こんばんは、しおりです。2月25日から昨日までの5日間、社会福祉施設の介護等体験に行ってきました。新型コロナウイルスの報道を毎日耳にし、ただでさえ皆が敏感になっているこの時期に快く迎え入れてくださった職員の方々、利用者の方々に心から感謝いたします。
これから介護等体験を控えている方、教員免許取得を考えている新入生の方々に向けて、今日のブログでは体験で学んだことを書きたいと思います。介護等体験は、受け入れ先と教職履修者の人数の関係から自動的に振り分けられるので、全ての方が全く同じ体験をするわけではありませんが何かの参考になれば幸いです。(またパソコンの調子がおかしく、改行ができず、字の大きさが変ですがご了承ください。私の実習先の施設では、利用者の方とのコミュニケーションが1日のうちの多くを占めていました。これは大抵どこの施設でも同じかと思われます。お昼ご飯も一緒に食べながら、色々なお話を伺いました。その他には、入浴介助の見学、送迎バスへの乗車、レクリエーションの担当がそれぞれ3,4,5日目にありました。また、空いた時間にはコップを片付けたりお茶を入れたり、職員の方の仕事をお手伝いさせていただきました。車椅子の操作やトイレの補助など、危険を伴うものは基本的に行いません。利用者の方にとっても、初めて見る実習生に突然介助に入られても不安に感じますよね。専門的な技術が必要なものは必ず職員さんにお願いする。これは、どこの体験先も同じであると思います。しかし、それならば、技術があれば誰でも行えるのかというと、決してそうではないことを今回の実習を通して学びました。信頼関係が前提にあってこそ、全てが成り立っているのです。
何よりも印象的であったのは、職員の方々の誠実な対応でした。全ての行動に相手に対する気遣いが感じられ、心の交流というものを目の当たりにしたように思います。利用者の方が危険な行動をした時には、強い口調で止める場面もありました。初めてその様子を目にしたときには、声の大きさに正直なところ驚かされます。しかし、それは耳が遠くなってしまった高齢の方に、しっかりと届くように配慮した結果なのです。そのため、驚きはしたのですが決して見ていて不快な気持ちにはならないのです。相手を想う心が基盤にあることがわかるからです。その行動に、その言葉に、心があるかどうか。心は目に見えないものですが、言動の中の心の有無は相手に伝わるものですよね。職員の方々の温かな対応を前にして、そのことを改めて痛感させられました。そうした心遣い、愛があるからこそ、利用者の方との信頼関係が築かれていたのだと思います。
また、信頼関係は利用者だけでなく、ご家族との間にも築いていくよう心がけていると伺いました。そのために最も大切なのは、正確に迅速に情報を共有することだそうです。その日の体調や薬の有無などを送迎時に確認し、何かあれば直ちに職員間で共有する。特に特定の担当者がいる場合はその人に直接伝えられるよう、その日に誰が何を担当するかまで全て把握しておく。言葉にするのは簡単ですが、常に臨機応変な対応が求められる慌ただしい環境で、これだけ正確な情報共有を徹底するのは相当難しいことであると思われます。命に関わることであるというのも1つの理由ではあるけれど、そうした日頃の些細な共有の積み重ねが実は最も大切なことであると教えていただきました。
学校という場所も人間同士の交流という点では社会福祉施設と違いはありません。教えるのは教科だけではないのです。私が職員の方の様子を見て感動し、そこから沢山のことを学んだように、生徒も教師の言動を見ています。前に自分が話したことを覚えてくれているか、他の先生に話したことがちゃんと伝わっているか。忙しかったから、何人も生徒がいるから。それは理由にならないのです。教師にとっては生徒は何十人もいるクラスの1人かもしれないけれど、生徒にとって教師は常に自分と一体一なのです。社会福祉施設の職員の方は何人の利用者がいようと常に一対一で向き合っておられました。教職の授業で何となくわかっているつもりでいましたが、わかっているつもりと実感として理解したというのは、全く違うものでした。
介護等体験は、本当に沢山の発見を与えてくれる時間になります。本当はもっともっと書きたいことがあるのですが(実は利用者の方とお話していたところ、びっくりするような出会いがあったのです)、あまりに長くなり過ぎるので、その出会いについてはまた後日お話いたします。
それでは皆さま、ウイルスに負けないよう体力を蓄えていきましょう。