こんばんは!
昨日今日、突然に雨が続いていますね…。ちなみに今日私は、祖父と曾祖母の法事があり雨の中お寺に行きました。二人ともに私が生まれる前に亡くなっているのですが、いつもおじいちゃんやひいおばあちゃんが見守ってくれているのかなぁと思って、背筋が伸びる思いでした。
さて私は先週、友人と京都に国内留学している友人の所へ遊びに行ってきました!
前にもブログに書いた気もしますが、私の京都への気持ちは並々ならぬもの(?)で、小学校6年生の時に修学旅行で行って以来、京都は多分8、9回目だと思います。そして京都検定3級もとってしまい(実は2週間後2級の試験なのです!)、無駄に京都に詳しいのです。
私は金曜日5限まで講義があり、友人も部活があったりで、土曜日の朝新幹線に乗って行き、日曜日の夜帰るという超タイトなスケジュールでしたが、紅葉も綺麗で朝から夜までぜーんぶ京都を楽しみ尽くして、今もはぁ京都に帰りたい…ってなっています。
というわけで、楽しすぎて幸せ過ぎてどこから書けばいいのか分からないので、とりあえず時系列に従って2回くらいに分けてブログに書こうと思います。
ながーーーくなりそうですがしばらくお付き合い下さい!笑
1日目
京都についてまず、私たちは腹ごしらえをしました。というのも午後はまず、京都国立博物館の特別手展「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を見に行ったので、ちゃんとご飯食べなければ…と考えたからです。
さてお昼ご飯、京都駅にある「中村藤吉」という茶寮でいただきました。京都駅にはたくさんのお店がそろっているのですが、やっぱり京都に来たからには京都らしいお店に行きたい!となって、このお店を選びました。中村藤吉は宇治本店のお店で、前にそちらの方には行ったことがあったのですが、京都駅の方は初めてでした。
お店に入ってまず感動したのは、中村藤吉のお茶が飲み放題だということです。私の家は朝必ず煎茶を飲むので、私自身お茶が大好きになり、おいしいお茶を飲むと心が落ち着き、幸せな気持ちになります。
中村藤吉の茶葉は前に一度買ったことがあったのですが、やはり変わらないおいしさで、香ばしくて優しいお味でした。
続いていただいたのは、抹茶そばとほうじ茶パフェです。京都は、東京よりかなり寒かったので、暖かいそばが身に染みるようでした。パフェは今回はほうじ茶にしました。というのも、私はほうじ茶も大好きで(結局お茶全般好きです)、巷に出るほうじ茶スイーツはつい手に取ってしまうくらいの通だからです(ちなみに、時々限定で発売されるハーゲンダッツのほうじ茶ラテは本当においしいです!)。
このパフェは上に家紋?の形をしたほうじ茶パウダーがかかっていて、その下に生クリーム、ほうじ茶アイス、ほうじ茶ゼリイ、わらび餅ととにかくほうじ茶づくしでした。ほうじ茶好きな人にとっては最高の一品です。私は特に、ほうじ茶アイスが程よく苦みもあって一番おいしく感じました。わらび餅はふわふわで、底の方にあってお腹いっぱいなはずなのに、ぺろりと食べられてしまいます。
京都についてすぐ、京都らしいおいしいお茶、そば、スイーツがいただけるのでお勧めのお店です!お店には行けない方は、抹茶、ほうじ茶ゼリイはお持ち帰りでお土産もあるので、こちらは帰りの新幹線で食べるにもベストです!(私はあまりのおいしさに毎回買ってしまいます)
さて、腹ごしらえを済ませた私たちは、京都国立博物館へバスへ向かいました。目的はもちろん特別展「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を見に行くためです。特別展の告知を見てからずっと見に行きたい!と思っていた上に、先生方が講義でも何度か取り上げていらして、ああ今まで複製や本の中だけの作品たちをこの目で見られるのかと思って、本当に本当に本当に楽しみでした。
京都駅から10分ほどバスに揺られ、京博についた私たちは早速チケットを買い…まずは記念撮影です!笑
三十六歌仙というのは、藤原公任が撰んだ優れた和歌の詠み人(柿本人麻呂や小野小町など)三十六人のことで、佐竹本三十六歌仙絵というのは、この三十六歌仙を題材に描かれた絵巻のことを指します。佐竹本は、鎌倉時代に書かれその名の通り秋田の佐竹家に伝わりました。しかし大正時代になり、所有者がこの絵巻を売りだそうとすると、あまりにも価値が高く誰も買うことができなかったそうです。そのため当時財界人、茶人の益田鈍翁を中心に作品を分断し購入することになり、結果として佐竹本は分断され流転したのです。そして今年はその分断の年からちょうど100年目にあたります。今まで二、三枚は一緒に出たことがあったらしいのですが、一度の特別展で三十人以上出たことはいまだかつてないことなのだそうです。それだけ前例のなく、特別なことなのです。
私はその経緯を講義や特別展の特集記事やテレビで見ていたので、大きなパネルにあった「もう、会えないと思っていた」という言葉を見ただけで、思わず泣きそうになってしまいました。
今ではありえない絵巻分断、もちろんそこには日本の文化財を海外に流出することを防ぐ意味もあったそうなので、一概に良い悪いとは言えないのですが、本来一つであったものが分かれてしまったというのは悲しいことだと思います。
更にこの特別展は、佐竹本以外にも素晴らしい作品が多く出品されています。寸松庵色紙や古筆手鏡、石山切など、貴重なものばかりです。それだけ、私は本当にこの日を楽しみにしていました。
さて京博に入ると、いつも行っている東博とは違って、広い土地に建物が点在?していて空が広く感じられ、空気がおいしいなぁと思いました。上野の、あの文化がひしめき合う狭々とした雰囲気も好きなのですが、やっぱりこう京都の少しゆったりとした空気は大好きです。
目当ての特別展は、入って真っすぐ進んだ平成知新館にて行われていました。吹き抜けで明るい雰囲気がなんとも素敵な建物です。
早速私たちは荷物を預け、展示会場へと向かいました。
一週間後の今考えても素敵な展示だったなぁと思っているのですが、今回は特に感動した第一章の「国宝《三十六人家集》と平安の名筆」と第三章の「‶大歌仙〟佐竹本三十六歌仙絵」を中心にお話ししたいと思います。
まず第一章ですが、こちらには先ほども挙げたように、貴重な古筆切が多く展示されています。その中でも気になった作品をいくつか挙げたいと思います。
1、手鏡「藻塩草」
手鏡とは、折本(屛風状に折られている本)に、古筆の一部(断簡)を貼って鑑賞するためのものです。一つ一つの古筆切に解説がなかったので作品名が分からないものも多かったのですが、『万葉集』らしき古筆切を2回ほど見かけ!その形態と付訓状態から、天治本と紀州本の断簡ではないか?と勝手に想像していました。で、後に調べてみたらどうも一枚は天治本断簡の仁和寺切だということが分かりました。もう一枚は予想を外れて多分金沢文庫本でした。残念。というかそもそも紀州本は二十巻そろいの本だから、断簡なんて存在しないのですよね…とんだ痛恨のミス。けれども一つ当てられたことが自信につながりました。
まさかここで『万葉集』が見られるとは思わずで、どんな古筆切よりも輝いて見えました。天治本は初めて見たので、目に焼き付けようと思ってじーっと見てきました。
2、高野切(第三種)「貞観御時に」
前のブログでも紹介した高野切です。高野切はまず仮名の手本、その中でも基本中の基本の作品ですが、ここまで大きな(量の多い、という意味です)断簡は私は初めて見ました。高野切第三種は、高校三年生の時に初めて臨書した(そのまま写した)古筆で、私にとっては思い出深いものです。これが生で見られるというのは、まさに眼福の一言に尽きます。筆の動きがなめらかで癖のなく、力強さもある素晴らしい古筆切…これも目に焼き付けようと必死に目を開いていました。
3、三十六人家集 躬恒集・素性集・重之集・興風集 京都 本願寺
本願寺とは西本願寺のことで、これは三十六歌仙の家集です。なによりもこの本の魅力は、筆の美しさもさることながら、一番は紙の美しさです。紙を何枚か継いで、まるで芸術作品のように山の模様を作ったり、雲母(きら)がすいてあるなど、なんといっても紙がきれいなのです。そして通常銀は時間の経過とともに酸化して黒くなってしまうのですが、こちらの紙は、外気に触れる機会が少なかったのか金銀ともに美しくすいてあるのが見えるのです。そして本の装訂(紙のつなぎ方)は粘葉装で、糊付けをして紙を繋げる、現在とは異なる本の作りになっていることも魅力の一つです。私はこれを見た瞬間、あまりの美しさに感動で思わず涙が出ました。それくらい、時を超えて引き継がれる大切な作品なのです。
ああ!続いていよいよ佐竹本三十六歌仙絵に行きたい所ですが、ここでタイムアップ!
半月後のブログで、この旅行の続きをお伝えしようと思います。
ブログを書いていて、自分で楽しくなりつい説明じみてしまう…お見苦しい点が多く申し訳ないです、、、次のブログ、楽しみにしていてくださいね。
それでは、おやすみなさい!