| 3月12日(土)に、目白キャンパスの百年館において、第7回生治安全保障セミナー「現代日本における子どもの心の安全」が、生涯学習総合センターとの共催で開催されました。 当日は約60人のみなさんがお集まりでした。集まったのは、教師、保育士、学生、医師、会社員、カウンセラー、主婦など多様な職種の方々でした。 講師は、いずれも本学の教員かつ臨床心理士である、平木典子教授、鵜養美昭教授(いずれも心理学科)、岡本吉生助教授(児童学科)でした。 |
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最初に、平木先生が「家庭における子どもの心の安全」と題して講演しました。
平木教授はA.H.マズローの欲求充足の発達段階説を中心に、「家庭において子どもたちが所属と愛の欲求が満たされていないのに、それを飛び越えて承認の欲求を求めてしまう」ということから話し始めました。
そして、「家庭では家族(夫婦)連合を形成することが大切で、それによって、子どもの所属と愛など、基本的な欲求を充たす必要がある」とし、「家庭では、課題を与える言葉ではなく、いたわる言葉、慰める言葉、励ましの言葉、ほめる言葉、感謝や感動の言葉を使ってほしい」と結びました。
次に鵜養先生が「学校における子どもの心の安全」について話しました。
鵜養教授は従来人格形成は主要な部分を家族が担ってきたが、近年はその機能が失われつつあり、学校がそれを補完しなければならなくなってきた、と強調しました。
そして子どもたちは基本的欲求が充足されていないために、学校における「課題(教科)、所属、指導者」と子ども自身との四者関係が理解できず、そのため学校生活に十分に乗ることが出来ない、と話しました。
そのような現状においては、スクールカウンセラーは問題の第一次予防として、カウンセリングよりも保護者宛に子育ての常識を話さなければならず、また、心の安全を守る環境を設計し、その環境を作っていくチームを形成しなければならない、と結論づけました。
最後は岡本先生です。演題は「少年非行と子どもの心の安全」でした。
犯罪に遭遇した被害者としての子どもは、PTSD、対人恐怖、自尊感情の低下などの心理的被害を受ける一方、加害者として子どもを見たとき、そのような子どもは強い「心理的被害感」を持っている。
具体的には、粗暴事件を起こす少年が父からの体罰を受けていることが多いし、いきなり型非行の少年は「良い子」であるよう振り回されていることへの恨みを抱いている。
さらには不適応型非行の少年は仲間づくりの失敗や自尊心の傷付きが目立つし、性非行の男子少年は幼いころから男性として認められておらず男性としての自信が欠如していたりする。
そして、少年は全体に安全感を喪失しており、絶対的なものの感じられなさから来る「揺らぎの不安」を感じているとまとめました。
三先生の講演終了後、心理学科の飯長の司会で、会場との熱心な質疑応答が行われた後、終了しました。
(文責:飯長) |
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