生体情報科学研究室

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研究内容

1.細胞から味神経へのシナプス伝導物質の探索

味はどのように検出されるのか、という疑問を解明するべく味細胞の物質情報伝達メカニズムに関する研究を行っている。五基本味の中でも塩味に着目し、近年マウス味蕾より樹立された株細胞(TBD細胞)を用いてNaClの応答特性を調べることで詳細な塩味受容メカニズムを解析している。



2.味覚嫌悪学習による記憶の保持機構とその修飾機構の解析

マウスは初見の味に対して嫌悪感や内臓不調を覚えると、再度その味をマウスに呈示しても忌避するようになる。この現象を味覚嫌悪学習という。 当研究室では、マウスの行動実験から記憶の保持機構に関する分子機構の解析を行っている。具体的な実験内容は、嫌悪学習を経験していない個体との相互作用の検討、嫌悪学習の獲得や保持に対する成長過程や性差、性周期等の影響に関する調査が挙げられる。
動物の行動は様々な感覚系によって支えられており、味覚は栄養物質の検出およびその安全性の評価を行っていることから動物の生命維持にとって非常に重要である。味覚という感覚系を通して神経系や動物行動、特にその可塑性を理解することが本研究の目的である。
最近の成果としては、味物質の安全評価に深く関与する記憶の保持機構のホルモンや重力による修飾、栄養要求性や体重回復に伴って生じる味覚嗜好性形成の制御に対する大脳皮質の関与などが挙げられる。
また、食物学科との共同研究として近赤外分光分析法(NIRS)を用いたヒトの前頭前野における味覚の情報処理の解析も行っており、味覚の高次の情報処理における性差の存在を示唆する興味深い結果が得られている。
現在、研究を通じて神経性の体重制御機構の存在を示唆するものとして、味覚嗜好性が体重により制御されることを見出した。そのため、味覚嫌悪記憶の獲得・保持機構に対するホルモンや重力などの作用の分子機構が明らかになりつつある。加えて、脳の高次機能の新たな側面の解明につながる可能性がある。
今後の課題はこれらのメカニズムと脳内経路を明らかにすることであり、未開拓の分野の味覚嗜好性の制御機構および脳の高次機能の性差に関して研究を進めていく。


3.鳥の音声コミュニケーション

鳥は、ヒトの言語によるコミュニケーションと比較しうる高度な音声コミュニケーションを用いて繁殖行動や社会行動を行う。当研究室では、セキセイインコを用いて音声学習と記憶のメカニズムの解析を行っている。