2023.09


  富岡製糸場の煙突劣化度調査

  江尻建築構造設計事務所における富岡製糸場の煙突劣化度調査に同行した。
調査では様々な種類の調査方法が用いられていた。これは、煙突における劣化の種類が多いことが影響している。ひび割れ・ポップアウト・豆板(ジャンカ)など劣化の種類も多岐に渡り、それらの劣化要因を分析するには、多くの調査方法を用いる必要がある。煙突内部の鉄筋の爆裂、煙突で石炭を燃やした際に発生した内部からの硫化物の影響や現地の気候による影響など考えるべき要素は多い。多様な要因を調べるための具体的な調査方法の主な例としては、煙突自体の振動計測や型枠痕目視外観調査、コンクリートコア採取から成分分析が挙げられる。 私が同行させて頂いた調査で最も印象的だった点は、煙突内部の鉄筋配置とコンクリートのひび割れが深く関係していることである。鉄筋の爆裂がひび割れに影響を与えているため、ひび割れの方向と間隔を観察すると、同方向の直線的なひび割れが一定の間隔で並んでいた。多様な劣化も発生箇所やパターンを考えることで原因が解明されていく。 劣化の種類や原因を知り、効果的な補修工事を実施するには、使用材料が腐食するメカニズムや環境が与える影響を知り、考察することが重要であると考えることが出来た。









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