トイレ、風呂、それよりポプラ

サービスエリアでも外食店でも、必ずトイレットペーパーが設置してあり、しかもそれが流せる。なんと素晴らしいことであろうか。宿には大抵大浴場がありしかもキレイ。温かいお湯につかって旅の疲れを癒すことも容易である。なんと素晴らしいことであろうか。何度か海外を訪れたことがあるが、何度帰国しても思うことはこの二つである。あとは夏の蚊さえいなければカンペキである。
学生生活最後の夏休みが終わろうとしています。トイレットペーパーでがないから夏休みの残り日数は綺麗に流されていかないでほしい~。是非とも時の流れにつまって逆らって、8度とは言わずとも繰り返してほしい。そして毎回異なる内容の休みを経験したい。回数に限りがある方が一回一回が大事になっていいし、回数に限りが無ければ毎日食っちゃ寝を繰り返すのみである。「学生なんて制限外してしまえよ」という囁きに釣られてしまえばそれはつまりニ○トとなり、まるっと親の脛かじり虫になるからそれは避けたい。夏休み。なんと眩い響き!実際はセミの鳴き声と体から吹き出す汗とアイスの誘惑との戦いであるが「響き」というのは不思議なことに都合のいいイメージばかり思い起こさせてくれるものだなぁ。
幾度となく、何万という大学生の脳内で繰り返されてきたであろうこの妄想・欲望は考えるだけ無駄、というやつであろうが人には想像力と欲求があるんだから仕方ない。私は前回の記事でもチラッと書いたように、この夏休み生協さんのスタディーツアーに参加し、内モンゴル(モンゴル国ではなく中国の中にある)で植林に参加してまいりました。

32人で植えたポプラの苗は413本!もともとは利権争いの防止や地元の人々の生活向上を目的に進めてこられた活動なのだそうですが、ボランティアという立場で無心でスコップを使い穴を掘り、木を植えていると何より元気に育ってほしい、という気持ちばかり募っていたように思います。それが結果として、人々の喜びの理由のひとかけらになったら素敵なことだと思って活動に参加していました。
今迄、カンボジアとオランダの二回スタディーツアーに参加してすっかり味を占めておりました。カンボジアは社会起業家の方と持続可能な農村生活を考える。オランダは「イエナプラン」と呼ばれる教育を視察する。そして今回は、砂漠で植林をし、森を目指して土地を豊かにする活動に参加してきました。見れば一発で思ったとは思いますが、どれも「日本文学」とは全く、と言い切れるほど関係がありません。しかし、日本文学科だから日本文学だけ研究していればよい、ではなく、自由の利く今のうちに様々な見聞を五感を使って広げるのは大変有意義なことではないでしょうか。
中でも、今回の植林では、何万ものの木を、日本人男性1人と現地の方2人、計3人で世話をしていると聞き慄きました。木は、植えて終わりではなく、砂漠の場合水鉢という凹みを堀り、そこに水を入れることを4回程行います。砂漠の乾燥した砂の吸水力は抜群ですが、照りつける日差し・気温によりすぐに蒸発してしまうからだそう。熟年夫婦ではないけれど、蒸発しないためには常に食事(水分)をあげないとだめなのですね。
初めて大きなスコップを使用した作業を行いましたが、普段使っていない筋肉を使ったようで、そのご2日間程筋肉痛となりましたが、今回もよい見聞を広げる機会が得られたと思います。
私は家で盆栽を育てていますが、母の盆栽は早くも涸れ気味です・・。心遣いと愛情は、木とはいえ、同じ植物には大切なのだなぁと思った次第でございます。
このツアー、毎年行われているそうなのですが、ラクダにも乗ることが出来る(私の参加の決めてにもなったりして・・・)、ゲルに泊まれる、などのサブ目玉も充実しているので大変おススメでございました。来年ブログ部の誰かが参加してたりしないかなぁ。。