ご機嫌うるわしゅう。10月に入って漸く秋らしい陽気になって来ましたねぇ、9月はまだまだ暑くてどうなることやら、と思っていましたが。。どうやら(結構前から)患ってしまった虫歯が佳境に入ってきて愈々明日、重い腰を上げて歯医者に行くのが憂鬱で仕方ないももなです。もう8本も処置済みの歯があるのに+(多分)4本とかどうなってんのよ。12本も虫歯になりましたとか笑えん。中学までは1本もなかったのに…。
先週観に行った「踊る大捜査線FINAL」で小5~中学はじめまでどっぷりハマっていた織田裕二にまたハマりだして、あちらこちらで口を開けば、タッチパネルを叩けば「織田ちゃん」と言っていい加減うざいことも承知だけれどそれからまだ1週間経ってないんだよと、全然関係ないけれど言いたい。唐突だ。
衝動に駆られてついブックオフオンラインで買ってしまった織田ちゃんのアルバム聴いて頑張ります。もう削られようが抜かれようが知ったこっちゃない、だがしかし虫歯かもと思った瞬間に医者に行くべきですね…(痛み始めてる
それにしても1994年発売のアルバムとか聴いて懐かしいなァとか思ってる女子大生ってどうよ。私1992年生まれだよ。2歳だよ。しかも何気0~2歳までシンガポールに居たという超絶なんちゃって帰国子女だから日本にすらいなかったよ。
織田ちゃんの声がどうエロくてヤバいんだとか、肌の色味がどう美しいかとか、俳優歌手として如何に芸術品的価値があるのかとかめちゃくちゃ書きたいけれど、私用ブログに衣替えしてしまうからここらで頑張って耐える。
10月6日土曜日、駒場東大前にある「日本近代文学館」に生まれて初めて(いやぁお恥ずかしいアッハッハ)行ってきました。「文学館に行こう!」というイベムトがありましてね、お得だったんで。
①日本近代文学館に纏わるエトセトラ
本企画担当者の方から「日本近代文学館」とは何ぞやを教えていただく。
1962年に高見順、川端康成、伊藤整、稲垣達郎、小田切進といった文学者を中心に文学ミュージアム設立の機運が高まり1963年財団法人として正式発足したところより歴史が始まり現在に続いています。殆どの蔵書が寄贈によるもの。初版本の複刻シリーズを出版しているのも有名。
「日本」とついてはいるものの、行政などとは全く関連のない「公益財団」なのだそう。世田谷文学館は世田谷区、神奈川文学館は神奈川県からと助成金が出ているけれども本文学館はどこからも助成金が出ていない為色々とやりくりが大変なのだそうです。皆で300円払って訪れましょうね。
②特別資料をあんなところからこんなところまで
特別展示会が開催されでもしないとそうそう見られない貴重な資料を、咳をすれば唾がかかってしまう距離で、何の隔てもなしに見させていただきました。今回拝見させて頂いたのは
・夏目漱石『坊っちゃん』直筆原稿
・太宰治『斜陽』直筆原稿
・夏目漱石書芥川龍之介宛て書簡
の3点。いやぁもうね、これを本人たちが触れ、書き、悩み、喜んだのだと思うともう、もう震えますよ。教科書のアレが!今私の目前に!!ヒャア!
夏目の原稿は漱石山房とデザインされたあの原稿に(新聞小説用に文字数合わせて作ったのに途中から減っちゃったもんだから最後の1枡が全行空になって)書かれていました。字は綺麗というより、「漱石さんなんて可愛らしい字を//」という感じでした(お察しください(ボキャ貧
太宰の斜陽は、夏目に比べて訂正も少なく、清書したのかしら?という印象でした。斜陽は読んでいないもので、「やべーあの有名な斜陽だよ」くらいのノリでしたが(もったいない)、色んな女性と堕落的な(と言ったら怒られるか)恋愛をしてきた人が書きましたと言われてもあんまりピンと来ない感じでした。一言で言うなら原稿に色気はなかった。
最後の書簡は、芥川が夏目に「これ僕が書いた『鼻』って小説が載ってるから是非先生に読んでいただきたいのですっ!!//」と送りつけた後、夏目から芥川に届いた返事の便りです。もうこのやりとり(っていうか芥川)想像しただけで十分萌えることは可能。朝飯前ですね。んで「きみのこの『鼻』読んだけど、すごく良かったよ。こういうのいっぱい書いたら文壇の中でもよくやっていけると思うから精進するのだよ。僕は楽しみにしているよ(ニコッ」というのが拝見した書簡です。美しき師弟愛ですよンフッ(安易で申し訳ない
夏目の字が原稿と打って変わって、明らかにただの変体仮名で非常に読み辛かった(というか読めてない)です。そんな夏目も嫌いじゃない。
③文学館と秘密の書庫
通常一般人は入れない・見ることのできない書庫まで見学させていただきました。日本女子大の中央図書館3階の、書架と書架の間隔がもっと狭くなり、広さ自体も奥行き幅が増幅した感じでした。書庫と言ったらどこでもそんな大差はなさそうですが。
日本文学に纏わる本のみの収集なので、その振り分け方法は一般に図書館などで使用されている十進法ではなく、それをアレンジ工夫した独自の方法で行っているそうです。
奥には先に述べた初版本複刻版を作製する際に参考に使われたリアル初版本も沢山ありました。作製の際には1冊につき少なくとも底本として3冊は使用参考としたため、同じ本が3冊も4冊も…。当時の活版印刷では字が反転したり潰れたりも日常茶飯事だったため、一番状態のいいものを継ぎ接ぎして作製するためだそうで。とても手間のかかった、そして愛の籠った複刻版となっております。
芥川コレクションのコーナー(まとめて置かれている)では、彼が実際に所持・読んでいたフランス語の本なぞも大量にあり頭脳明晰…という小学生並みの感想で頭はいっぱいでした(この残念な格差よ)。1ページ目には「府立第三中学校入学祝いにおばさんに貰った」と書き込んでありまして、「いやせいぜい卒業祝いの間違いだろ」と思いましたまる。
④特別展もサービスサービスぅ
イベムト参加費だけで、秋の企画展「文学館活動の拠点を築く」も拝見させていただきました。前に説明されていたことがほとんどだったので、パネルを見ながら「あーさっき言ってたのがこれかァ」と思いながらひたすら見学。参加者10名くらいは半分学生、半分社会人か院生という感じで、それぞれ個人で来ていたため参加者は誰も一言も喋らずシュールというか寂しいというか…という微妙な雰囲気でした。けれど胸の中でテンション上がったり「ふむふむ」としていたので十分楽しめましたよっ
今までの文学館の功績・軌跡が一目で分かる展示内容です。
⑤ミニレクチャー~先生の「All my tresuers」~
早稲田大学中島国彦教授より「私と文学館」というテーマで先生がいかにこの文学館にゆかりがあるかを小1時間伺いました。先生の文学青年・学生時代と本文学館が同じ時代に成長してきたこと、どれだけ切っても切れない縁があるのかということと、どれだけ財政的に文学館がキツキツなのかがよく分かりました(その印象が強すぎてこの2点しか覚えていないと言っても過言ではないが強ち間違っちゃあいない筈である)。
後者を説明するときに毎年2000万維持経営にかかっているけど、単発で頂く寄付以外コンスタントに受け取れる助成がないから、設立当初文学者(川端さんとか)が奔走して集めた資金と、すっごい好評だった複刻シリーズ販売売上利益の貯金でどうにかやってるとまで暴露された時には「えっ先生いくら理事やってるって言っても一介の学生にそんなことまでペラペラ喋っちゃって大丈夫なんスか…」と思いましたね。っかここにこんなこと書いていいのか。
とまぁこんな感じでございました。適当にアレンジしたプログラム紹介しちゃっていますが実際このような内容でございます。
もう一度、担当教授は変わりますが「文学館へ行こう!」の開催が予定されていますので興味ある方は是非。
500円ワンコインじゃ申し訳ないくらい濃いいものですからおススメですー。
11月23日金曜祝日 13時から15時 http://www.bungakukan.or.jp/
です。ただ、今回は1時間延長したのでそこは大目に見て置いた方が良いかと。
そしてこの場だけれどお礼を申したい。
日本近代文学館の方々、多くの資料を拝見させていただき、説明もしていただき、歓迎していただきありがとうございました!これから精進していきたい所存ですっ…