寮の敷地は木がたくさん生えていまして、最近綺麗に紅葉してきました。私の部屋の窓のすぐ外に木がありまして、窓から見える景色が真っ赤です。朝目を覚まし寝ぼけ眼で窓を見ると、あまりにも赤いので夕焼けかと勘違いして「寝過ごしたか!」と青ざめてしまうほどです。
先日、成人式の前撮りをしてきました。そのために群馬にある実家に帰ったのですが、帰省するたびに地元の田舎さに圧倒されます。山や海があるタイプの田舎ならきっと景色もよくて楽しいのでしょうけど、私の地元は関東平野の端っこの方でして、平野のくせに発展していないから見わたすかぎり田んぼが広がっていて、もうね、地平線が見えるんですよ。ホライズンですよホライズン。そして地平線の向こうに富士山が見えますからね…。群馬からでも見えるってどんだけ富士山でかいんだよ…冬の晴れてる日なんて本当によく見えるよ富士山…そういえば館林に「富士見町」って地名があったな…昔から富士山が綺麗に見えたんだね…すごいよ富士山…
今週の月曜に、テレビ番組で群馬、栃木、埼玉の三県境の地域が取り上げられていました。(三県境自体は日本に多くあるわけですが、県境って川であったり山深いとこであったりして、平地の三県境は珍しいみたいです。)そこはまさに私の地元なわけでして、そこで育った身としては何とも思わなかったのですけど、そういえばよく行くスーパーは栃木だし、埼玉の大型ショッピングモールによく買い物に行ったし、あと群馬とは接してはいないのですが、茨城もすぐに行くことができまして、茨城にもよく買い物に行っていました。高校も半分くらいの人が県外に進学します。群馬栃木埼玉茨城と四県に四散(文字通り四散!)してしまいます。冷静に考えてみると面白いことなのかもしれませんね。
住所的には群馬といえど、群馬の端っこの他の県との県境近くで育ったせいで、「群馬あるある」が通用しなくて困ることがあります。群馬の中心部のことはよく知らないので、群馬のローカル新聞である「上毛新聞」を読んでもよくわからない。群馬テレビを見ても知らない地名ばかり出てくる。山の方の人とは違ってスキーが得意ではない。赤城山、榛名山、妙義山の見分けがつかない。一般的な群馬県民は「○○山があそこにあるから北はこっちだ」、というふうに方角を当てることが出来るらしいが私にはできない。つまりわたしは群馬県民としての能力がものすごく低いのです。
話が脱線してしまいました。そう、前撮りです前撮り。
祖母がお世話になったという呉服店で素敵な振袖をお借りしたので、当日ルンルンで呉服店に指定された美容室へ。古典柄の振袖に合う髪型にしてもらいたいな~と思っていたのですが、美容室で見せていただいた成人式用のヘアカタログが「目立つ!盛りヘア[:ハート:]」みたいなものばかりで大変戸惑いました。その中では一番地味な部類のものを注文し一安心。と思って油断していたのですが、美容師さんが私の髪の毛をやたらくるくるに、そしててっぺんのあたりに逆毛を立て始めたのです…!唖然として鏡の中の自分の盛られまくる髪を見つめていたのですが、意を決して美容師さんに「あ、あの、そんなに盛らないでほしいです…」と伝えたところ、美容師さんは「え~でも盛ってた方がカワイイですよお~[:ハート:]と全く聞く耳を持たず。必死に伝えたところ、「じゃあ、全く盛らないと華やかさに欠けるので盛るのは少しだけにしておきますね」と、お互いに譲り合った形に。私の地元では成人式はモリモリヘアが主流なようです。とりあえずあまりモリモリにされないことが分かり安心したのですが、私の苦難はまだ始まったばかりなのでした。メイクも美容師さんに完全にお任せしました。すると美容師さん、「つけまつげ付けますね~」とのこと。つけまつげってつけたことないけど、最近はナチュラルなものも多いみたいだしせっかくだから付けてもらお~と、またもや私は油断してしまったわけです。美容師さんが私に付けたのは超!バサバサ!黒々!ケバケバ!の「THE つけまつげ」。鏡に映った自分の目の上に無数のひじきが生えてる!!!!!まばたきで風を起こせそうだ!!!!!これはさすがに私のキャラに、そして何より古典柄の素敵な振袖に不似合だと思い、美容師さんに「つけまつげはいらない、取ってほしい」と伝えたところ、大変驚いた様子で「え!!付けた方がいいですよ!写真うつり全然違いますから!無いと地味すぎますよ!」と返されてしまいました。そうか私の顔が地味すぎて振袖に負けてしまうからつけまつげで何とかしようとしてくれてるんだね…美容師さんありがとう…と納得し写真屋さんに行って写真を撮ってもらったのですが、仕上がりを見て唖然「誰だコイツは!」 やはり極太アイラインにバサバサつけまつげのケバケバスタイルは古典柄振袖に合わないし、何より私らしさが皆無でした。私にはケバケバは似合いませんでした。
地元が「ヤンキーに非ずんば人に非ず」みたいな田舎だということを忘れていました。みんな超モリモリな地域だから、美容師さんも浮かないようにしてくれたんだろうなあ。
でも私は私らしく地味におとなしく生きるよ。まあ大人しすぎるせいで美容師さんに意思を伝えきれず前撮りケバケバになったけど。今後は意思の強さも身につけなきゃなあ。成人式当日はちゃんとつけまつげ拒否できるように頑張ろう。
意図せぬ形で成人式の前撮りという一生残るものが意に沿わない形になってしまいました。自己主張は大事。繰り返します、自己主張は大事。
強く生きる決意をした まなみ でした。