般若湯

ゆりです。
前回の記事がTwitterで拡散されて(((゜д゜;;))!?ってなった、あのゆりです。
前々回の記事で酒の恐ろしさを実感し、禁酒宣言した、あのゆりです。
どうもどうも。
さて今回は、とっても体に良いと言われる「お茶」についてお話します。
色んな呼び名がありますが、代表的なのは「般若湯」でしょうか。
そんな素敵な「お茶」を提供してくださったのはコチラ。

中野☆坊主バー
正真正銘、浄土真宗のお坊さんがマスターのバーです。
ん?
誰ですか、バーって酒屋だろうがなんて言ったのは。
だからこれは「般若湯」です、決してそんな…ハッハッハ
※般若湯…かつてお坊さん方が禁じられている飲酒をするため、方便として酒を「いやこれ酒じゃないから!めっちゃ体に良いお茶だから!般若湯って言うんだぜ!!」等と宣っていた。
まぁそんなわけで、最近私の所属する中世ゼミで話題の坊主バーに行ってきたわけですよ。
え?誰と?
野暮なことをお聞きでないよ。
勿論一人さね
中野駅から徒歩約5分。
激安服店とマニア向けアニメグッズ店の連なる中野ブロードウェイの間近、ちょっと奥まった道の突き当たりに、坊主バーはありました。
周囲はチョットアヤシイ雰囲気。
バーの入っているビルもやっぱり、チョットアヤシイ雰囲気…
大丈夫。マスターは坊主だ。
坊主---心に渦巻く不安を打ち消してくれる、不思議な単語です。
いざっ!とばかりに暖簾をくぐると、中にはすでに二人の女性客が。
「一人なんですけど、いいですか?」
初めてのバーに入る時には必ず言う言葉です。
マスターは快く、どうぞ、と席を示してくれます。
カウンターの椅子に座って、まずはぐるりと店内を見回します。
………カウンターの上の壁に貼られた、仏像チックな絵の色紙やら聖☆お兄さんの色紙やらが気になる。すごい気になる。
何はともあれ注文。
メニューにはポピュラーなものからオリジナルまで、様々なカクテルが並びます。
別紙でオリジナルカクテルを一つ一つ解説したものも。
「何がおすすめですか?」←これあんまり言わない方がいい台詞
「うーん…どんなのがお好みですか?」
「何でも好きですけどー…甘ったるくないやつがいいです」
「じゃあ「極楽浄土」ですね」
「じゃそれで!」
オリジナルカクテルの名前が凄まじい。
さすが坊主バーです。
間もなくして出していただいたのがコチラ。

極楽浄土・・・({梵}sukhavat の訳語)仏語。阿彌陀仏の浄土。この世界の西方、一〇万億の仏土を経たかなたにあるという、一切の苦患を離れた、諸事が円満具足している安楽の世界。(『日本国語大辞典』より)
なんとも美しい三層構造。
これ、層に分けるのって物によっては結構難しいんですよね。
スプーン置き(?)もなにやら仏教チックです。
「こちら三層を混ぜて、輪廻させてお飲みください。混ぜずにそのまま飲むと地獄堕ち
地獄に堕ちたくないのでぐるぐる混ぜます。
でもどっちみち輪廻なんですね。そう簡単に解脱は出来ないということでしょうか。
お味は抹茶リキュールの味が利いていて、でもさっぱり系で非常に美味でした。
二名の女性客も帰り、マスターと二人に。
名刺をいただきました。
マスターは釈さんという方で、菩提寺は大阪の方だそうです。
アニソンについて、ロックについて、土地についてなどなどまったりとお話していると、もう一組お客さんが来店。
女性と男性二名の計三名。
ちょうど隣に座られたので、ちょこちょことお話します。
やはりこの年齢で一人でバーというのは珍しいのでしょうか、バーの魅力とは何か、といった深い話もしました。
この辺で二杯目。

愛別離苦・・・仏語。八苦の一つ。愛別する苦しみ。(『日本国語大辞典』より)
甘いんだけど甘ったるいというわけではなく、桜リキュールがふわりと香ってこれまた美味。
でも底に沈んだチェリーはアルコールが凝縮されたような、軽い苦みがありました。
愛ってこんな味かもしれない。
話の方はこの辺で、大学のことへ。
専攻は?と聞かれたので日本文学ですと答えると、
「やったぁ!」
釈さん、ものすごいイイ笑顔ですね。何がやったぁなのかよくわかんないけど、その反応可愛いな。
お隣で話していた方も文学好き(大学時代はシェイクスピアとかやってたそう)で、三人で文学談義開始。
釈さん→太宰
隣の人→三島
ゆり→芥川
が好きという、なんともすばらしい三角形が出来上がりました。
結論:太宰病はタチが悪い
さてお隣の三人組も帰り、残るは私、逆隣に座った二人の男性、カウンターが埋まったためにソファに座った女性二人組に。
女性二人組がカウンターに移動し、また軽くお話を。
そうしている間にもう一名、常連っぽい男性が来店。
カウンターの端に座り、女性二人組+私の4人でお話。
高野山の話、般若湯の話、和歌山県はPRが下手だという話などをしました。
といったあたりで三杯目。

色即是空・・・仏語。物質的な存在はその真相、その当体において空(くう)であり、執着される何ものもないということ。(『日本国語大辞典』より)
二層に分かれた美しいカクテル。
またしっかりと輪廻させて頂きます。
軽く炭酸が入ってしゅわしゅわと心地良いです。
さっぱり、だけど度数は結構ありそうなお味。
ちなみにカクテルは愛別離苦のような、所謂カクテルグラスに近いグラスに入った少量のものは度数が高く、かつ短時間で飲み干すためショートカクテルと呼ばれます。
極楽浄土のような長いグラス、所謂タンブラーに入ったものは時間をかけてゆったり飲むものでロングカクテルと呼ばれ、度数もそんなに高くありません。
というかショートはがっつりアルコールを混ぜたものであるのに対して、ロングはアルコールをソフトドリンクで割ってあるものとお考えください。
女の子が大好きなカシオレやら○○ソーダなんかはロングカクテル、なんかかっこいいマティーニなんかはショートカクテルです。
(「だいたい合ってる」程度に思って読んでね!笑)
さて、そろそろ結構いい時間です。
23時を回ったくらいだったでしょうか、一足お先に失礼しました。
お値段もふむふむそんなもんだろう、という感じ。
樋口さんの出番はない程度。
学生にも優しい。
帰りはまぁチョットアヤシイ道は相変わらずチョットアヤシイ雰囲気でしたが、何事もなく帰宅。
そんな感じでとある「般若湯」(笑)を飲んだ話でした!
いやぁ、やっぱりバーは楽しいですね。
お客さんの多いバーは、色んな人と話ができて特に楽しいです。
坊主バー、ハマりそうです(笑)
どうやら四ツ谷にある坊主バーには美坊主がいるそうなので、今度中世ゼミのみんなで行ってみようかと画策しています(笑)
みなさまも是非是非!なんならゆりがお供しますよ。
あ、いくら「体に良いお茶」といってもこの「般若湯」、ハタチ未満は厳禁ですよ。地獄に堕ちますよ!(笑)
さて、今回も長くなりました。
暇つぶしくらいになっていれば幸いです。
お相手はゆりでしたー。
それではみなさま
ばいばい!
ヾ(´ω`=´ω`)ノ