直線上に配置
(1) かぐや姫は「賢者の石」だった!? ---竹取物語と錬金術

(2) ノーベル賞と破産とネトウヨ化!?---レントゲンの波乱の生涯

(3) 波動関数はどうイメージすればよいか---波動関数のわかりやすい説明

(4) 日本女子大学 理学部の雑誌 『日本女子大学 紀要 理学部』 その秘められた歴史とは!?

(5) X線のラマン散乱とは何?コンプトン散乱ではない?普通のラマンと何がどう違う?その利用法は?---X線ラマン散乱の90年

(6) 蛍光X線の共鳴効果!? 普通の蛍光X線との違いは?分析化学にどう応用できるのか?---共鳴X線非弾性散乱の分析化学的応用

(7) 宮沢賢治も上田敏も長岡半太郎も使っていた! 「菫外線(紫外線の別名)」は、なぜ忘れられてしまったのか?

(8) X線分析と物理化学に関連した死語の特集。 「ボール」って誰?「原子心」とは?生物とは無関係の「単位細胞」とは?

(9) かつて亜鉛は「謎の金属」だった! なぜどうして!? 亜鉛と真鍮を巡る科学エッセイ。

(10) AIなど最新の機械技術と人間はどうつきあうべきか? 中国古典と物理化学から学ぶ。

(11) 大学教員への悪魔の囁き...「教育をやめたら研究はもっと進むのでは?」---化学史から考える。

(12) 物理化学の面倒な式や考え方は、どういう場面で活かされるのか?pHメーターを例にわかりやすく説明する。

(13) これを読めば大体わかる。「ゲル中に生成する沈殿パターン」のX線分析に関する基本を解説。

(14) 水のような分子性液体中でもプラズマ励起は起こる!? VUVスペクトルの示唆をX線小角「非弾性」散乱で検証する。

(15) ここでしか読めない!? マイナーな蛍光X線「ランタノイドのLγ線」の化学効果。
ようこそ
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(b)に示した反応-移動-反応系は、言ってしまえば、金属電極の間にゲルをはさんで数Vの電圧をかけるだけのものです。しかし、この系はその本性上、電気化学と非線形科学の両方にまたがる学際性のある系(上表の赤字で示した事項と強く関連)です。そして、「電極からゲル中に放出されたイオンの泳動がもたらす沈殿パターン形成」という、両分野の学問的な空白を埋める系でもあります。

このような興味深い系であるにもかかわらず、反応-移動(拡散)-反応系の研究例は、
2020年まで皆無でした。林研による最近の研究によって、反応-移動-反応系で生じる沈殿パターンは、印加する電圧の強さや時間、電極の種類、ゲル中の添加塩の濃度などに応じて多様に変化することや、リーゼガングバンドとは本質的に異なる性質(たとえば、沈殿帯の間隔の規則性の違い)を示すことがわかってきた段階です。

林研では、主にX線分光分析法を用いて沈殿パターンを分析しながら、反応-移動-反応過程の全容を解明すること、そしてこの新しい現象を利用して、ゲルの内部に制御された沈殿構造を構築する技術を開発することを目指しています。ゲルをガラス瓶、沈殿を船と見立てれば、化学版・ボトルシップを製作する技術を生み出すことと言い換えられます。

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日本女子大学 理学部 化学生命科学科 X線物理化学研究室 (林研究室)
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最近の研究紹介:「反応-移動-反応系」と「化学版・ボトルシップ」

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あらゆる化学反応は、反応物や生成物の移動を伴います。したがって、化学反応と物質移動の結びつきに無縁の化学はありません。なかでも、左表に示したように、電気化学と非線形科学における重要性はきわめて高いものです。電気化学も非線形科学も100年以上の歴史をもつ分野であり、反応-移動過程の重要性も共通していますが、これまで両分野の交流は顕著なものではありませんでした。

非線形科学が研究の対象とする現象のひとつに、
自己組織化によるパターン形成があります。
自己組織的なパターンを形成する系として最も古くから知られていて、かつ、現在も注目され続けているのは、「リーゼガングバンド」と呼ばれる縞模様の離散的沈殿帯をゲル中で自発的に形成する系です。リーゼガングバンドは、2種類の電解質を含むゲルを試験管中で接触させることによって生じ(a)、その形成には、ゲル中でのイオンの拡散と沈殿反応が結びついた過程(反応-拡散過程)が本質的な寄与をすることが知られています。

林研はリーゼガングバンドを調べているうちに、金属電極が沈殿を構成するイオンの源((a)の電解質Aの代替)にもなりうることに気がつきました。電極をイオン源とする、この新しい系(b)においては、
電極でのイオン生成反応とゲル中での沈殿生成反応が、電場に影響されたイオンの拡散・泳動と結びついて沈殿パターンを形成します。このことをふまえて、こうした系を「反応-移動-反応系と命名しました。

Since 09/06/2010


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2025.07.31 愛木研と林研の共同研究の成果が論文発表されました。雑誌の背表紙にイラストも採用されました。

2025.05.12
化学生命科学科の「科学コラム」に「王水」をめぐる記事を掲載しました。

2025.04.01
科研費・基盤研究(C)の助成を得て、数物情報科学科の愛木豊彦先生研究室との5年間の共同研究を開始しました。

2025.04.01
林研に8名のB4と1名のM1、2名のM2が配属されました。


2024.10.31 林研の2名のM1と1名のB4がX線分析討論会でポスター発表を行いました。

2024.03.01 K.Y.さんの卒論の成果である、反応-移動-反応過程によるAg
2Oの過渡的な周期的沈殿現象に関する研究が論文発表されました。

2021.05.29
ストローセルを用いた反応−拡散−反応系の研究が論文発表されました。この研究はカツミチコーポレーションの高い金属加工技術に支援されました。

2021.03.27
「X線分析の進歩」誌に「菫外線」が掲載されました。

2018.03.29 「X線分析の進歩」誌に「ゲル中の沈殿パターンのX線分光分析」が掲載されました。

2006.04.01 日本女子大学・理学部・化学生命科学科(旧・物質生物科学科)に「X線物理化学研究室(林研)」が設置されました。
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