今日は何の日?

夏目漱石の命日です。というわけで、子規庵・森鴎外記念館・夏目漱石旧居跡に行ってきました。

まずは日暮里駅東口から徒歩10分で子規庵に向かいます。受付のお爺さんが説明してくださり、病床の子規の様子や俳句仲間との温かな交流を知りました。筆も持てなくなってからは口述によって日常を綴り新聞社に記事として送っていたそうです。その結果口語体の文章が完成し、後の日本文学に影響を与えたのだと聞きました。

一度駅に戻り、駅の傍の羽二重団子屋へ。正岡子規のある日の間食を再現した「正岡子規漫録セット」を頼みました。焼き団子1本とあん団子3本が、あっさりした甘さともちもちの食感でおいしかったです。

次に西口から15分程の森鴎外記念館に行きました。幼少期からデスマスクまで人生全てを見て回りました。また、葉書もデジタルデータ化されて閲覧できました。「森鴎外先生」宛ての他、本名の「森林太郎様」宛ても。本名宛ての方が多かった気がします。差出人も、夏目漱石、正岡子規や、与謝野寛(与謝野鉄幹の本名)・与謝野晶子、木下杢太郎など雑誌『明星』の人々からもありました。坪内逍遥との葉書もあり、「没理想論争」で争ったけれども礼儀や誠実さは互いに持っていたことを確認しました。作品も人生の流れに沿って紹介されており、ミニ年表では、医者として従軍していた頃に従軍写真班としてきていた田山花袋と文学談義をしていた、など思わぬところで思わぬ人と通じていたことが分かりました。

帰りがけに地図を確認したら傍に「夏目漱石旧居跡」とあったのでそちらへ。本当は夏目漱石付近の人たちだけ巡れば良いかと思っていたのですが、折角の命日なので行くことにしました。旧居自体は明治村というところに移されているので碑と猫の像しかありませんでしたが、その碑を書いたのが川端康成。豪華でびっくりしました。ちなみに、お墓の方は先日の月曜に行ってしまいました。雑司ヶ谷霊園は学校に近いので気軽に行けました。猫はいませんでした……。夏は涼しさを求めて猫が来るので、そこを狙おうかと思います。

日暮里は意外に坂が多く疲れはしましたが、深く文豪本人を知ることが出来ました。皆さんも文豪巡りの旅に出てみては?