さて、前回は女性がまだまだ生きにくい昨今、前を向いて生きて行く為のカンフル剤こと「スカッとするホラー映画」について書きました。中級編まで紹介したところで終わっていたので、今回はその続きです。
復習しておくと
初級編 『クワイエットプレイス』2018年
中級編 『サプライズ』2011年
となっておりました。どちらも心おどる傑作となっています。どちらも10月23日の記事で詳しく触れているのでチェックしてみて下さい!!
さて、そんな中、もっともごり押ししたいホラー映画は!?
さぁ、いよいよ!上級編!!デデデデン!
『ホステル2』2007年 イーライ・ロス監督
イエエエエーーイ!我らがイーライ・ロスの傑作ホラーです!これは色んな意味で上級編です!まず、お気づきかもしれませんが2なのです。一作目を観るという壁があります。特に今回紹介する映画は、一作目の直近の続編となっている為、『ホステル』2005年 を観てから観た方が断然楽しめる作品です!
しかし一作目から面白い事請け合いなのでまあ、跳び箱三段相当の壁です。ホラー好きなら簡単に超えられると思います!
まずコピーに注目。「私の命、売ったのは誰だ。」
めっちゃ怖い。命なんて、自分が握ってると確信できる一番の財産じゃないですか。しかし、この映画ではそんな甘ったれた常識は、がんがん踏みにじられて行きます。
この話、舞台はヨーロッパ。イタリアで絵画について勉強中の女の子が三人、ちょっとアブナイ旅でもしてみようか!と言う事で東ヨーロッパに旅行に行きます。
同じヨーロッパと言えど、つい最近まで鉄のカーテンで閉ざされていた異国の地は、彼女たちにとって未知の世界。目的地に向かう間にも列車で盗難にあったり、ヤバそうな男たちにつきまとわれたりとトラブル続きです。
観てるこっちが画面のスイッチを切って逃げ出したくなるような不穏さを引きずる中、三人はある美女に出会い、彼女の案内で小綺麗なホステルに泊まることを決めるのですが、、、、、、、
何とそのホステル、宿泊客をオークションに賭け、競り落としたお金持ちに、その宿泊客を殺す権利と場所を提供する闇の組織が運営してたのです!風刺が効きすぎですね。
一作目を観てるこっちからしたら常識っすよ!!ホステルとかダメでしょ!絶対!アブナイ旅行とか軽々しくやったら火傷程度じゃ済まされないって!!!!
『ホステル』みて予習しろ!!と画面の前でいくら叫んでも、女の子たちに聞こえる筈もなく、、、。一人また一人毒牙にかかってゆくのです!「え、どこがスカッとするの!?」と思ったそこのあなた!大丈夫です。観たら絶対スカッとするから!それ以上言えません。
いえるとしたら、この映画こそ、「女なめんなよ!!??」と心から言える最高の作品だということ。この言葉は、「性別」という誰が引いたか分からない線にとらわれて、人を決めつけ、見下す全ての人間に対する言葉です。それこそ性別なんて問わずに!
さて、今回紹介する映画は以上です!ホラー映画と聞くとそれだけで引いてしまいがちかもしれませんが、少しでも心の琴線に触れる一作があったら観てみて下さい!ただし、無理は禁物です!!
ほたる