血液型と性格の話 - 4タイプ?(2/5)
前回の続きです。筆者の周囲で「血液型と性格は関連しない」と主張する方々の言い分は、主に以下の3つに集約されます。
- ヒトの性格が、たった4タイプに分類できるわけがない
- 赤血球表面に糖を付加する酵素なぞが、性格に影響するはずがない
- 血液型と性格の関連は、日本人が騒いでいるだけで、欧米では話題にもならない
1つ目については、勿論そうなのですが、やや本質から外れた指摘と感じます。例えば、ヒトの肌色も黒・白・黄の3タイプに分類されますが、タイプ間に厳密な境界があるわけではなく、それぞれのタイプ内にも明るい/暗いやイエベ/ブルベなどの多様性が存在します。先天的(白皮症)/後天的(日焼け)な例外もあります。それでも、黒人、白人、黄色人種という言葉が便宜的に使われます。細かいことを言い出すとキリがないからです。
ここで言う「性格」についても同様です。4タイプだろうと16タイプだろうと、「極めて大雑把な分類」であることは明白です。また、仮にタイプ数を1万に増やしたとしても、81億人それぞれの個性を語り尽くすには不十分でしょうから、「4は少ない」の指摘は、やや的外れな印象です。
なお、ABO式血液型も、きっちり4タイプに分類されるわけではありません。稀ですが、A型やB型の酵素を持っているのにO型の人や、酵素の活性が弱く、ごく一部のH抗原にしか糖を付加できない人などがいます(参考)。その意味でも、4は執着すべき数字ではなさそうに思われます。
実際に何タイプあるかではなく、「特定の血液型の人が、特定の性格を持つ傾向が、有るのか無いのか」が、問題にすべき本質ではないでしょうか。
続きます。




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