こんにちは。あかねです。今回は、前回予告した「漱石山房記念館」と、昨日・今日で急きょ行って来ました「能のお囃子体験 in 津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス」についてご報告したいと思います。
まずは、漱石山房記念館についてです。5月25日(金)~5月27日(日)の三日間、記念館では「子規・漱石ほか この時代を築いた人々」の展示が行われていました。土曜日は1限も2限も教職関連の授業があるので、終わってから向かいます。駅を出て最初に撮ったのは「夏目漱石 生誕の地」と書かれた石碑でした。生まれましたよ、夏目漱石が。「夏目坂」と呼ばれる坂を上り、着いたのは出来立てでピッカピカな記念館でした。子規庵がザ・日本家屋なので、どうしても比較してしまいます……エレベーターもコインロッカーもあってハイテクです。
500円のチケットを買って奥へ。すぐ目の前には山房を再現した漱石の部屋が展示されていました。本は積み重なり、温かそうな火鉢と小さな文机が印象的な部屋でした。階段を上がって2階へ。漱石の様々な作品から抽出された各一文が異なるフォントで印字されたプレートを見つつ、通路を進みます。最初に見たのは、漱石の作品を4期に分けたものでした。どの作品もあらすじが紹介され、通路の真ん中には初版本や手書きの原稿が置かれていました。森鴎外記念館で見たやつだ!というものもありました。次に見たのは夏目漱石を取り囲む人々の紹介です。畏友の正岡子規の他、森鴎外、石川啄木……魯迅などもいましたし、小説家ではなく新聞社や政治家の人もいました。次は正岡子規の書や、子規の叔父の遺言書などの展示。正岡子規研究所が協力しているので、子規関連の展示が4分の1を占めていても違和感はありません。むしろ、「この字は正岡子規では!?」「この書は子規庵で放送されているビデオで見たやつだ!」と一人で盛り上がれました。帰りがけに漱石カフェで渋柿のアイスに舌鼓を打ちつつコーヒーを摂取。楽しかったです。
そして、中世の石井先生が宣伝してくださっていた能のお囃子体験に行って来ました。現在も国立能楽堂で演奏していらっしゃるプロの方々をお呼びし、先生直々に教えてくださるという企画のものでした。動機としては千駄ヶ谷が学校から近かったからですが、とても充実した、貴重な体験でした。土曜日は一人で行きましたが、今日は友人と一緒です。土曜日も同じような体験でしたが今日の方が充実していたので割愛します。
まず体験したのが、太鼓です。肘を顔の辺りまで上げ、バチを振り下ろします。昨日は太鼓の体験はなかったため、友人と一緒に人生初太鼓。全然綺麗な音が出ず、バチで叩くだけのはずなのにかなり難易度が高かったです。次に体験したのは、能管と呼ばれる笛のような物です。笛ですが、明確な音程が決まっている訳ではありません。友人はフルート奏者なので、能管特有の高く鋭い音を吹きに吹いていました。昨日は、空気の漏れるスカーッとした音しか出なかった私。何とか音は出せましたが、「オーヒャー」という旋律が、どう足掻いても友人より1オクターブ低くなります。息も沢山必要で、吹くのを止めた途端頭が重くなりました。酸欠注意です……!ちなみにこの友人、能管の先生から「最初からここまで吹けるのは天才だ」と言われ、1節丸々伝授されていました。凄い……。その間、私は小鼓を叩いていました。左手で皮の張りを調節しつつ叩くのですが、昨日叩き方のコツを掴んだために今日は良い音が出せました。先生の出す「カン」という音とほぼ同じ音も出せて気持ち良かったです。友人も能管の次に小鼓を叩いたのですが、小鼓や大鼓は叩く際、手首と指から力を抜かないと良い音が出せません。加えて小鼓は左手の力の調節もあるため、難しいと言っていました。私も右肩だけで支えるのは少し苦手です。なぜ右手で叩くのに右肩で支えるのか聞いたところ、大鼓など並んだ時の兼ね合いなども含まれていたのではないかとのご返答でした。昔の人は謎です……。最後に大鼓。順番待ちをしていたのですが、能管と小鼓コーナーに誰もお客さんがいなかったので、友人は1節習い、私はコツを掴もうとしていた訳です。で、順番が来たので早速叩きます。小鼓と違い、馬皮は固く張られています。叩いた瞬間、手が痛くなった昨日の思い出……強く叩くと、ビリビリと指先が痺れます。先生が当て皮によって指を守っているのも納得がいきました。これにて私と友人のお囃子体験は終了。能管や小鼓といった楽器に触ることは今後一生ないかもしれません。ましてや2日連続はきっとこれっきりだと思います。とても楽しかったです。
さて14時頃、狂言の講義を受けに3階へ向かいます。鯛の鳴き真似を強要される泥棒の話に始まり、能と比較しながら、「泣く」「怒る」「笑う」所作を体験しました。泣く際は「へーっ、へっへっへっ」という言葉を発していることや、怒る時に「はらたちや、はらたちや」とご立腹アピールが凄かったことなどを確認しました。帰り際、狂言に使う、子供用の猿の面や大人用の鬼の面を間近で見て行きました。夢に出ないことを祈っています。
本当に貴重な体験でしたし、友人と行って良かったと思える楽しさでした。明日も同じ友人と遊びに行く予定なんですけどね!
こうして友人とほぼ週6で一緒にいるのも、あと2年を切りました。切ないような、悲しいような……でも、今を楽しみながら頑張って、将来もっと二人で遊びに行けるよう、しっかり職に就きたいと思います!以上、あかねでした。