授業科目
化学生命科学科、および理学部が提供する専門科目の一覧です。他に教養科目や外国語科目を、主に1年次に履修します。
なお、本学科では以下の資格が取得可能です。
中学校・高等学校教諭一種免許状(理科)/学校図書館司書教諭/司書/博物館学芸員/社会福祉主事/日本語教員養成講座
各授業科目の担当については教員一覧のページで掲載しております。
1年次
広い教養と視野を身に着けるとともに、生物学と化学の基礎を学びます。
1年次前期 化学概論I
「大学の化学」への入門として、原子の構造や化学結合、化学反応式など基礎的知識の再確認を行います。
1年次前期 化学概論実験I
化学実験を行うにあたって必要な基本技術や考え方を、イオンの系統分析や中和滴定などのグループ実験を通じて学びます。
1年次前期 生物学概論I
高校生物の復習と共に、大学における生物学の入門となる授業です。細胞の構造と機能、遺伝学と植物について、基礎的な知識を学びます。
1年次前期 生物学概論実験I
顕微鏡を用いた生体試料の観察方法や、DNAやタンパク質を対象とする実験手法、植物の形態や生態について学びます。
1年次前期 総合自然科学
化学・生物学に加え、数学・物理学・情報科学の教員によるオムニバス形式の授業です。各分野の教員がそれぞれの専門を基礎としながらも、現代的なテーマを取り上げ、分野外の学生にもわかりやすく説明します。
1年次後期 化学概論 II
「大学の化学」への入門として、反応速度・酸と塩基・酸化還元反応などを学び、専門科目の基礎を固めていきます。
1年次後期 化学概論実験II
有機化学および物理化学の専門実験を行うにあたり、必要な心構え、器具や試薬の正しい選択や取り扱い方法など、基本的な技術の修得を目指します。
1年次後期 生物学概論II
動物の体がどのように作られ機能するのか(発生、生理)、生物多様性がどのように形成され互いに関わっているか(分類、進化、生態)、基礎的な知識を学びます。
1年次後期 生物学概論実験II
生物学的な基礎実験を通じて、その手法を習得するとともに、細胞の構造と機能、生物のもつ生理機能、生命現象を担う生体分子に関する理解を深めます。
1年次後期 有機化学入門
身の回りの有機物質や、生体内物質の性質を正しく理解するために、有機化合物の構造式の書き方から学びます。
2年次
本格的な専門科目が始まります。広く、深く学ぶことが将来につながります。
2年次前期 有機化学I
有機分子がどのような形をしているか、有機反応などのように起こるのかということを深く学び、理解していきます。
2年次前期 有機化学実験Ⅰ
有機化合物の合成と精製に関する実験を通して、基本的な実験操作とその原理について学びます。
2年次前期 無機化学I
周期表にある103元素を概観し、その性質を電子配置と結びつけて理解できるようにします。電子の軌道、分子やイオンの構造、化学結合について学びます。無機化学の概論です。
2年次前期 物理化学I
物理化学の基礎となる量子化学の基本概念を、数式を使わずに解説します。電子に伴う波(これを電子軌道という)が化合物の性質を決めること、共有結合の生成を電子軌道で理解することを理解します。
2年次前期 物理化学II
化学、環境科学、生物科学の基礎としての熱力学を学びます。「物質は何故、様々に状態を変えるのか?」、「環境問題の本質は何か?」など、化学や生物学に関する本質的な疑問を考えるための基礎ができます。
2年次前期 分析化学Ⅰ
分析化学の入門となる科目です。滴定と重量分析、溶媒抽出の操作と、その仕組みとなる物理化学的な理論を学びます。
2年次前期 生化学I
生命現象を理解するためには、生体(細胞)を構成する物質を知り、生体によって行われる反応を理解することが不可欠です。本講義では、生体を構成するために必要な個々の物質とその基本的な役割を概説すると共に、生命活動にとって重要なATPがどのような過程で生み出されるのかを解説します。
2年次前期 環境化学概論
地球表層は,気圏,水圏,土壌・岩石圏から構成されています.地球表層にどのような環境汚染物質が存在しているのか,そして地球表層をどのように移動するのか,その過程でヒトや生態系にどのような影響を及ぼすのかについて学びます。また、それらに対する微生物の関わり、SDGsのとの関係についても学びます。
2年次前期 環境生物学実験
フィールドワークで森林の植物や土壌を観察し、森林生態系の成り立ちについて学びます。
2年次前期 分子生物学I
ヌクレオチド・核酸の構造、DNAの化学的性質、DNA複製、DNA修復、遺伝子の構造、転写、RNAプロセシング、翻訳など、DNAおよび遺伝子の構造と機能についての基礎を学びます。
2年次前期 細胞生物学
細胞内に存在する様々な細胞小器官について学びます。各細胞小器官が進化的にどのように生じたのか、細胞内の物質輸送はどのような仕組みで行われるのかなど、細胞について幅広く学びます。
2年次前期 細胞生物学実験
細胞内の特定の分子を可視化する免疫蛍光染色法などの原理と方法を学び、蛍光顕微鏡での観察を行って、細胞を構成する分子の理解を深めます。また、大腸菌の形質転換、プラスミド調製、組換えタンパク質のアフィニティー精製など分子生物学的な実験手法も学びます。
2年次前期 動物系統学
生命の歴史をふまえて地球上の動物の多様性を明らかにし、理解するための基礎を学びます。動物系統学が動物学の諸分野、さらには環境問題と関連していることを説明します。
2年次前期 動物学実験
地球上の多様な動物の中でも節足動物と脊椎動物の行動に注目し、動物の多様性を理解します。行動観察・実験をおこない、得られたデータを統計学的に解析する方法について学びます。
2年次後期 有機化学II
有機分子を化学合成するための基本となるラジカル反応や極性反応について学びます。電子の動きをもとに反応を理解していきます。
2年次後期 物理化学演習
物理化学Ⅰ、Ⅱや量子化学Ⅰで学んだ「シュレディンガー方程式」や「一次元の箱の中の粒子」、「結合性軌道と反結合性軌道の性質」、「分子の光吸収スペクトル」などについて、演習を通じてさらに理解を深めます。
2年次後期 分析化学演習
濃度計算、pHなどを題材として、実際の実験で良く使う計算について、演習を通して理解を深めます。
2年次後期 無機・分析化学実験
錯塩などの無機化合物の合成、分光光度計を用いた無機イオンの定量分析、七宝焼などを題材として、無機化学・分析化学に関する実験を行います。
2年次後期 溶液化学
物理化学IIで学んだ化学熱力学の知識を活用して、溶液について基礎から学びます。溶液化学の応用として、近年ますます注目されている「電池」を理解する鍵となる電気化学も概観します。
2年次後期 遺伝学I
遺伝(子が親に似る現象)について、メンデルの法則からセントラルドグマの仕組みまで、研究の歴史に沿って深く学びます。
2年次後期 動物生理学Ⅰ
動物の体がどのように成り立っているか、さらに呼吸・循環・消化吸収・内分泌調節・排泄・体温調節・エネルギー代謝といった、動物の生命維持に必須の機能について学びます。
2年次後期 植物生理学Ⅰ
植物の特徴の一つである酸素発生型光合成の詳細と、植物の花芽形成、自家不和合性、花粉管伸長、受精などの過程を学びます。
2年次後期 生化学実験
生化学を理解するためには、生体の構成成分である高分子の理解が必要不可欠です。生化学実験では、生化学研究の素材として重要な生体高分子であるタンパク質の抽出法、分離法および定量法などを学びます。さらに、代表的なタンパク質である酵素の機能を理解するために、酵素活性の測定方法、高次構造を解析するためのタンパク質結晶の作製法などを学びます。
3年次
希望する専門分野を中心に学びます。3年次後期に卒業研究を行う研究室が決まります。
3年次前期 有機合成化学Ⅰ
芳香族化合物、アルコールおよびエーテルの性質および反応について学びます。
3年次前期 無機化学II
元素の性質、無機化合物の構造と性質、固体の結晶構造とその性質などについて学びます。日常生活に関連した無機材料や地球環境と化学との関わりにも触れます。
3年次前期 環境化学I
現代の環境問題について、化学的な視点から総合的に学びます。特に、大気環境を中心に取り扱い、化学の専門知識だけでなく、社会科学的な観点も含めた幅広い範囲をカバーします。
3年次前期 生物物理化学
物理化学の知識や考え方をもとに、タンパク質の構造と機能を学びます。また、タンパク質の機能を制御する薬剤分子のデザインについても概観します。
3年次前期 分析化学III
生命科学の発展を支えてきた分析化学について学びます。生体分子を計測する原理・機器のしくみ、定性分析・定量分析への応用方法について学びます。
3年次前期 機器分析実験
現在の分析化学の主流である機器分析の原理を学び、実際に体験する科目です。未知試料の定量の方法を学びます。
3年次前期 分子細胞生物学
クロマチン、遺伝子発現の調節、タンパク質分解、シグナル伝達、細胞周期、細胞増殖の調節などに関する基礎を学びます。
3年次前期 分子生物学 II
様々な分子生物学的な実験手法についての解説を通じて、その原理を理解するとともに、実験・解析の対象となる細胞、DNA、RNAおよびタンパク質の理解を深めます。また、生命工学の進歩とともに新たに生じてきた問題についても考えます。
3年次前期 動物生理学Ⅱ
動物生理学Ⅰの内容を発展させ、神経系、感覚系、筋・骨格系といった動物性機能系、さらに免疫や疾患といった高次の生命現象について学びます。現代生命科学の中でも特に未解決課題が残る分野を含むため、最新の知見を交えながら解説します。
3年次前期 植物生理学Ⅱ
植物の発生と形態形成について、主に植物ホルモンとの関連から学びます。植物ホルモンの生合成や情報伝達機構について、発見の経緯も踏まえて解説します。
3年次前期 植物生理学実験
シロイヌナズナ、アズキ、レタス、ヒメミカヅキモなど、多様な植物を用いて、植物の生理反応や形態形成を観察し、その原理と実体を考察します。
3年次前期 遺伝学II
様々な遺伝現象を題材にして、遺伝子発現調節の仕組みを詳しく学びます。生物集団における遺伝現象や、遺伝と環境による生物への影響についても学びます。
3年次前期 遺伝学実験
魚類を試料として、突然変異体の原因遺伝子座周辺の染色体地図、および遺伝子配列を用いた分子系統樹を作成し、その原理と実際を学びます。
3年次前期 発生生物学
ヒトを含むさまざまな動物の卵から個体がどのように作られるかを学びます。
3年次前期 応用微生物学
微生物は、地球の生態系の根底をなす生物ですが、私達がその存在を意識することは少ないのではないでしょうか。本講義では、まず微生物の存在意義とその重要性を解説します。さらに、感染症を引き起こすような微生物やウイルスについての正しい知識とハンドリングについて解説します。その上で、私達が微生物を利用するために必要な知識や技術、基本的な理論を解説し、産業上の応用例についても適宜紹介し、講義終盤には、環境問題にも関係する最先端の研究事例も紹介します。
3年次前期 超微構造学実験
蛍光顕微鏡や電子顕微鏡を用いて、細胞内の様々な構造を観察します。蛍光顕微鏡は一人一台、電子顕微鏡は班(6人程度)に一台が割り当てられ、学生さん全員が実際に顕微鏡を動かします。
3年次前期 科学英語
少人数クラスで自然科学に関することを英語で学びます。英語は自然科学分野の世界共通言語です。
3年次前期 化学生命科学特別実習
館山市のお茶の水女子大学湾岸生物教育センターにて、ウニの発生、磯採集、海藻の分類、ウミホタルの採集などを行います。
3年次後期 有機合成化学II
有機分子を化学合成する際に最も重要となるカルボニル化合物の性質や反応性について学びます。ここまで有機化学を学ぶと「分子の作り方」がかなり理解できるようになります。
3年次後期 生物有機化学
生体構成成分である糖質やアミノ酸・ペプチド、そして脂質について、有機化学的視点から学びます。
3年次後期 有機化学実験II
「有機合成化学I・II」等の講義で学習した有機化学反応のいくつかを、実際に実験します。実験で得られた化合物の核磁気共鳴(NMR)を測定し、構造決定も行います。講義だけで分からない面白さや難しさが分かってきます。
3年次後期 化学反応論
主に「反応速度」に注目して、化学反応について基礎から学びます。酵素反応や振動反応など、 生命現象と関わりの深い化学反応についても、物理化学的な立場から概観します。
3年次後期 環境分析化学実験
大学の周りの環境を活かしてサンプルを採取し、そこに含まれるさまざまな物質を分析します。結果の解析を通じて、身近な環境について考えます。
3年次後期 超微構造学
細胞生物学の発展的な内容に加え、細胞内の微細な構造を見るための最新の顕微鏡技法について学びます。
3年次後期 動物生理学実験
遺伝子、細胞、個体の各階層を結びつけて行われる様々な実験を通して、動物個体の発生、行動、学習、老化、および遺伝子発現制御がどのように起こるかについて学びます。
3年次後期 動物行動学
昆虫からヒトまで広い対象について、採餌、捕食者回避、繁殖における行動、コミュニケーション、社会行動を扱い、多角的な視点で行動の不思議を解き明かします。
3年次後期 保全生物学
地球温暖化や高二酸化炭素濃度、窒素降下物量の増大などの環境問題と自然生態系の保全について最新の知見を学びます。
3年次後期 バイオテクノロジー特論
遺伝子はなぜ必要なのか、精神疾患や生活習慣病は何が原因で起こるのかなど、私たちの身近にある問題を例にとり、最先端の生物学がそれらの問題をどこまで理解できているのかについて解説します。
3年次後期 バイオインフォマティクス特論
ゲノム上の塩基やアミノ酸の配列などの情報処理を通じて、ウェブ上のコンテンツを有効活用できるようになることを目指します。
4年次
全員がそれぞれ独自の卒業研究に取り組み、新しい事実の発見をめざします。
4年次 卒業研究演習
いわゆる「研究室ゼミ」です。互いに進捗状況を報告したり、最新の学術論文を紹介したりして、研究への理解を深めます。
4年次 卒業研究
大学での学びの総まとめです。1年間かけてそれぞれの研究テーマに取り組み、成果を卒業論文にまとめます。
1年次前期
広い教養と視野を身に着けるとともに、生物学と化学の基礎を学びます。
1年次前期 化学概論I
「大学の化学」への入門として、原子の構造や化学結合、化学反応式など基礎的知識の再確認を行います。
1年次前期 化学概論実験I
化学実験を行うにあたって必要な基本技術や考え方を、イオンの系統分析や中和滴定などのグループ実験を通じて学びます。
1年次前期 生物学概論I
高校生物の復習と共に、大学における生物学の入門となる授業です。細胞の構造と機能、遺伝学と植物について、基礎的な知識を学びます。
1年次前期 生物学概論実験I
顕微鏡を用いた生体試料の観察方法や、DNAやタンパク質を対象とする実験手法、植物の形態や生態について学びます。
1年次前期 総合自然科学
化学・生物学に加え、数学・物理学・情報科学の教員によるオムニバス形式の授業です。各分野の教員がそれぞれの専門を基礎としながらも、現代的なテーマを取り上げ、分野外の学生にもわかりやすく説明します。
1年次後期
広い教養と視野を身に着けるとともに、生物学と化学の基礎を学びます。
1年次後期 化学概論 II
「大学の化学」への入門として、反応速度・酸と塩基・酸化還元反応などを学び、専門科目の基礎を固めていきます。
1年次後期 化学概論実験II
有機化学および物理化学の専門実験を行うにあたり、必要な心構え、器具や試薬の正しい選択や取り扱い方法など、基本的な技術の修得を目指します。
1年次後期 生物学概論II
動物の体がどのように作られ機能するのか(発生、生理)、生物多様性がどのように形成され互いに関わっているか(分類、進化、生態)、基礎的な知識を学びます。
1年次後期 生物学概論実験II
生物学的な基礎実験を通じて、その手法を習得するとともに、細胞の構造と機能、生物のもつ生理機能、生命現象を担う生体分子に関する理解を深めます。
1年次後期 有機化学入門
身の回りの有機物質や、生体内物質の性質を正しく理解するために、有機化合物の構造式の書き方から学びます。
2年次前期 + 通年
本格的な専門科目が始まります。広く、深く学ぶことが将来につながります。
2年次前期 有機化学I
有機分子がどのような形をしているか、有機反応などのように起こるのかということを深く学び、理解していきます。
2年次前期 有機化学実験Ⅰ
有機化合物の合成と精製に関する実験を通して、基本的な実験操作とその原理について学びます。
2年次前期 無機化学I
周期表にある103元素を概観し、その性質を電子配置と結びつけて理解できるようにします。電子の軌道、分子やイオンの構造、化学結合について学びます。無機化学の概論です。
2年次前期 物理化学I
物理化学の基礎となる量子化学の基本概念を、数式を使わずに解説します。電子に伴う波(これを電子軌道という)が化合物の性質を決めること、共有結合の生成を電子軌道で理解することを理解します。
2年次前期 物理化学II
化学、環境科学、生物科学の基礎としての熱力学を学びます。「物質は何故、様々に状態を変えるのか?」、「環境問題の本質は何か?」など、化学や生物学に関する本質的な疑問を考えるための基礎ができます。
2年次前期 分析化学Ⅰ
分析化学の入門となる科目です。滴定と重量分析、溶媒抽出の操作と、その仕組みとなる物理化学的な理論を学びます。
2年次前期 生化学I
生命現象を理解するためには、生体(細胞)を構成する物質を知り、生体によって行われる反応を理解することが不可欠です。本講義では、生体を構成するために必要な個々の物質とその基本的な役割を概説すると共に、生命活動にとって重要なATPがどのような過程で生み出されるのかを解説します。
2年次前期 環境化学概論
地球表層は,気圏,水圏,土壌・岩石圏から構成されています.地球表層にどのような環境汚染物質が存在しているのか,そして地球表層をどのように移動するのか,その過程でヒトや生態系にどのような影響を及ぼすのかについて学びます。また、それらに対する微生物の関わり、SDGsのとの関係についても学びます。
2年次前期 環境生物学実験
フィールドワークで森林の植物や土壌を観察し、森林生態系の成り立ちについて学びます。
2年次前期 分子生物学I
ヌクレオチド・核酸の構造、DNAの化学的性質、DNA複製、DNA修復、遺伝子の構造、転写、RNAプロセシング、翻訳など、DNAおよび遺伝子の構造と機能についての基礎を学びます。
2年次前期 細胞生物学
細胞内に存在する様々な細胞小器官について学びます。各細胞小器官が進化的にどのように生じたのか、細胞内の物質輸送はどのような仕組みで行われるのかなど、細胞について幅広く学びます。
2年次前期 細胞生物学実験
細胞内の特定の分子を可視化する免疫蛍光染色法などの原理と方法を学び、蛍光顕微鏡での観察を行って、細胞を構成する分子の理解を深めます。また、大腸菌の形質転換、プラスミド調製、組換えタンパク質のアフィニティー精製など分子生物学的な実験手法も学びます。
2年次前期 動物系統学
生命の歴史をふまえて地球上の動物の多様性を明らかにし、理解するための基礎を学びます。動物系統学が動物学の諸分野、さらには環境問題と関連していることを説明します。
2年次前期 動物学実験
地球上の多様な動物の中でも節足動物と脊椎動物の行動に注目し、動物の多様性を理解します。行動観察・実験をおこない、得られたデータを統計学的に解析する方法について学びます。
2年次後期
本格的な専門科目が始まります。広く、深く学ぶことが将来につながります。
2年次後期 有機化学II
有機分子を化学合成するための基本となるラジカル反応や極性反応について学びます。電子の動きをもとに反応を理解していきます。
2年次後期 物理化学演習
物理化学Ⅰ、Ⅱや量子化学Ⅰで学んだ「シュレディンガー方程式」や「一次元の箱の中の粒子」、「結合性軌道と反結合性軌道の性質」、「分子の光吸収スペクトル」などについて、演習を通じてさらに理解を深めます。
2年次後期 分析化学演習
濃度計算、pHなどを題材として、実際の実験で良く使う計算について、演習を通して理解を深めます。
2年次後期 無機・分析化学実験
錯塩などの無機化合物の合成、分光光度計を用いた無機イオンの定量分析、七宝焼などを題材として、無機化学・分析化学に関する実験を行います。
2年次後期 溶液化学
物理化学IIで学んだ化学熱力学の知識を活用して、溶液について基礎から学びます。溶液化学の応用として、近年ますます注目されている「電池」を理解する鍵となる電気化学も概観します。
2年次後期 遺伝学I
遺伝(子が親に似る現象)について、メンデルの法則からセントラルドグマの仕組みまで、研究の歴史に沿って深く学びます。
2年次後期 動物生理学Ⅰ
動物の体がどのように成り立っているか、さらに呼吸・循環・消化吸収・内分泌調節・排泄・体温調節・エネルギー代謝といった、動物の生命維持に必須の機能について学びます。
2年次後期 植物生理学Ⅰ
植物の特徴の一つである酸素発生型光合成の詳細と、植物の花芽形成、自家不和合性、花粉管伸長、受精などの過程を学びます。
2年次後期 生化学実験
生化学を理解するためには、生体の構成成分である高分子の理解が必要不可欠です。生化学実験では、生化学研究の素材として重要な生体高分子であるタンパク質の抽出法、分離法および定量法などを学びます。さらに、代表的なタンパク質である酵素の機能を理解するために、酵素活性の測定方法、高次構造を解析するためのタンパク質結晶の作製法などを学びます。
3年次前期 + 通年
希望する専門分野を中心に学びます。3年次後期に卒業研究を行う研究室が決まります。
3年次前期 有機合成化学Ⅰ
芳香族化合物、アルコールおよびエーテルの性質および反応について学びます。
3年次前期 無機化学II
元素の性質、無機化合物の構造と性質、固体の結晶構造とその性質などについて学びます。日常生活に関連した無機材料や地球環境と化学との関わりにも触れます。
3年次前期 環境化学I
現代の環境問題について、化学的な視点から総合的に学びます。特に、大気環境を中心に取り扱い、化学の専門知識だけでなく、社会科学的な観点も含めた幅広い範囲をカバーします。
3年次前期 生物物理化学
物理化学の知識や考え方をもとに、タンパク質の構造と機能を学びます。また、タンパク質の機能を制御する薬剤分子のデザインについても概観します。
3年次前期 分析化学III
生命科学の発展を支えてきた分析化学について学びます。生体分子を計測する原理・機器のしくみ、定性分析・定量分析への応用方法について学びます。
3年次前期 機器分析実験
現在の分析化学の主流である機器分析の原理を学び、実際に体験する科目です。未知試料の定量の方法を学びます。
3年次前期 分子細胞生物学
クロマチン、遺伝子発現の調節、タンパク質分解、シグナル伝達、細胞周期、細胞増殖の調節などに関する基礎を学びます。
3年次前期 分子生物学 II
様々な分子生物学的な実験手法についての解説を通じて、その原理を理解するとともに、実験・解析の対象となる細胞、DNA、RNAおよびタンパク質の理解を深めます。また、生命工学の進歩とともに新たに生じてきた問題についても考えます。
3年次前期 動物生理学Ⅱ
動物生理学Ⅰの内容を発展させ、神経系、感覚系、筋・骨格系といった動物性機能系、さらに免疫や疾患といった高次の生命現象について学びます。現代生命科学の中でも特に未解決課題が残る分野を含むため、最新の知見を交えながら解説します。
3年次前期 植物生理学Ⅱ
植物の発生と形態形成について、主に植物ホルモンとの関連から学びます。植物ホルモンの生合成や情報伝達機構について、発見の経緯も踏まえて解説します。
3年次前期 植物生理学実験
シロイヌナズナ、アズキ、レタス、ヒメミカヅキモなど、多様な植物を用いて、植物の生理反応や形態形成を観察し、その原理と実体を考察します。
3年次前期 遺伝学II
様々な遺伝現象を題材にして、遺伝子発現調節の仕組みを詳しく学びます。生物集団における遺伝現象や、遺伝と環境による生物への影響についても学びます。
3年次前期 遺伝学実験
魚類を試料として、突然変異体の原因遺伝子座周辺の染色体地図、および遺伝子配列を用いた分子系統樹を作成し、その原理と実際を学びます。
3年次前期 発生生物学
ヒトを含むさまざまな動物の卵から個体がどのように作られるかを学びます。
3年次前期 応用微生物学
微生物は、地球の生態系の根底をなす生物ですが、私達がその存在を意識することは少ないのではないでしょうか。本講義では、まず微生物の存在意義とその重要性を解説します。さらに、感染症を引き起こすような微生物やウイルスについての正しい知識とハンドリングについて解説します。その上で、私達が微生物を利用するために必要な知識や技術、基本的な理論を解説し、産業上の応用例についても適宜紹介し、講義終盤には、環境問題にも関係する最先端の研究事例も紹介します。
3年次前期 超微構造学実験
蛍光顕微鏡や電子顕微鏡を用いて、細胞内の様々な構造を観察します。蛍光顕微鏡は一人一台、電子顕微鏡は班(6人程度)に一台が割り当てられ、学生さん全員が実際に顕微鏡を動かします。
3年次前期 科学英語
少人数クラスで自然科学に関することを英語で学びます。英語は自然科学分野の世界共通言語です。
3年次前期 化学生命科学特別実習
館山市のお茶の水女子大学湾岸生物教育センターにて、ウニの発生、磯採集、海藻の分類、ウミホタルの採集などを行います。
3年次後期
希望する専門分野を中心に学びます。3年次後期に卒業研究を行う研究室が決まります。
3年次後期 有機合成化学II
有機分子を化学合成する際に最も重要となるカルボニル化合物の性質や反応性について学びます。ここまで有機化学を学ぶと「分子の作り方」がかなり理解できるようになります。
3年次後期 生物有機化学
生体構成成分である糖質やアミノ酸・ペプチド、そして脂質について、有機化学的視点から学びます。
3年次後期 有機化学実験II
「有機合成化学I・II」等の講義で学習した有機化学反応のいくつかを、実際に実験します。実験で得られた化合物の核磁気共鳴(NMR)を測定し、構造決定も行います。講義だけで分からない面白さや難しさが分かってきます。
3年次後期 化学反応論
主に「反応速度」に注目して、化学反応について基礎から学びます。酵素反応や振動反応など、 生命現象と関わりの深い化学反応についても、物理化学的な立場から概観します。
3年次後期 環境分析化学実験
大学の周りの環境を活かしてサンプルを採取し、そこに含まれるさまざまな物質を分析します。結果の解析を通じて、身近な環境について考えます。
3年次後期 超微構造学
細胞生物学の発展的な内容に加え、細胞内の微細な構造を見るための最新の顕微鏡技法について学びます。
3年次後期 動物生理学実験
遺伝子、細胞、個体の各階層を結びつけて行われる様々な実験を通して、動物個体の発生、行動、学習、老化、および遺伝子発現制御がどのように起こるかについて学びます。
3年次後期 動物行動学
昆虫からヒトまで広い対象について、採餌、捕食者回避、繁殖における行動、コミュニケーション、社会行動を扱い、多角的な視点で行動の不思議を解き明かします。
3年次後期 保全生物学
地球温暖化や高二酸化炭素濃度、窒素降下物量の増大などの環境問題と自然生態系の保全について最新の知見を学びます。
3年次後期 バイオテクノロジー特論
遺伝子はなぜ必要なのか、精神疾患や生活習慣病は何が原因で起こるのかなど、私たちの身近にある問題を例にとり、最先端の生物学がそれらの問題をどこまで理解できているのかについて解説します。
3年次後期 バイオインフォマティクス特論
ゲノム上の塩基やアミノ酸の配列などの情報処理を通じて、ウェブ上のコンテンツを有効活用できるようになることを目指します。
4年次
全員がそれぞれ独自の卒業研究に取り組み、新しい事実の発見をめざします。
4年次 卒業研究演習
いわゆる「研究室ゼミ」です。互いに進捗状況を報告したり、最新の学術論文を紹介したりして、研究への理解を深めます。
4年次 卒業研究
大学での学びの総まとめです。1年間かけてそれぞれの研究テーマに取り組み、成果を卒業論文にまとめます。