こんにちは、ほたるです。
ブログに書くようなこと、何かあったかなぁ。と思って周りを見渡したら、DVDジャケットのロッキーと目があってしまいました。『ロッキー』、皆さんは観たことはあるでしょうか?多分、名前くらいは聞いたことがあると思います。聞いたことないこともないし、観たこともないという人もドラマや映画のワンシーンでパロっているものは五万とあるので、おそらく知らないうちに目撃していることでしょう。ほら、よく、ランニングしてたら八百屋の主人がりんごを投げてきたり、近所の子供がかけっこしているところとすれ違ったり、生卵飲んだり、腹筋したりしているシーンです!観たことありませんか??その元ネタのシーンがあるのがこの映画『ロッキー』です。
主人公は、冴えない、もう引退どきなんじゃないかと周りから言われているようなボクサーのロッキーです。ファイトマネーだけでは生活できず、借金の取り立てをしてて生活費を稼ぐようなうだつの上がらない日々。堕落した街での堕落した生活を送っているなか、内気なエイドリアンという女性と恋に堕ちます。そんな中、一流ボクサーが世界タイトル戦の対戦相手の代理として、なんとロッキーを指名します。3流の彼がチャンピオンに三流ボクサーのロッキーが勝てるはずなんてありません。しかし、それでも彼は一念発起しトレーニングに勤しむのでした。1分でも、1秒でもリングで立ち続けるために…!!
この映画、皆さんの中には、どうせ頭筋肉みたいなやつが殴り合うだけの映画でしょ?ちょっとそういうのは…。という人がいるかもしれません。しかし、ロッキーは決して頭筋肉のバカではありません。そしてこの映画もよく見ればハリウッドによくあるサクセスストーリーではありません。実はロッキーはかなり冷静に自分を分析し、行く末が見えているような人です。それでも彼は諦めずに、人生に希望を見つけ、変化を求め続けるのです。
印象に残っているシーンにロッキーが女の子に説教をするシーンがあります。12歳の女の子がタバコを吸って、悪い連中とつるんでいるのをみて、「付き合う連中をちゃんと選べ。ボーイフレンドが欲しかったら言葉遣いもちゃんとするんだ。」みたいなことを延々と言います。小うるさい説教にしか聞こえないんですが、言葉の裏には可能性を自分から捨てないで欲しいという懇願が隠されているように思います。まぁ、この説教の後、女の子はロッキーを口汚く罵って家に駆け込んでしまいます…。この時のロッキーの顏!!絶望を孕んだ背中…。切なさは言葉では表せません…。
この脚本を書いたのは、主演も務めている、シルベスター・スタローンです。実はこの話、彼の半生が元になっているんです。スタローンは映画オタクで俳優を目指していたんですが、何度オーディションを受けても落ちてしまうんです。脚本を書けば主役を張れるのでは?と思い立ち脚本を書きますが、そちらもどれもボツになってしまいます。お金がないため、動物園のライオンの檻のフンの掃除といった危険なバイトなどをして生計を立てていましたが、奥さんが妊娠してしまいます。お金もない、まともな仕事もない、子供を養えるだけの蓄えもない。そんなどうしようもない状況の中で書いたのが、『ロッキー』の脚本でした。彼は自分の人生を1人のボクサーに置き換えることで、自身の物語をより普遍的なものとして、世の中に送り出したのです。そして、この映画は様々な人々の心を打ち、大ヒットしました。それだけのものがこの映画にはあるんです。
観て欲しいのでオチは言いません。とにかく、観たら人生が変わります。人生の見方が変わります。ツタヤに行けば必ず置いてあるので、ぜひ一度手にとってみてください。