夏休みですね
あれだけ梅雨がどうたらこうたら言ってたのに、いざ明けるといきなり暑くてまたどうたらこうたら言ってます。はるかです。
夏というと何を想起しますか?青い空、白い雲、山も良いし海も良いし、お祭り、向日葵、プール、怪談、エトセトラエトセトラ。夏はイベントがたくさんあってわくわくしますよね。暑さはつらいですが、夏の”概念”は好きです。そう、”概念”が好き。例えば、プールから上がった後ぼんやりと扇風機を浴びながら制服をパタパタさせる瞬間とか、汗が止まらない帰り道、コンビニ寄って買ったアイスとか。ぬるい温度と屋台の明かりと非日常の怪しさが充満したお祭りの夜とか。軒先で食べるスイカとか。振り回したホースに見える虹とか。夕方のひぐらしの声を聞きながら団扇で扇ぐ時間とか。潮の匂いと足についた砂とやけにおいしいラーメンとか。暴力的な暑さと裏合わせに強烈なノスタルジックが夏にはあると思うのですよ。その中でも私が好きなのは、ほら、一つ年上の白いワンピースのお姉さんが、ちょっと色っぽくて、でもかわいくて、麦わら帽子と笑顔が似合って、お姉さんが、おねえさんが向日葵畑で、にっこり笑って、ねぇ、聞いて、待って、おねえさんが、あのひまわりが、妙に脳裏に焼き付いて、白い肌と長い黒髪と、おねえさんが、ひまわり、白くて、笑って……
本当にいたんだ、あの夏に、僕はみたんだ、彼女は、綺麗で、夏に溶けて、待って聞いてよ、本当なんだ、嘘じゃない、僕は彼女と、彼女はいたはずなんだ
経験してないはずなのに、世間で固定概念化された夏のイメージに引っ張られ、理想的な夏を経験したような気持ちになったり、経験できなかったことが悔しくなることを「あの夏コンプレックス」というらしいです。
あの夏、懐かしくなってしまいますよね。