液晶とは物質の名前ではなく、物質の状態の名前である。
結晶(分子が三次元で規則的に並んでいる)と液体(分子がバラバラに並んでいる)の中間の性質を持つ状態のことで、
構成分子が一次元あるいは二次元的に規則を持って並んでいる。
液体のような流動性を持ちながら、結晶のような規則性のある構造も持っていることから、
“液晶”と名付けられた。
今回私たちが作製したのは、コレステリック液晶と呼ばれる種類の液晶である。
コレステリック液晶はネマティック液晶(構成分子が配向秩序をもつが三次元的な位置秩序を持たない液晶)の一種で、
分子集合体の向きがねじれながら回転していき、らせん状に配向する性質を持つ。
いくつかのコレステロール誘導体がこの性質を持つことから、この名で呼ばれる。
コレステリック液晶は、温度によって分子の長さが変わり、反射する光の波長が変わって色彩が変化するため、
液晶温度計や温度応答インキとして利用される。