こんばんは。
みずの です。
梅雨のはしりと聞きまして、連日雨かと思われたのですが、暑い日が続きますね。通学路のあじさいも早いものはほんの少し色づいています。
所属する観世流能楽研究会に新入生が入部いたしました。ありがたいですね…!
火曜日に早速新入生の仕舞扇(舞を舞う為の扇)を購入しに行きました。
神田小川町にある檜書店さんです。
能楽に関する色々を扱っていらっしゃいます。お稽古道具、謡本、カセットテープ、DVD、関連図書などなど…。
新入生の扇と、ついつい個人的にDVDを購入してしまいました。
なんと、1958年収録の「鞍馬天狗」と1963年収録の「恋重荷」のDVD…!白黒…!
未だ「鞍馬天狗」のチャプターしか観ていないのですが、天狗を梅若実さんが演じていらっしゃいました。
おお…!
能に現れる天狗って不思議です。
仏教色の強い縁起や絵巻などですと、天狗は仏道を妨げる者、もしくは堕落した僧、悟りから逸れて閉まった僧などなどといったイメージがありますが、
能ですと鞍馬天狗は牛若丸と師弟であったり、「花月」という作品では神隠し(天狗隠し?)のお話も関わると思いますが花月を誘拐しますが仏道に害を成すわけでもなく、花月も人間の世界に帰してもらえますし…。
いまいち、仏道を妨げる者としてよりも超越した力を持つ者としてや、山の精霊のようなイメージが強いのです。
能の中で、仏道を妨げる者…。
意外であったのは「鵺」です。
「鵺」は見た目が色々な動物の部分を合わせた(頭は猿、手足は虎、尾は蛇といったような…)空想上の動物ですけれど、頼政に成敗された時に妨げるつもりだったのに宣言があったような気がします。
果たして鵺ってそんな立場だったのでしょうか…?確かに帝を憑き殺そうとしていますが…。疑問です。
鵺で疑問と言えば地元に頼政神社があるのです。私の地元は茨城県の古河なのですが、何故なのでしょう。
今は製造されているかわかりませんが、小学生の頃などは「許我(こが)かるた」というものがありまして、学年で大会もあったものでした。
そのうちの一つ、「み」のことばが、
「み ごとあっぱれ 頼政様の鵺退治」だったのです。
…頼政と言えば京の宇治です。
関東の古河ではありません。うーん?
「鵺」は一見、退治物かと思うのですが、詞と大変なギャップがあるなぁと思ったことがあります。
そのことに関して、馬場あき子さんが横浜能楽堂でのシンポジウムでお話しをされていました。横浜能楽堂さんが『能楽史事件簿』という題でシンポジウムの内容を編集されていて、現在読み途中です。
図書館にありました。
詳しく→『能楽史事件簿』(横浜能楽堂編 2000年 発行:岩波書店)
なるべく読み進めていきますのでお待ちくださいね!
では、本日はこれにて失礼いたします。
ありがとうございました。
みずの