CGには大きく分けて2Dコンピュータグラフィックス(以下、2DCG)、3Dコンピュータグラフィックス(以下、3DCG)があります。2DCGとはコンピュータを使って描かれた絵のことを指し、平面の絵の情報が入っています。ペイント系のソフトを使って描画された物から設計、製図などその種類は多岐にわたります。対して3DCGは2DCGに光源や物体と視点との位置関係の情報が加わります。これらはコンピュータ上で計測され、物体の形状だけでなく、その位置や光源の強度、カメラの視点の向きを変えて同じ物体でも異なった見せ方ができます。映画やゲームに使用されているCGの多くは3DCGであり、今回実験に使用したソフトウエアもこの3DCGを作るものです。
初めての長編フル3DCGアニメーション映画は1995年に公開された「トイ・ストーリー」です。またこの3年後である1998年に公開された「タイタニック」以降、CGはSFやアクション映画以外の文芸作品にも使われるようになりました。実はCGが世に広まってから、まだ20年ほどしか経っていないのです。
しかしそれ以前にCGが無かったわけではなく、CGの歴史は1960年にさかのぼります。ペンを動かして画面上の図形を操作できる、「スケッチパッド」というシステムや3次元の画像を目の前に提示して、あたかもそこにあるかのように体験する「ヘッドマウント・デジスプレイ」これらが今のCGの根底になるシステムでした。
そして現在、CGは身近で、かつ手軽に操作できるようになりました。その技術は、よりなめらかな曲線を、リアルな質感や陰影といったように日々発展しているのです。
今回3DCGを作るにあたって、様々な3DCGソフトの中からblenderを使いました。blenderはwebからダウンロードできるフリーソフトです。blenderは以下の特徴を持っています。
blenderは物を形作るモデリングの機能のほか、光で陰影を作るライティング、動きをつけることのできるアニメーションや動画編集の機能があります。このように機能が多いため全てのことを使いこなせるようになるにはかなりの時間と勉強が必要になりますが、ひとつひとつの作業は難しくないため今回はモデリングに焦点を当てて実験を行いました。
Blenderはフリーソフトなのでwebからダウンロードすることができます。ダウンロードできるページはこちらです。
今回の実験ではWindows上でver.2.79bを使いました。ソフトを立ち上げると図1に示すように被写体、ランプ、カメラの3つの要素がスクリーン上に現れ、この画面上でモデリングを行います。モデリングでは画面上にある被写体の頂点や辺、面を変形する事ができます。透視投影の処理がリアルタイムで行われて、画面上にある被写体の頂点が決まり、立体を表現することができます。
本節ではまず、モデリングの手順として頂点・面・辺選択、押し出し、回転の3つの機能を使って被写体となる図2の立方体を変形する方法を説明します。図2では上の面の頂点のうち、丸で囲まれた頂点だけが選択されています。(以下、図中の丸印はソフト上での選択箇所を表します)この頂点を選択した状態で図3の矢印の示す進行に動かすと、被写体を変形させることができます。
さらに選択する箇所を辺や面に変えると図4、図5に示すように形が変化します。
更に、押し出しの機能を使って面を押し出すと、押し出す前の形が残った状態で長さを変化させることができます。図6の図を見ると図5とは異なって図2の図形の上に更に図形ができていることが分かります。1本の辺は、途中で曲げることができません。そのため図7のように図5の面を選択して矢印の進行方向に動かしたものや、図8のように図6の面を選択して矢印の進行方向に動かしたもののように押し出しを使うと複雑な図形も表現できるためモデリングの幅が広がります。
また、頂点、辺、及び面はx,y,zの3方向において移動したり伸ばしたりするだけでなく、図9のように回転させることもできます。図9は直方体の上の面だけを回転させた状態です。

モデリングをする際にはこれまでに説明した3つの手順で被写体を変形させます。そして実際に目的の形を正確に再現するために、形を決める為の下絵を元に形を作っていきます。
具体的には図10のように奥に見本となる画像(下絵)を置き、それに合わせる様に被写体を変形します。それが終わった状態が図11です。下絵に似た形状の図形が図12では立体的に見えています。このように形が決まったら次は着色です。図13は図12を着色した物です。また、複製や角度の微調整を行うことでバナナの本数を5本に増やし、簡単に図13のようなモデルを作ることができます。
図10 下絵を使って加工する様子
そしてこちらが私たちが実際に作った3DCGのモデルになります。