお出迎え。地面には彼岸花とコスモスが咲いています。金木犀の香りにうっとりしました。
そして今日は、久しぶりの先輩とのお出かけ。
前にお会いしたのは2月だったので、お互いに状況も色々と変わり、話が尽きませんでした。

 
3日間とも違う出来事のようで、共通して感じたのは懐の広さです。
見ている者を絵の内側に引き込むような、境界線の薄い構図の作品は表現の可能性を大きくしている感じがしました。
具体と抽象、主体と客観の共存。
「こういうのもアリなんだ!」と固定観念が壊れていきました。
そもそもアートは自由なものですが、想像力をどう広げるのか、すべて見る者に委ねられている大らかさがいいなぁと思います。

 

広大な田んぼや秋の花々、光り輝く木漏れ日。
すべてを優しく包み込んでくれる自然は「○○するべき、次はこれをしなきゃ」と固まっていく私の心を少しずつほぐしていきます。
そのままでいい、と思うと気持ちが楽になりました。

 

先輩とのお話はとても楽しいながらも考えさせられました。
就活やゼミについて、性格や思考などの内面のことまで心を割って語り合いました。
10月前に長い落ち込みから脱却した今の私だから話せたこともあって、今日お会いできて良かったと感じました。
他者が自分に求める像と、本当の自分との乖離。
無意識に決めつけたり、誰かのものさしに自分を当てはめて人と比べてしまったり。
人間だから仕方のないことだけれど、その都度気づいていきたいなと思いました。

 

最近は、大学での学びと日々の生活が徐々に繋がってきている実感が嬉しいです。
朝ヨガ、規則正しい食事と睡眠、お散歩。
ようやく掴んだ光を大切に育てていくために、生活を整えることから続けていきたいと思います!

 

それではまた。れいかでした!

 

10月……?

皆さんこんにちは、如何お過ごしでしょうか。

10月に入ったばかりですが、早くも肌寒い風が襟元や袖をすり抜けていきます。毎年酷くなる暑さは一体何処からやって来るのか……毎年頭を抱える問題でございます。季節の変わり目は免疫力が下がり風邪を引きやすくなるので、皆さん気を付けていきましょうね!

さて……色々なことがあった2020年ですが、残すところあと3か月となりました。恐ろしい話ですよ、1年は本当にあっという間ですね。学生生活が終わりへと向かっていく淋しさを、バイトの帰り道のなるとしみじみと感じる今日この頃です。

先週から後期の授業が始まりまして、久しぶりに所属しているゼミの面々と顔合わせをする事が出来ました。(zoom越しではありますが……)後輩も同期もみんな元気そうで、そして卒論の進捗は牛歩だったので安心しました!!!!!!!!!卒論の提出日が着々と迫ってきます。未だに国会図書館の利用は抽選仕様だったり、複写サービスにも時間が掛かっているので、いやはやどうなる事やら……。早めに完成させることが出来るといいなあと思っています。

 

さて話は変わりまして……

来週の休みに、私が敬愛してやまない作家・中村明日美子先生のデビュー20周年展覧会に行くので、今からもう楽しみで楽しみで仕方がありません。今年は行きたかった沢山の展覧会も泣く泣く我慢せざるを得ない年だったので嬉しいです。きちんと感染対策をして展覧会を楽しんで来ようと思います!!10月下旬の更新で書く事ができたら、この展覧会の模様や感想を述べたいと思います。

10月に入って、色んなラジオ番組で軒並み改編期が訪れる時期になりました。聞き馴染みの深い番組が終わったり、パーソナリティが卒業や代わる事に寂しくなる半面、新しく始まる番組が楽しみだったりと心の中が忙しないです。でもそんな改編期も、イチラジオリスナーとして楽しんでいきたいと思います!

これからますます寒くなるのかと思うと少し憂鬱になりますが、推しを推して、好きな曲を聴いて、時の流れに身をまかせて1日を楽しく過ごしていきたいと思います!!

それでは今回はこのあたりで。えぬでした~~~~!!

エネルギーチャージ 今夏ver.

こんにちは。れいかです!

 
9月2日。今日は私が好きなリトグリの新曲リリース日!
昨日ゲットしてきました。メンバーの写真が載っているブックレットがとても素敵で、テンションが上がります!

8月後半何してたっけ~?と手帳を見てみたら、毎日何かしら予定が書いてありました。
あっという間に感じるのも納得。というわけで、今日はこの2週間のハイライトコーナーです。

 
前回のブログで美術館に行きたいと言った私。有言実行しました。
国立西洋美術館の「ロンドンナショナルギャラリー展」。
大好きな印象派の絵をみることができました。夕日が金色で表現されていて見入ってしまいました。
古川雄大の音声ガイドもとても良かったです!
同じ日に三菱一号館美術館の「画家が見たこども展」へ。
東京駅を歩くのは久しぶりで興奮しました。
16時前に行ってみるとほぼ貸し切り状態!人目を気にせず、絵と音声ガイドに集中して楽しむことができました。
タイトル通り、こどもやペットの絵・写真が中心の展示で、とても癒されました。
優しさと愛に満たされた世界観に包まれて、心が浄化されました。
ロンドンナショナルギャラリー 画家がみたこども

 

 

もう1つ印象に残っているのは風鈴の絵付け体験!
幼なじみが誘ってくれました。
風鈴
左が友人、右が私です。
工房の方が丁寧にレクチャーして下さったおかげで、お気に入りの風鈴になりました🎐
風鈴の内側から絵を描くのは慣れるまで難しかったです。
1回花火を描いてみると少しずつ要領が分かってきて、金魚、桜、とんぼを描くことができました。
絵の具を使うこと自体が久しぶりで、アトリエに通っていた時の童心を思い出して幸せなひとときでした。
この後は水族館にも足を運び、夏を満喫した1日になりました。

 

あとは高校の時の先輩や後輩とzoomでお話したり、大学の友達とカフェでまったりしたり。
昨日は代官山の蔦屋書店で友達と半日過ごしました。
映画、音楽のエリアが分かれていて、料理、ガーデニング、旅、ファッション、哲学など様々なジャンルが網羅されていて全然飽きませんでした。

 

最後に私の元気の源。
外で食べるスパイスカレーは野菜がたくさん入っていて、味の変化がとても楽しいです。
見た目も美しい!!
三日月

これからも美術館とスパイスカレーでエネルギーチャージしていきたいと思います!
私は最近、ネットフリックスに入って、「愛の不時着」にドハマり中です。
もうすぐ見終わってしまうのが悲しい…。

 

近況報告にお付き合い頂きありがとうございました!
れいかでした😊

サントリー美術館

9月1日。(えっ、もう9月なの!?)
1月ぶりに高速道路を運転し、ヒヤヒヤしたあやが担当します。
いやー、久しぶりだったのでなかなかスピードが出せず…
でも、高速道路ってある程度スピード出さないほうが怖いんですよね。
いつかは気の向くまま遠くへドライブしたい。頑張って運転技術を磨かないと。
さて本日も元気に書かせていただきます。

先日六本木の東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館に行ってきました。ついこの前まで改修工事のため閉館していましたが、7月22日にリニューアルオープン。ずっと気になっていた美術館でしたので、オープンを心待ちにしていました。
現在開催されている企画展は「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」
わが国・日本で使われていた様々な時代の豪華絢爛なものの数々が集まった展示でした。
例えばお化粧道具や祝いの席で使われていた器、異国を感じさせる品などなど。それらに関連した現代アートも展示されており、多様な角度から楽しむことができました。(現代アート、印象的なものが多くてびっくり。 )
しかも、展示品のほとんどが写真撮影可能! 受付の方に「遠慮なく撮ってくださいね。」と言われました。
美術館自体も木の温もりが詰まった心地良い空間で、ゆっくり展示品を鑑賞することができますよ。
この企画展は9月13日まで実施されるようですので、皆さんもぜひ足を運んでみてください。

それでは、また!

秋の京都 徒然なるままに 後編

こんばんは!れいです。

さてタイトルの通り、やっと後編を書く日がやってきました!(パチパチ)

もちろんこの間ブログを書いてから映画を見に行ったり成人式の前撮りをしたりと色々楽しいことがあり、国語国文学会の秋季大会もあり、で盛りだくさんの毎日ですが、とりあえずは京都の後編を皆さんにお届けしたいと思います。

先週の続き、いよいよ佐竹本三十六歌仙絵のお話です!

実は恥ずかしながら、今まで私は佐竹本三十六歌仙絵というものを知りませんでした。古筆の方は高校の時から好きだったし、自分で筆で書いたりするとより魅力が分かる気がしていたのですが、絵の方の魅力はいまいち分からず…。ただ今回の特別展で、テレビ等の特集を見ていかに素晴らしいかが分かり驚きました…!特に女君の装束の線描や色使いが素敵だなぁと。今回は女君が、前期に小野小町、後期に小大君が出たので私たちは小大君を見ることができました。

私たちが、三十六歌仙絵を見た最初の感想。思ったより字も絵も小さい!ということでした。パンフレット等で見た時は、もっとドーーーンって感じに描かれているように見えたのですが、絵も字も割とちょこんって感じでした。なので最初は、あれ?思ったよりちょっとしょぼい感じ…?(本当に失礼)と思ってしまいました。でも順を追って何人かの歌仙絵を見ていくうちに、歌の内容や歌人によって小さな顔の表情や雰囲気が違っているのが分かったのと、絵が小さいからこそ余白の部分で、和歌の風景を想像できるように感じて、シンプルなのに奥深く、見れば見るほどにその魅力にとりつかれました。後期、能の講義を受けていて、能は今の舞台よりもずっとシンプルですが、その分観客の想像力も膨らむように感じて、佐竹本も同じような良さがあるというか、絵そのものの線や色の美しさもあるのですが、それと同じくらいに余白の美しさというものを感じました。顔は、これも何かの特集で見た通りなのですが、顔色まできちんとかき分けられていて、しわの入り方だったり眼の角度も少しずつ違っていて、和歌からの想像や創作がここまで絵によって美しく表現されていることに感動しました。また、茶掛として使用されていたこともりあり、一人一人雰囲気にあった表具が仕立てられており、またそれが素敵で、絶対に無理だけど家に飾りたい…!と思ってしまいました。歌人たちの顔が一人一人違うので、好みの顔を見つけるのも楽しく、私は大伴家持が下膨れでかわいい?かったです(笑)

これにて大満足で特別展を見終わった私たちですが(もっともっと展示はあったけどここでは割愛します汗)、なんと!!迷いに迷って図録を買ってしまった…!京都まで来て買わなかったら後悔する…見るだけで目の保養になるのだから…と精いっぱいの理由を自分につけ、しっかりお持ち帰り。だって表紙から素敵だったのだもの…。飾っておくだけで幸せな気分になります。

京博を後にした私たちは、京都の友人と合流し、鴨川沿いのおいしいイタリアンのお店へ。実はここ、7年前に川床の時期に行ったお店で、その時にあまりにもおいしくて、また行きたい!と私がみんなにお願いしたのです。
おいしいピザやスパゲッティ、そして久しぶりに友人とゆっくり話す時間。素敵すぎる夜でした。

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さておいしい料理にお腹いっぱいの私たちは、バスに乗って永観堂へ。というのも、紅葉の時期は多くの寺院で夜間のライトアップがあり、その中でも永観堂周辺の岡崎エリアは色づきが早く11月半ばでもとっても綺麗なのだそうです。

写真がこちら。
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言葉にならないほどきれいではないですか!?本当に語彙力がなくて、終始「やばい」と謎に連呼してましたが、形容する言葉が見つからないくらい美しかったです。青紅葉がまだ交じっているのも、逆に雰囲気が良くて趣があっていいなぁと。そして沼?小さな湖みたいな水面に映る逆さ紅葉(と勝手に名付けてみる)がそれまた鮮やかで、本当に佐竹本に引き続き眼福でした。

これにて1日目終了!!(長い!)

 

2日目

朝京都の友人は予定があって、午前中は2人で観光。朝はそれまた雰囲気の良いパン屋さんでおいしいシナモンロールをいただいて、鴨川デルタで遊びまくって楽しい朝を過ごしました。私は小さい頃パンが大好きで、将来パン屋さんになりたいと思っていて、今でもパン屋を見ると寄り道したくなる衝動にかられます。ちなみにシナモンロールはマストです。意外とお店によってシナモンの風味が違うので、ぜひ試してみてください!ちなみに私はここまでパン屋パン屋言いまくってますが、スタバのシナモンロールが一番好きです。
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↑色づいた鴨川

そしてあんなこんなで昼近くなってしまったのですが、今SNSで話題?の瑠璃光院に向かうことに。というのも瑠璃光院は、書院から見る紅葉が有名で、その紅葉が机?床?に映って更に綺麗なのだそう。せっかくだからということで、私たちもローカルな雰囲気の叡山電鉄に乗って最寄りの八瀬口まで向かいました。

八瀬口駅に降りると人はいっぱい車の往来もすごくて、どこぞのテーマパークみたいなこみ方でした。けれどもやっぱり北の方ということもあって、洛内よりずっと紅葉が進んでいました。

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さて紅葉を堪能しながら瑠璃光院の方に向かうと、なんと整理券を配布していて、入れるのは一時間半後!混んでいることは予想していたけれど、想像以上の混雑に驚いてしまいました。私たちは午後に三人で祇園を着物散策する予定があって、既に着物レンタルも予約済…。一時間半後だとそれに間に合わなくなってしまうので、泣く泣く断念し、近くで素敵な寺院がないか探し、少し山を下って蓮華寺というお寺へ。

小さいお寺で、殆ど人がいなくこちらはすぐに入ることができました…なのですが、きっと瑠璃光院以上に紅葉が綺麗でした。
静かな雰囲気でお参りできるのと、庭園の静かな雰囲気に心が洗われる思いがして、こんな時間って普段の講義とは違う充実度だけれど、濃密な時間だなとしみじみ思いました。演習とかレポートとかで忙しい毎日だったけれど、少し気持ちが落ち着いたように思って、こういう時の過ごし方も必要だなと思いました。東京にこんな雰囲気のお寺が欲しい!と心から思いました。

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午後は祇園に移動し、念願の三人で着物散策!写真をたくさん撮って、おいしい抹茶スイーツを食べ、古本市で「暮らしの手帖」のかわいいデザインに感動し、お土産を爆買い(笑)し、これまた幸せ過ぎる数時間を過ごしました。

美味の餡サンドの写真を公開↓
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楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、着物を返したらもう新幹線の時間になっていました。たった1泊2日だったけれど、久しぶりに三人でたくさん話して、笑って、おいしいものと綺麗な景色に感動して、名残惜しくて東京に帰りたくない!と心から思いました…。東京に待つ演習という現実が受け止められず…(なんとか演習発表間に合いました!)。

最後、友人が新幹線のホームまで来てくれて、最後まで窓越しにバイバイって手を振って、最後はなぜか本当に寂しくなってしまって、うるうるしてしまいました。それほど楽しくて、充実した旅行でした。

 

最後に言いたいこと。なぜ私がここまで旅行のことを詳しく書いた(書いてしまった)のか、ということ。話は変わりますが、先週成人式の前撮りで久しぶりに父に会い、何年振りかで家族写真というものを撮りました。色々事情があって、もしかしたらもう一生撮らないかもしれなくて、その瞬間一瞬一瞬が大切なものに感じました。この話に限りませんが、ふと何かを感じたその瞬間っていうのは、他に取り換えがきかない気持ち、なのだと思っていて、だからこそ私は毎日を大切にしたいし、こうしていちいちブログに詳しく残すのも、それがあるからです。同じ生き方をするならば、せっかくだったらこだわりを持って生きたいと思っています。趣味もたくさんあっていいし、それが中途半端でも、何か自分の基準とか好みを持って人生を生きている人は素敵だなと思うものです。

以上演習に悩む私の戯言でした…!

 

秋の京都 徒然なるままに 前編

こんばんは!
昨日今日、突然に雨が続いていますね…。ちなみに今日私は、祖父と曾祖母の法事があり雨の中お寺に行きました。二人ともに私が生まれる前に亡くなっているのですが、いつもおじいちゃんやひいおばあちゃんが見守ってくれているのかなぁと思って、背筋が伸びる思いでした。

さて私は先週、友人と京都に国内留学している友人の所へ遊びに行ってきました!
前にもブログに書いた気もしますが、私の京都への気持ちは並々ならぬもの(?)で、小学校6年生の時に修学旅行で行って以来、京都は多分8、9回目だと思います。そして京都検定3級もとってしまい(実は2週間後2級の試験なのです!)、無駄に京都に詳しいのです。

私は金曜日5限まで講義があり、友人も部活があったりで、土曜日の朝新幹線に乗って行き、日曜日の夜帰るという超タイトなスケジュールでしたが、紅葉も綺麗で朝から夜までぜーんぶ京都を楽しみ尽くして、今もはぁ京都に帰りたい…ってなっています。

というわけで、楽しすぎて幸せ過ぎてどこから書けばいいのか分からないので、とりあえず時系列に従って2回くらいに分けてブログに書こうと思います。

ながーーーくなりそうですがしばらくお付き合い下さい!笑

 

1日目
京都についてまず、私たちは腹ごしらえをしました。というのも午後はまず、京都国立博物館の特別手展「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を見に行ったので、ちゃんとご飯食べなければ…と考えたからです。
さてお昼ご飯、京都駅にある「中村藤吉」という茶寮でいただきました。京都駅にはたくさんのお店がそろっているのですが、やっぱり京都に来たからには京都らしいお店に行きたい!となって、このお店を選びました。中村藤吉は宇治本店のお店で、前にそちらの方には行ったことがあったのですが、京都駅の方は初めてでした。

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お店に入ってまず感動したのは、中村藤吉のお茶が飲み放題だということです。私の家は朝必ず煎茶を飲むので、私自身お茶が大好きになり、おいしいお茶を飲むと心が落ち着き、幸せな気持ちになります。
中村藤吉の茶葉は前に一度買ったことがあったのですが、やはり変わらないおいしさで、香ばしくて優しいお味でした。

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続いていただいたのは、抹茶そばとほうじ茶パフェです。京都は、東京よりかなり寒かったので、暖かいそばが身に染みるようでした。パフェは今回はほうじ茶にしました。というのも、私はほうじ茶も大好きで(結局お茶全般好きです)、巷に出るほうじ茶スイーツはつい手に取ってしまうくらいの通だからです(ちなみに、時々限定で発売されるハーゲンダッツのほうじ茶ラテは本当においしいです!)。
このパフェは上に家紋?の形をしたほうじ茶パウダーがかかっていて、その下に生クリーム、ほうじ茶アイス、ほうじ茶ゼリイ、わらび餅ととにかくほうじ茶づくしでした。ほうじ茶好きな人にとっては最高の一品です。私は特に、ほうじ茶アイスが程よく苦みもあって一番おいしく感じました。わらび餅はふわふわで、底の方にあってお腹いっぱいなはずなのに、ぺろりと食べられてしまいます。
京都についてすぐ、京都らしいおいしいお茶、そば、スイーツがいただけるのでお勧めのお店です!お店には行けない方は、抹茶、ほうじ茶ゼリイはお持ち帰りでお土産もあるので、こちらは帰りの新幹線で食べるにもベストです!(私はあまりのおいしさに毎回買ってしまいます)

さて、腹ごしらえを済ませた私たちは、京都国立博物館へバスへ向かいました。目的はもちろん特別展「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を見に行くためです。特別展の告知を見てからずっと見に行きたい!と思っていた上に、先生方が講義でも何度か取り上げていらして、ああ今まで複製や本の中だけの作品たちをこの目で見られるのかと思って、本当に本当に本当に楽しみでした。
京都駅から10分ほどバスに揺られ、京博についた私たちは早速チケットを買い…まずは記念撮影です!笑
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三十六歌仙というのは、藤原公任が撰んだ優れた和歌の詠み人(柿本人麻呂や小野小町など)三十六人のことで、佐竹本三十六歌仙絵というのは、この三十六歌仙を題材に描かれた絵巻のことを指します。佐竹本は、鎌倉時代に書かれその名の通り秋田の佐竹家に伝わりました。しかし大正時代になり、所有者がこの絵巻を売りだそうとすると、あまりにも価値が高く誰も買うことができなかったそうです。そのため当時財界人、茶人の益田鈍翁を中心に作品を分断し購入することになり、結果として佐竹本は分断され流転したのです。そして今年はその分断の年からちょうど100年目にあたります。今まで二、三枚は一緒に出たことがあったらしいのですが、一度の特別展で三十人以上出たことはいまだかつてないことなのだそうです。それだけ前例のなく、特別なことなのです。
私はその経緯を講義や特別展の特集記事やテレビで見ていたので、大きなパネルにあった「もう、会えないと思っていた」という言葉を見ただけで、思わず泣きそうになってしまいました。
今ではありえない絵巻分断、もちろんそこには日本の文化財を海外に流出することを防ぐ意味もあったそうなので、一概に良い悪いとは言えないのですが、本来一つであったものが分かれてしまったというのは悲しいことだと思います。
更にこの特別展は、佐竹本以外にも素晴らしい作品が多く出品されています。寸松庵色紙や古筆手鏡、石山切など、貴重なものばかりです。それだけ、私は本当にこの日を楽しみにしていました。

さて京博に入ると、いつも行っている東博とは違って、広い土地に建物が点在?していて空が広く感じられ、空気がおいしいなぁと思いました。上野の、あの文化がひしめき合う狭々とした雰囲気も好きなのですが、やっぱりこう京都の少しゆったりとした空気は大好きです。
目当ての特別展は、入って真っすぐ進んだ平成知新館にて行われていました。吹き抜けで明るい雰囲気がなんとも素敵な建物です。
早速私たちは荷物を預け、展示会場へと向かいました。

一週間後の今考えても素敵な展示だったなぁと思っているのですが、今回は特に感動した第一章の「国宝《三十六人家集》と平安の名筆」と第三章の「‶大歌仙〟佐竹本三十六歌仙絵」を中心にお話ししたいと思います。

まず第一章ですが、こちらには先ほども挙げたように、貴重な古筆切が多く展示されています。その中でも気になった作品をいくつか挙げたいと思います。
1、手鏡「藻塩草」
手鏡とは、折本(屛風状に折られている本)に、古筆の一部(断簡)を貼って鑑賞するためのものです。一つ一つの古筆切に解説がなかったので作品名が分からないものも多かったのですが、『万葉集』らしき古筆切を2回ほど見かけ!その形態と付訓状態から、天治本と紀州本の断簡ではないか?と勝手に想像していました。で、後に調べてみたらどうも一枚は天治本断簡の仁和寺切だということが分かりました。もう一枚は予想を外れて多分金沢文庫本でした。残念。というかそもそも紀州本は二十巻そろいの本だから、断簡なんて存在しないのですよね…とんだ痛恨のミス。けれども一つ当てられたことが自信につながりました。
まさかここで『万葉集』が見られるとは思わずで、どんな古筆切よりも輝いて見えました。天治本は初めて見たので、目に焼き付けようと思ってじーっと見てきました。

2、高野切(第三種)「貞観御時に」
前のブログでも紹介した高野切です。高野切はまず仮名の手本、その中でも基本中の基本の作品ですが、ここまで大きな(量の多い、という意味です)断簡は私は初めて見ました。高野切第三種は、高校三年生の時に初めて臨書した(そのまま写した)古筆で、私にとっては思い出深いものです。これが生で見られるというのは、まさに眼福の一言に尽きます。筆の動きがなめらかで癖のなく、力強さもある素晴らしい古筆切…これも目に焼き付けようと必死に目を開いていました。

3、三十六人家集 躬恒集・素性集・重之集・興風集 京都 本願寺
本願寺とは西本願寺のことで、これは三十六歌仙の家集です。なによりもこの本の魅力は、筆の美しさもさることながら、一番は紙の美しさです。紙を何枚か継いで、まるで芸術作品のように山の模様を作ったり、雲母(きら)がすいてあるなど、なんといっても紙がきれいなのです。そして通常銀は時間の経過とともに酸化して黒くなってしまうのですが、こちらの紙は、外気に触れる機会が少なかったのか金銀ともに美しくすいてあるのが見えるのです。そして本の装訂(紙のつなぎ方)は粘葉装で、糊付けをして紙を繋げる、現在とは異なる本の作りになっていることも魅力の一つです。私はこれを見た瞬間、あまりの美しさに感動で思わず涙が出ました。それくらい、時を超えて引き継がれる大切な作品なのです。

 

ああ!続いていよいよ佐竹本三十六歌仙絵に行きたい所ですが、ここでタイムアップ!
半月後のブログで、この旅行の続きをお伝えしようと思います。
ブログを書いていて、自分で楽しくなりつい説明じみてしまう…お見苦しい点が多く申し訳ないです、、、次のブログ、楽しみにしていてくださいね。

それでは、おやすみなさい!

国立博物館 御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」

こんにちは、あかねです。私は先月と今月、国立博物館の特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」を見に行ってきました。前期・後期ともに見てきたのは初めてだったのですが、国宝は半期しか出していなかったり、前期には出ていなかった重要文化財が見られたりしたので行って良かったと思いました。今回、あまりにも数が多すぎたので自分の中で感動した物の紹介に留めたいと思います。
正倉院展
まずは森鷗外です。何故ここで文豪の名前が出るのかと不思議に思われるでしょうが、彼は大正期、国立博物館の館長を務めていました。今回の特別展では、入り口には宝物殿の閂を開ける音を詠んだ句が、出口には今までもこれからも伝統や美が伝えられることを願った句がありました。とても大きなパネルで、始まりも終わりも鷗外であったことに驚きつつ、その鷗外の歌も後世に遺されていくんだなあとしみじみしました。

次に心に残ったのは螺鈿紫檀五弦琵琶です。社会の資料集で、ラクダに乗った人が描かれた綺麗な琵琶を見たことがありませんか?あれの実物です。実物は漆の部分に経年劣化がやや見られましたが、螺鈿部分は今もなお輝いていて美しかったです。復元したものも少し離れたところに展示してあったのですが、楽器のお尻の部分の模様は自然界で生み出されるもののようで、多少異なる点がありました。しかし、赤い花の模様がうっすらと浮き出るようにされているなど趣向も実物と変わらず緻密でした。制作風景のビデオも流されており、職人の方々の技術力の高さとプレッシャーへの強さが凄いなと思いました。非常に細かな作業ばかりでした。まさしく「寸分狂わぬ」手さばきです。
三つ目に感動したのは白瑠璃碗です。碗は「椀」ではなく「碗」です。白瑠璃で出来ているそのお皿は、丸い模様が均等についているような物でした。多分これも社会の資料集で見たことがあると思います。ただ、写真と違い、昔の物は反対側の丸い模様がこちら側の丸の中に幾つも光って見える工夫が為されていました。手でCの字を作ってみてください。親指側から見ると、他4本の指の丸や手のひらの部分の丸がちらちらと輝いているのです。灯篭流しの明かりのような、クリスマスのキャンドルのような、小さくも眩しい光が星のように浮かび上がる様子はとても神秘的で、これは確かに国宝だと感じました。心が惹きつけられるとはきっとああいうことを言うのだと思います。
最後に、甘竹簫です。奈良時代の物なのですが、明治時代に12本の竹の筒を組み合わせた楽器として修繕されました。しかしその後、更なる竹の筒が発見され、明治時代の修繕は誤りだったことが判明します。貼り付けるための糊の部分だけを酵素で溶かし、虫食いが進んでいた箇所には木の皮と漆を混ぜたものを塗布し補強するなど、現在修繕が進められているそうです。これもビデオで紹介されており、修繕は宮内庁が受け持っていることや、一度修繕されたものでも新たに直す時は直すこと、そのための技術もあることに驚きました。前述の森鷗外は年齢もいっていましたし、仮にこの簫を見たとしても12本の竹筒のものだったことを考えると、なんとなく不思議な気分になります。現代に森鷗外がタイムスリップしてくる小説は幾つかありますが、現代の修正され始めている簫を見てどう思うのだろうと考えてしまいます。
黄熟香
おまけに。ガチャポンは一回500円でした。これは黄熟香というお香で、権力者たちが削って使用した跡が残っています。小さな短冊がついているのが分かりますでしょうか。右から足利義政、織田信長、明治天皇です。お香は焚くのが正しい使用法ですが、あまり使ってしまうとそれはそれで何とも言えない気持ちになりますね。意外と織田信長の使用量が少なくて面白かったです。
以上、「正倉院の世界」展レポでした。11月24日(日)までとなっていますので、皆さんも是非ご覧になってみては?特に本女の皆さんはキャンパスメンバーとして1200円のところを1000円で入れますよ!ちなみに、後期の展示を見に行った日は大饗の儀の直後、土曜の京浜東北・山手運休の前日だったので、平日の14時にも関わらず1時間待ちでした。お気を付けください。これを逃すと次は何十年後だろうという特別展です。この機会に、現代までまもられ、未来へ伝えられていく物たちを見てくるのはいかがでしょうか。

こたつむりと架空

みなさまこんにちは、てるです。

最近夜が冷えますね。妹と『花ざかりの君たちへ』を観返すのが日課になっているのですが、先日、視聴中寒さに耐えきれず妹が布団に逃げました。「よし、こたつ出すぞ」という私の意見と、「こたつ出したら出てこられなくなる」という妹の意見がぶつかり合いましたが、隙を見てセッティングしたら、なんやかんや落ち着き、今では夜になるとこたつ周辺に集うように。

みなさまはこたつ準備しましたでしょうか。

~唐突に始まるこたつあるある~

①こたつで横になるとヒーター部分がふくらはぎあたりを熱するので、途中で「あっちい!」って脚を外に出すものの、またひんやりしてきて、元に戻り、また「あっちい!」ってなっての繰り返し…。

②こたつ内で複数人で横になろうとすると、たいてい足がぶつかるため、うまいこと体を斜めにする。ただ、途中で入ってくるひとほど難易度がアップする。

③正方形のこたつだと、横になった際足先だけ外に出てしまい足先がとても冷える。そのため、多くの場合、脚を曲げることが要される。

④こたつの端のほうで横になるとたいてい体の片側が露わになってしまうため寒い。何度か寝返りをする運命。

…こたつあるある終わり。

まだ昼間は暖かいので、こたつの電源は入っていたり入っていなかったりですが、これから、寒くなるにつれて、顔だけこたつからだした状態━━時にそれは「こたつむり」と呼ばれる━━にはならないよう気をつけたいです。

話は変わりまして、本日初めて中目黒とやらに行ってきました。中目黒駅を降りたあと、川沿いを歩いてチーズケーキを食べてお昼ごはんを食べて目黒区美術館にゆきました。

美術館では『線の迷宮〈ラビリンス〉Ⅲ 齋藤芽生とフローラの神殿』という展示がされてまして、興味本位で入ったのですが、ほんっっっっっっとに!!!創作意欲がぶおんと沸きたつ展示でした!!!!!恥ずかしながら、絵画の展示はすいすーいと進んでいってしまう人間なのですが、今回はまじまじ見てしまいました。

齋藤氏によって創作された架空の植物が展示されているのですが、説明も絵画内に記されており、楽しんで文も読んでいました。ひまわりではなく「かげまわり」という植物があったり、ひとの指に羽がついた指先蜂など、絵を細部まで見たくなる要素がてんこもり。実際にはいないけれど、いるかもしれない、そういう微妙な境界を貫く植物がたくさん。いるかもしれない、と思わせる理由のひとつとして、筆致の細かさが挙げられると思います。

ちょいとした設定でも細部まで練られていると、リアル感が増すではないですか。怖い話も、嘘だと思いつつも、設定が細かいと「ほんとかも…」ってなるではないですか。その感覚と似ているんじゃないかな。

また、幻想的な画面の中に、ふとんたたきやペットボトル、下着、物干し竿など、どこか日常を感じさせるアイテムがちりばめられていて、この画面ではどんな意味を持つんだろうとか考察が滾ります…!

帰宅してから、齋藤氏の作品についていろいろ調べており、久々に好奇心のわくものに出会えて新鮮な気持ちになりました。

12月1日まで展示しているとのことなのでぜひぜひ行ってみてください…!
行けたらもう一回行きたいなあ。

最後に、お昼に食べた鶏肉のトマトソースの写真を置いていきます。肉がぷるぷるしてました。美味。

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本日はこのへんで失礼します。

それでは、また。

江戸東京たてもの園

こんにちは、あかねです。先週、友人と江戸東京たてもの園に行ってきました。
まずは東ゾーンへ。乾物屋や荒物屋、生花店といった昭和初期の建物を見て回りました。耐火性を高めるためにタイルが貼られており、軒先も道へ張り出さない「看板建築」です。それでも洒落た心は忘れない江戸の人々は流石なもので、店の看板の上には四季を象徴した花が4つデザインされていました。

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荒物屋の鍋。よく見ると蒸し器も売られていたことが分かります。
他にも、明治初期に創業した建物があったので入ってみました。文具店の武井三省堂(さんしょうどう)に入って硯や墨を眺めたり、仕立て屋で吊るされた着物を見たり。
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大正期は小寺醤油店という店が始まったそうで、昭和25年以降の食卓で使用されている調味料の変遷のグラフがありました。醤油の使用量がとても多く驚きましたが、毎日の食生活を振り返ると納得します。安政3年から続く「鍵屋」という居酒屋は昭和45年の時の姿で復元されていました。現在でも広く知られているビール瓶や、皆さんが人生で一度は使っているであろうソースも、昔は瓶だったようで、置いてありました。歴史は連綿と続いていっているのだと感じました。
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続いてセンターゾーンへ。大正期に旧宇和島藩伊達家が建てた門もありました。家ばかりだと思っていたので、門まで展示されているのは意外でした。同時に、江戸時代のものだと予想した門が大正期にできた門だったことも意外でした。明治大正期は和洋折衷な文化が花開いた時期ですが、そのような時代だからこそ、奥ゆかしく格調高い和風の門は威厳たっぷりに感じられました。
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その後で入った高橋是清邸は、とてつもなく広かったです。様々な広さの和室があり、しかしどれも異なる内装をしています。以前明治村に行った際も西園寺さんの家を見学しましたが、それよりも恐らく広かったです。中には明治時代からそのまま使われ続けているガラス戸もあり、現代まで残してきた色んな人たちの努力に思いを馳せました。
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最後に、旧自証院霊屋(おたまや)を横目に西ゾーンへ。江戸時代から続く格式高い農家の家や民家、写真場等を見て回りました。私は片足が悪く、この頃には両足とも疲れてきてしまっていたのですが、エレベーターがついていたことで二階まで見ることができました。ありがたかったです。西ゾーンで最も感動したのは三井八郎右衛門邸(みついはちろうえもんてい)です。財閥の家は高橋是清邸と同じくらい広かったのですが、金箔を惜しみなく使うことでより豪華な雰囲気になっていました。洋間もあり、暮らしの中に西洋が入ってきていたのだと分かります。
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華やかな中にも教養が試されるような襖絵等があり、凄かったです。この写真では光が反射してしまっていますが、左に置かれている時計も緻密なデザインでした。
全部で3時間程度の滞在だったと思います。それでも見ごたえのある建物ばかりで、やがては私のいる時代も、こうして保存され受け継がれることになるのだろうと思うと不思議な気分になりました。また、このような営みが現在の暮らしに繋がっているのだろうと考え、伝統として後世まで残っていくと良いなと思いました。
学生は320円です。皆さんも、明治から昭和にかけて、かつての生活を垣間見てみてはいかがでしょうか。以上あかねでした。次回は「正倉院展前期・後期」です!

行ってきました!東寺の空海と仏像展(と、子規庵)

お久しぶりです、あかねです。先月は教育実習に行っていたためお休みしていました。休日も授業の準備や体を休めることに専念していたので当然、国立博物館の特別展を見には行けず……しかし昨日、「たとえ混むと分かっていても最終日よりは良いのでは?」と友人を誘って上野駅へ。無事、沢山の仏像と対面できました!日本女子大学は国立博物館のキャンパスメンバーなので総合文化展が無料です。特別も割引されるので、通常1200円ですが1000円で観覧できました。本女生の今がチャンスですよ!

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小話ですが、森鷗外は大正6(1917)年に帝室博物館総長兼図書頭(ずしょのかみ)に任命され、大正11年に亡くなるまで在職しました。特別展が行われる平成館の前にはこのような案内が見られます。

展示は全4章から構成されていて、第1章では絵や仏具についての展示でした。空海さんの像や「真言七祖像」というお坊さんたちの掛け軸、毘沙門天や閻魔天、梵天等の十二天を1人ずつ書いた12幅、インドの武器をモデルにしたとされる五鈷杵(ごこしょ)等々、金ぴかの法具や仏の絵が多くありました。
第2章は曼荼羅や、菩薩・明王の絵の展示です。「両界曼荼羅図」はものすごく大きかったです。極彩色とは言えないまでも、かなりはっきりと色が残っていたので、仏の世界の想像がかき立てられました。菩薩や明王の絵は、他の寺で見るものとはやはり違っていて面白かったです。他にも如来・菩薩・明王・天の違いが分かりやすく書かれていました。如来は悟っていますが菩薩以下はまだ修行の身なんですよ!
第3章には、お面や天皇の書状が展示されていました。第1章でも見た十二天や、迦楼羅(かるら)・阿修羅のような八部衆のお面が中央にずらっと並んでいました。仏教に影響を受けた天皇の書状としては後宇多天皇と後醍醐天皇がいました。ここで座って休憩してから、平成館の残り半分、第4章に進みます。
第4章では、沢山の仏像が展示してありました。東大寺の大仏のような安らかなものの他、起立した状態で手に何かを持っているようなものもありました。特に明王系の仏像は、怒りの力で悪を滅し救済するために顔もポーズも威圧感たっぷりです。そして!今回は!なんと!写真を撮っていいとする像がありました!
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帝釈天騎象像です。字のごとく象に乗っている帝釈天の像です。かなり大きな像で、立派でした。この部屋は、総勢14体の仏像が帝釈天の方を向く形で立っていたので荘厳、壮観でした。如来や菩薩の坐像と、明王の立像が並んでいました。その中でも印象に残ったのは降三世(こうざんぜ)明王立像です。足の下にシヴァ神とその妻ウマーを踏みつけています。シヴァ神の妻ウマ―は一度亡くなるのですが、ウマーの生まれ変わりであり二番目のシヴァ神の妻となったのがパールヴァティーです。日文科目にある「中国思想史」の授業でシヴァとパールヴァティーについてレポートを書いたので、このような場所で踏まれているシヴァ神を見るとは思いもよりませんでした。
この後は常設展を軽く見てから上野近辺で昼食を取り、子規庵へ向かうこととなります。

上野駅と鶯谷駅の中間に国立博物館があり、鶯谷駅と日暮里駅の間に子規庵があります。歩いていける距離なので、友人と駄弁りながらのんびりいきました。ちなみにこの友人は今までの記事で出てきた「友人」と同じです。基本的には友人と言っても同一人物なので不思議な気持ちです。ちゃんと他にも友人はいますよ!本当です!
友人を子規庵に連れてきたことはなかったので、わくわくしながら中へ。
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初夏ともあって緑が豊かな庭で、寿命も近いのか、モンシロチョウが1匹で危うく飛び回っていました。一句詠んだものを投句箱へ。初めての俳句の応募です。その直後に2匹のアゲハチョウが飛んできて、モンシロチョウは庭の端に追いやられてしまいました。今度は詠んだものを別の投句箱へ。来月か再来月には子規庵に貼り出されていることと思います。東屋のところの掲示板に俳句の短冊が貼られているので、もし子規庵に来た記念で歌を詠んだら投句してみては?

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子規庵の傍にある羽二重団子本店がリニューアルし終わりました!先週は夏目漱石のアンドロイドが来ていたようで……私も見たかったです。早速帰りがけに行ってみると、なんと本店限定の「漱石セット」が!「子規セット」は支店にもあるもので焼き団子1本とあんだんご3本なのですが、「漱石セット」は焼き団子1本と猫ちゃん最中(しずくあん3つ入り)でした。両セットとも、夏目漱石の作品や、正岡子規が実際に食べた量に準じて作られています。ルンルンしますね。猫ちゃんがこれまた可愛く、たい焼きは頭から食べる派の私でも躊躇しておしりから齧りました。とても上品な甘さで美味しかったです。
かくして博物館めぐりは終わりました。楽しく美味しい旅でした。また行きたいですね!特に国立博物館はキャンパスメンバーの内に沢山行きたい!そんな思いを胸に、6月は森鷗外記念館の特別展「一葉、晶子、らいてう―鴎外と女性文学者たち」(鴎の字は原文ママ)に行きたいなあとぼんやり考えるのでした。私は記念館や文学館の回し者かな……?以上あかねでした。