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私は「生活者の視点からみた防災・減災や地震後の復興、地域コミュニティの防災共助力強化」、「住民主体型の避難所運営」、「赤ちゃんとお母さんの妊産婦・乳児救護所運営」、「住宅の構造安全性」や「リスクコミュニケーション」、「防災教育」について、研究活動を行っています。
卒業論文以来、「建築構造法令の歴史から現在までの構造安全性レベルの確保のされ方」と「これからの建築物の構造安全性レベルのあり方」を考えてきました。2004年度にはカナダ ブリティッシュ・コロンビア大学の客員助教授に就任したことをきっかけに、カナダとの共同研究で「カナダ人と日本人の耐震安全に関する意識の比較」なども研究していました。最新の研究では、「防災教育と防災市民啓発」、「共助力向上をめざした地域防災コミュニティ構築」、「避難所大学(市民啓発)」、「耐震性能に関わるリスクコミュニケーション」を中心に、学会や科研費による研究調査を実施しています。
特に災害発生時の避難所は、被災者にとって「第2の住居」となります。心や体、住宅や町というなくてはならない空間にダメージを受けた人が集団生活に入って、さらに生活上のトラブルで悲しい思いをしないよう、円滑な避難所運営が望まれます。女性の視点からみると避難所はまだまだ問題が多い状況です。避難所は23区の場合不足していますので、過密な避難所に集まる多様な人々をどう守り、どう住民主体の運営を実現するかを考えています。
また避難所は住宅を失った人々の緊急シェルターであるのが現状ですが、もう1つ、地域の人々の復旧・情報共有の拠点を立ち上げ、地域全体で立ち上がっていく必要があります。今はまだ多くの地域で「地震後の人々の拠点」というのがありません。もっとみんなが助け合える場に、そして共に生き抜いていく場にしていく必要があり、その実現のためのアイディアを考えています。また避難所は自宅を失った人々の自立への第一歩の場でもありますので、被災者自身が主体的に避難所を円滑に運営していけること、地域の避難所をつなぎ、自宅で避難生活を送る人々とつなぐことを実現するための研究を進めていきたいと考えています。
もう1つの研究の核は、東日本大震災以降急激に高まった防災意識をどのように自助・共助の実際の行動につなげるかです。地域の防災力をコミュニティの力で向上させる取り組みを地域と一緒に模索しています。マンションではまだまだ共助の取り組み、安否確認、地震後のことなど対策が遅れていますし、地域の力をもっと高めないと、地震後に迅速な復興をすることができません。災害後もその町に住み続けられるかどうかが分かれ目です。愛する町にたとえ地震が起こっても住み続けられるような方策を考えていきたいと思っています。
防災教育では、幼稚園から小学校、中学校、高校、市民教育までのレベルで防災教育の体系化と教育目標の深化をめざして研究活動を行っています。日本は、災害も多いのですが、技術と知識、市民に至るまでのスキルを向上し続け、世界をリードする防災大国であり続ける必要があります。市民教育としては、文京避難所大学、みんなの避難所教室、神栖避難所大学などを実践してきました。住民と協働し、地域とつながる研究・実践活動を学生と一緒に行っています。授業では、社会連携教育「地域・企業と未来を創るクリエイティブ・プロジェクト演習A」で赤ちゃんとお母さん、妊婦を守る避難所の生活運営を学生と一緒に検討しています。
これからも人々が安心して住まいに暮らすためには、住宅をはじめとする建築物の骨組みの耐震安全性などをどれくらいに設定すべきなのか、たとえば今よりも高くすべきなのかどうなのか、建築主であり、使用者である社会のみなさんが自己責任をもって決めていくことになるだろうと思われます。わたしたち建築の専門家は、その意見を採り入れながら、よりよい品質の建物を造り、それを長く使っていってもらうためにさまざまな行動をする必要があります。そのために建築主とつくり手の間で安全性能を対話に基づいて決めてもらうことが必要であり、そのための手法を構築しています。住まい手が住宅を建てるのは一大事業、失敗はできません。その住まいづくりにおけるユーザーサポートがどうあるべきかについても模索しています。
「住まい」は誰もが必ず必要とする器です。住まいそのものだけでなく住教育や周辺領域についても、広く研究をしています。住居学、家庭科における住居分野などの研究活動がそれに当たります。その他卒業論文などで「住まいづくり支援」、「住み継いでいく住宅づくり」、「家庭内事故」、「暮らしの安全」などについても研究を進めています。また
担当する授業は構造系の科目のほか、建築と社会の関わりに関心があり、国際的に視野を広げる「建築と社会」、「生活環境安全情報論」や「防災・安全性能論(院)」が専門分野です。基礎製図の授業も担当しており、構造・構法の面からアドバイスするようにしています。
建築・住宅分野での脱炭素(カーボン・ニュートラル)の動きが非常に活発化しています。建築教育やジェンダーなどの面から検討する日本建築学会のWGで検討を進めています。
ご興味があれば、わたしどもの研究にご意見をいただければ幸いです。
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