こんばんは[:月:] さとです。
テストもいよいよ大詰め、今日私はようやっと最後のレポートを終えました(^J^)
あぁ…夏休みが待ち遠しい!!うっかり4カ月位夏休みになってくれないかな…!!!
今回は最後のレポートのために読んだ『ゲド戦記』(アーシュラ・ル・グウィン著)について書きたいと思います[:花:]
私は他学科の「児童文学」という授業を取っていて、そのレポート課題としてこの作品を読むようになりました。感想をレポート用紙一枚書けばいいのですが、読むことを怠っていたがために今日一日で一冊読む羽目に…\(^o^)/ 明日提出だから本当に終わって良かったです。どのテストもこんな具合に全部綱渡りでした(^。^)y-.。o○
しかし内容がとても深くてなかなか面白かったので、皆さんにもお勧めしたいなと思い、紹介するに至りました[:にぱっ:]
全五巻+αのうちの一作目「影との戦い」をざっくりご紹介しましょう。
舞台は多島世界(アーキペラゴ)「アースシー」と呼ばれる、太古の言葉が多大な魔力を発揮する世界。その世界では人間も含めすべてのものに「真の名前」があり、それを知られたら完全に支配されてしまう。全ての「真の名前」を知りつくし、自在に操ることができるのが「魔法使い」だ。少年ハイタカ(真の名前はゲド)は生まれながらにしてその才能を持ち、天賦の才を武器にどんどん魔法使いとしての頭角を現していく。しかしある時、ライバルを打ち負かそうとして、使ってはならない魔法により死霊と「影」を呼びだしてしまう。
この時からその得体のしれない「影」はゲドに付きまとい絶えずその体を乗っ取ろうとつけ狙う。獣とも人ともつかない、首がなく這いまわる不気味な「影」から逃れようともがくゲドであったが、どこに行こうともその恐怖からは脱する事が出来ない。さらにこの得体のしれない「影」は、ゲドの真の名前を知っていて、みるみる彼の魔力を奪っていく。打つ手の無い敵にゲドはどう立ち向かっていくのか…!?
と、かなりざっというとこんな感じのお話なのですが…
この「影」、冗談抜きに怖いです汗!!
おそらくこれは「影の自分」「闇の自分」をあらわしているのだと思います。心のうちに巣食う闇の考えが表出し、それから逃れようと必死に逃げる。けれどもそれはどこへなりとも付いてきて、隙あらば自分を乗っ取ろうとたくらんでいる… 自分に一番近く一番恐ろしい敵です。認めたくない、怖いと思うほどにつけこんできて、人をどんどんその渦に巻き込んでいくのです。
ゲドもずっと「影」を免れようとするのですが、逃げ切ることは到底できません。
しかしいたずらに恐れることをやめ、真っ向から立ち向かうことを決心してから彼は変わり始め、「影」もその姿をあらわし始めます。あいまいでただ恐ろしいだけだった「影」はゲドに追われる立場になるにつれ、その「真の名前」をゲドは知ることになるのです…!!
しつこく付きまとう「影」、私も日々対決中です[:ニヒル:]
訳も分からずよく見もしないで突き放すのでは、絶対に離れていきません。「狩られる」から「狩る」に転換した時、きっとその正体がつかめるはず…!!
皆さんもちらちらと目に着く「影」があるならば、真向かってその姿をつかんでやりましょう[:!:]
ちなみにこの世界の魔法は「均衡」の上にかたく立っているので、かなりがっかりします。ご飯を出せてもお腹の足しにならないとか、動物に変身するとどんどん人間の心を忘れてしまったりとか…すべてが「目くらまし」なんですよね。その不条理なようであまりにも理にかなった世界感が逆に心を惹きます。
ぜひ、読んでみて下さい[:オッケー:]