日本女子大学日本文学科に、まことしやかに噂されている伝説がある。
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卒業論文を作成すると、母になる。
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眉唾も甚だしいこの流言だが、事実、私は体感してしまった。
自分や、周りの友人たちの、それぞれの卒業論文への、愛を。
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12月某日、同じ中世文学ゼミであり、大切な友人であるほっしー(ブログ部)、ヤス(少林寺拳法部)と共に板橋区小竹向原の製本所へと向かった。
何日か前にお願いした卒業論文の製本が仕上がったということで、受け取りに行ったのだ。
天気は気持ちよく晴れていて、電線にはスズメが止まり、幸いなことに犬の糞を踏むこともなく(何日か前の時にヤスが踏んでしまったのだ)、とても穏やかな冬の日だった。
製本所に行くとアメがもらえるので、私はすごくワクワクしていたし、ほっしーもウキウキだったし、ヤスも心なしか微笑んでいた。
一人で歩くと少し長い、みんなで歩くにはにはちょうどいい距離にある製本所に入り、引き換え札と卒業論文とを交換し、代金を支払った。
その瞬間、自分と卒論のこれまでの思い出が、全身を駆け巡ったのだ。
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ゼミに初めて参加した日のこと…
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テーマ決めで悩みながら生活していたあの時…
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迷いながらゼミ発表し、先生や仲間のアドバイス、そこから決まった方向性…
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他の人の卒論テーマが素晴らしく見え、自分の作品を変えてしまおうかとまで思ったこと…
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でも作品を見ると、やっぱり手放せなくて、とにかく本文を読み込んだこと…
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11月後半から、図書館5階にこもりきり、ひたすらパソコン画面と向き合ったこと…
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「終わったら、気になってる人をご飯に誘うんだ~」って言ってた友達…
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「卒論は人生」と仰った先生…
卒業論文を抱いて、卒業して行った先輩たち…
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そして今、これまでデータとしてしか存在していなかった卒論が、私の手の中で確かに息づいて(?)いる…
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もう、嬉しさがすごくて。すごくて。
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昨年のまなみさんは、気が狂ってたわけじゃくて、普通のことなんだってわかって(?)。
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公園で、めちゃめちゃ遊ばせた。
私に似たのか、体重も重くて。
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生まれながらの秀才とかではない、平々凡々な我が子(少し体重が重い)は、終始楽しそうにしていたから、きっとこれからも笑顔で周囲の人を明るくさせてくれるハズ。
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わたし、あなたに会えて良かったよ(にっこり)
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参考文献
昨年のまなみさんの記事(http://mcm-www.jwu.ac.jp/~nichibun/blog2/?p=4919)2017.12.15時点