論理回路とは

論理回路ってなに?

論理回路とは、「デジタル信号を処理して論理演算や記憶を行う電子回路」のことです。
0を「OFF」、1を「ON」として、このON / OFFの信号を組み合わせることで、さまざまな処理を行います。
「でも、どうしてそんな面倒なことをするの?」
そう思うかもしれませんね。理由は単純で、コンピューターや電子機器は「0」と「1」しか理解できないからです。

たとえば、私たちが吸っている空気を考えてみましょう。
空気には酸素や窒素、二酸化炭素など、いろいろな物質が含まれています。
しかし、これらを細かく見ていくと「O(酸素原子)」や「N(窒素原子)」といった原子にたどり着きます。
つまり、どんなに複雑な物質でも、最終的には「最小の部品(原子)」でできているわけです。
そしてそれはコンピューターも同じです。
コンピューターの場合、その「最小の部品」が「0」と「1」という2つの信号しかないということです。

コンピューターの原動力は電気です。
電気は「流れている(1)」か「流れていない(0)」かの二通りで表すことができます。
この2つの状態を使うのが、最もシンプルで確実な方法なのです。
この「0」と「1」の組み合わせが集まることで、画像や音楽、さらにはAIの計算など、私たちの身の回りにあるあらゆるデジタル処理が実現しています。
そして、そのような処理を実際に担っているのが「論理回路」なのです。

真理値表とは?

論理回路を図で表したときに、信号の入力と出力の関係を分かりやすくまとめたものを「真理値表」といいます。
例えば、Aをスイッチ、Xを豆電球として考えましょう。

スイッチと豆電球の画像

スイッチ A を ON にすれば、当然ながら豆電球 X は点灯しますよね。
このような「入力(A)と出力(X)の関係」を表にしたものが、真理値表です。

表1 スイッチと豆電球の関係
A(スイッチ・入力)X(豆電球・出力)
0(OFF)0(点かない)
1(ON)1(点く)

このように、真理値表を使うと「どの入力のときに、どんな出力になるか」を簡単に確認できます。
単純な例ですが、これが真理値表の基本的な考え方です。

基本ゲート

ここでは、論理回路の中で一番基本となる3つの回路を紹介します。
これらは「基本論理素子」と呼ばれています。

AND回路

AND回路は、直列につながったスイッチのような回路です。
たとえば、スイッチが2つあるとします。
このとき、2つのスイッチを両方ともONにしないと電気は流れません。

つまり、どちらか1つでもOFFなら豆電球は点かない、
「AもBもONのときだけ点く」というのがAND回路の特徴です。

ANDゲートは、こんな形をしています。

ANDゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表2 ANDゲートの真理値表
ABX
000
010
100
111

OR回路

OR回路は、並列につながったスイッチのような回路です。
スイッチが2つあるとき、どちらか1つでもONにすれば電気が流れ、豆電球が点きます。

つまり、「AがON」でも「BがON」でも、どちらか1つでもONなら光るというのがOR回路の特徴です。
もちろん、AとBの両方がONでも点きます。

ORゲートは、次のような形をしています。

ORゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表3 ORゲートの真理値表
ABX
000
011
101
111

NOT回路

NOT回路は、その名の通り「否定」を意味する回路です。
つまり、「入力の状態を反対にする」働きを持っています。

スイッチをONにすると豆電球は点かず、スイッチがOFFのときに豆電球が点く、そんな少し不思議な回路です。
ORゲートは、次のような形をしています。

NOTゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表4 NOTゲートの真理値表
AX
01
10

応用ゲート

ここでは、基本ゲート(AND・OR・NOT)を組み合わせて作られた回路を紹介します。
これらは「応用ゲート」と呼ばれ、より複雑な論理や動きを実現するために使われます。

実は、どの応用ゲートも基本ゲートだけで作ることが可能です。
つまり、AND・OR・NOTをうまく組み合わせることで、以下の応用的な回路を作り出すことができるのです。

NAND回路

NAND回路は、AND回路の反対の動きをする回路です。
名前の通り、「NOT」と「AND」を組み合わせたものです。
つまり、ANDの結果を反転させる回路です。

たとえば、スイッチが2つあるとき、両方のスイッチがONになったときだけ豆電球は消えて、
それ以外のとき(どちらかがOFFのとき)は豆電球が点くようになります。

NANDゲートは、ANDゲートの後ろに小さな〇がついた形をしています。

NANDゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表5 NANDゲートの真理値表
ABX
001
011
101
110

NOR回路

NOR回路は、OR回路の反対の動きをする回路です。
名前の通り、「NOT」と「OR」を組み合わせたもので、ORの結果を反転させる働きを持っています。

たとえば、スイッチが2つあるとき、どちらか1つでもスイッチがONになれば、OR回路では豆電球が点きますよね。
でも、NOR回路ではその逆で、どちらかがONになると豆電球は消え、両方がOFFのときだけ点くようになります。

NORゲートは、ORゲートの後ろに小さな〇がついた形をしています。

NORゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表7 NORゲートの真理値表
ABX
001
010
100
110

XOR回路

XOR回路は、「排他的論理和」とも呼ばれており、
「どちらか一方だけがONのときに出力がONになる」という特徴を持った回路です。

たとえば、スイッチが2つあるとき、どちらか片方だけONにすると豆電球が点きます。
しかし、両方ONまたは両方OFFのときは、豆電球は点きません。
つまり、「AかBのどちらか一方がONのときに光る」それがXOR回路の動きです。

XORゲートは、ORゲートの前にもう1本曲線がついた形をしています。

XORゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表8 XORゲートの真理値表
ABX
000
011
101
110

XNOR回路

XNOR回路は、XOR回路の反対の動きをする回路です。
名前の通り、「NOT」と「XOR」を組み合わせたもので、XORの結果を反転させる働きを持っています。

つまり、XORでは「2つの入力が違うときにON」でしたが、XNORでは、2つの入力が同じときにONになります。
たとえばスイッチが2つあるとき、どちらもOFF、またはONなら豆電球が点き、片方だけONのときは点きません。

XNORゲートは、XORゲートの後ろに小さな〇がついた形をしています。

XNORゲートの記号の画像

そして、真理値表は以下のようになります。

表9 XNORゲートの真理値表
ABX
001
010
100
111