第10回 生活安全保障セミナー
高齢者が巻き込まれやすい消費者被害
〜家で一人でいるときの対応〜
 2005年9月17日(土)、目白キャンパスの百年館4階マルチメディア室において、第10回生活安全保障セミナー「高齢者が巻き込まれやすい消費者被害―家にひとりでいる時の対応策―」が、生涯学習センターとの共催で開催されました。
当日は、約50人のみなさんがお集まりでした。
講師は、日本消費者生活アドバイザー・コンサルタント協会理事・消費者相談室長、港区消費者相談センター相談員の唯根妙子さんと、本学の教員である堀越栄子(家政学部家政経済学科教授)でした。
高齢者が家にひとりでいるときを想定し、被害に巻き込む手口を具体的に寸劇仕立てで取り上げ、巻き込まれそうになったとき、巻き込まれてしまったときの対応策について、専門家がわかりやすく解説しました。
1.消費者被害の実態と消費政策の動向
  日本消費者生活アドバイザー・コンサルタント協会理事
 消費者相談室長
 港区消費者相談センター相談員 唯根 妙子
日本女子大学 家政学部 教授 堀越 栄子

 振り込め詐欺や悪徳商法など、マスコミでも消費者被害は数多く取り上げられています。
これまでの消費者問題を振り返り、最近の動向やその特徴、高齢者が巻き込まれやすい要因や事例の特徴などを概説しました。

まず、消費者問題や消費者運動がどのように発生してきたか、また、消費者問題や消費者被害が時代とともにどのように変化してきたか、概説がありました。

 さらに、「消費者保護基本法」が「消費者基本法」と改正され、消費者のとらえかたが「保護の対象」から「自立の主体」へと変遷してきたなかで、消費者の権利のほかに、義務として、批判的意識や社会的関心、連帯というものも挙げられてきたことも指摘されました。

 実態としては、高齢者はなぜ被害に巻き込まれやすいのか、被害には具体的にどのようなものがあり、一人当たりの被害金額はどのくらいなのか、データを見て把握しました。
2.寸劇で見る消費者被害
脚本・指導 野辺 由郎
出演 豊島ひとり暮らし研究会
  日本消費者生活アドバイザー・コンサルタント協会理事
 消費者相談室長
 港区消費者相談センター相談員 唯根 妙子
日本女子大学 家政学部 教授 堀越 栄子
山田 陽子
 この日のために野辺由郎さんが書き下ろした寸劇で、消費者被害の場面が繰り広げられました。
3話の内容は、どれも実際にあった事例をもとにして作られました。
マスコミで知られている事例も、言葉巧みに契約を促す悪徳業者のやり口を寸劇で目の当たりにした参加者は、「もし実際に遭遇したら、なかなか一人で対処できるものではない」と、改めて対策の必要性を実感しました。

3話とも、高齢者が家に一人でいるときを想定した内容で、

(1) 電気を取り替えてくれるなど親切だった青年から、浄水器が必要だと契約を迫られた。
(2) 「孫が交通事故を起こした」と「警察」から電話があった。
(3) 庭に出ているとき、「無料で耐震検査をしている」と言われ、契約するまで帰らない雰囲気に根負けして、
次から次へとリフォーム工事がされた。
という、マスコミでも報道されながら、被害者が後を絶たない事例が取り上げられました。  
3.巻き込まれそうになったとき、巻き込まれてしまったときの対応策
  日本消費者生活アドバイザー・コンサルタント協会理事
 消費者相談室長
 港区消費者相談センター相談員 唯根 妙子
 3話の寸劇それぞれについて、もし巻き込まれそうになったとき、あるいは、実際に契約をしてしまうなど、巻き込まれてしまったときの対応策について、唯根妙子さんから解説していただきました。

 消費生活センターの利用の仕方に加えて、家族や友人、近所とのつながりや、「許さない」という勇気も大切であることを実感させられました。