体育館の環境改善

実験概要

背景

夏休みにクーラーのついていない体育館で運動するにあたり、なるべく体育館全体に風が届くように送風機の置き方を工夫していました。しかし、酷暑の体育館をクーラー無しで快適な場所にする事は出来ませんでした。そこで流体力学を用いて理論的に一番効率のよい送風機の置き方を知り、効率的に空気を回し、少しでも快適に運動をしたいと考えました。今回は風速が強い影響を与える”体感温度”を指標として用いて、体育館が快適に運動出来る環境になるための方法を研究しました。

目的

体育館の空気の流れを利用し、効率よく体感温度を下げる

原理

  1. 流体の特徴
  2. 気体と液体の総称を「流体」という。形は容易に変えるが体積を変えないものを液体、形も体積も簡単に変えるものが気体である。「流体」などのすべての物体は、原子、分子から成り立っているが多数の分子の平均をとって連続体として考える。流体は力が働けばどこまでも、運動をつづける。

  3. 完全流体と実在流体
  4. 粘性も圧縮性もないいわゆる縮まない流体を「完全流体」という。実際の流体では、粘性や圧縮性も考慮しなければいけない。

  5. 流体現象
  6. 流体現象を記述する物理法則または数学モデルは、連続体モデルに基づく「ナビエ・ストークス方程式」と、分子運動理論に基づく「ボルツマン方程式」が確立されている。これらの流体方程式には強い線形性と特異性が存在するため、簡略化されたときを除いて、厳密解は求められない。実験できない流体現象を予測したり、これから起こる現象の予測などの近似的に流体方程式の解を求めることは強く期待されている。コンピュータが登場し、計算性能が向上したことにより流体の数値計算が盛んに行われるようになった。

  7. 流体方程式
  8. 流体シミュレーションとは、流体方程式をコンピュータで計算して数値的に近似解を求めることだ。ここでは、連続体として流体現象を記述するナビエ・ストークス方程式を示す。単位体積当たりの流体の密度、運動量、全エネルギーという保存量を変数とするとナビエ・ストークス方程式は次の偏微分方程式で記述される。

    ρ t = - ( ρ V )

    t ( ρ V ) = - ( ρ V × V ) + ( - p l + τ ) + F

    t ( ρ E ) = - ( ρ E F ) + ( ρ E F ) + ( - ρ V + τ V + κ T ) + F V + Q

    tは時間、 V = ( u , v , w ) は三次元空間 ( u , v , w ) における流速、ρは圧力、 τ は応力テンソル、Tは温度、 κ は熱伝導率、 F は外力、Qは熱源を意味する。"・"は内積、 " "は勾配、 " × "は外積を表す。

    これらの微分方程式はあらゆる連続体に応用できる。

  9. 流体シミュレーションの現状
  10. 最近では流体解析の商用ソフトウェアやオープンソースのコードなどが多数開発されている。単相流の解析では流体シミュレーションはかなり成熟しているが、多相流、圧縮性流れ、乱流などの複雑流動現象の数値計算手法および数値モデルの開発などには、多くの課題が残っている。

    参考文献

    ・『エクセルとマウスでできる熱流体のシミュレーション第2版』岩井裕・大村高弘・小糸厚志・小林健一・富村寿夫・羽田光明・平澤茂樹・吉田英生(丸善株式会社)

    ・『数学から見た連続体の力学と相対論』砂田利一(岩波書店)

    ・「流体シミュレーションのコツ」肖鋒・青木尊之 応用物理 Vol.86 No.10 2017

    ここでは、実際のシミュレーションや実験で用いた関数や式を示す。

    1. 流れ関数(シミュレーション)
    2. 2次元の非圧縮性の流れに対して、壁の温度または風速から循環関数を使って体育館の温度分布と風速分布を求める。

    3. 体感温度
    4. 体育館の快適さは次の指標で示す。

      体感温度

      T m = 37 - 37 - t 0.68 - 0.0014 h + 1 A - 0.29 t × ( 1 - h 100 )

      A = 1.76 + 1.4 v 0.75

      t:気温、 h:湿度、 v:風速

A.シミュレーション

  1. 目的
  2. 体育館にどのように送風機を設置すると、効率よく空気を循環できるか、シミュレーションすることで検討する。

  3. 実験方法
  4. 「定常二次元熱伝導」と「強制対流伝熱」の2つの伝熱現象を含むシミュレーションを行った。

    このシミュレーションは、高温環境にある密閉室内に空調機からの冷風を流す場合について、室内の流れ分布と温度分布を計算するものである。空調機は室内の上部にあり、下部で空気を吸い込み、上部から冷風を吹き出す。室内の壁温度が高温であり、壁と空気との伝熱がある。自然対流や輻射伝熱の影響を無視する。

    1. 「エクセルとマウスでできる熱流体のシミュレーション」(参考文献)を参考にして、風速、温度の様子をエクセルを用いて、2次元(2D)シミュレーションを行った。この時、付属のCDにあるExcelデータを参考にした。
    2. 必要とする物理量は以下のように設定した。
    3. 体育館はある高さにおける、縦(奥行き)と横(幅)の長さを測定し、利用した。
    4. エクセルでは、壁を5m間隔で区切り、壁近辺の風速と温度を設定することで、体育館内の風速と温度が自動的に計算されるような反復計算を行った。この時、送風機は、2パターンの位置を設定し、ドアを開放したとき風が吹いた場合と全く吹かなかった場合(無風)を考えた。
    5. 湿度は、50%,55%,60%の3つの場合を設定する。計算された風速、温度、設定した湿度を用いて、体感温度を算出した。
    6. シミュレーション結果は、等高線グラフに変換し解析を行った。
  5. 実験結果
  6. 送風機は図A-2-1、A-2-2のように配置した。ドアを赤い部分で示した。壁の風速を0m/s、壁の温度を35℃、送風機の風速を5.7m/s、送風機+ドアからの流れ込む風の風速を6.5m/s、温度を32℃と設定してシミュレーションを行った。

B.実証実験

  1. 目的
  2. A.シミュレーションで導いた結果を基に、実際に体育館で検討する。

  3. 使用器具
  4. ・送風機4台

    ・温湿度計7台

    ・保冷剤

    ・ドライアイス

  5. 実験方法
  6. 体育館に図B-3-1のように温湿度計を配置し、5分毎に温度、湿度、風速を測定した。

    1. 図B-3-2〜B-3-6のような送風機の配置で測定を行った。
    2. 図B-3-6の配置で送風機の前に保冷剤を置いて測定を行った。
    3. 同様の配置で電気を消し、床を雑巾でふいてから測定を行った。また15分経過後、温湿度計の周りの床を雑巾でふいて測定を続けた。
    4. 同様の配置で送風機の前にドライアイスをボウルを入れ、床に置いて測定行った。また15分経過後、長椅子の上(高さ:0.37m)にボウルを置いて測定行った。
    5. 表を以下のようにまとめる。

  7. 実験結果・考察
    1. 測定位置による体感温度の比較
    2. 測定位置ごとにデータを比較し、グラフの傾きを算出した。

      [位置@]

      正負の傾きを両方持つデータはなかった。つまり、体感温度は、上昇するのみかもしくは減少するのみの、いずれかの変化を示している。このことより位置@では空気の流れの変化がないと考えられる。

      [位置A]

      負の傾きを持つデータは6個あり、位置@〜Eの中で一番多い。保冷剤による冷気により、”データ7”の傾きは負を持った。

      [位置B]

      正負の傾きを両方持つデータの個数が一番多かった。空気の流れが変化することで、温度と湿度に影響を与えている。

      [位置C]

      比較のために、傾きの絶対値をとる。位置Cでは、多くのデータの絶対値が他の位置より小さかった。このことより、体感温度が変化しにくい位置であると考えられる。

      [位置D]

      測定終了時、傾きが正になるデータが一番多かった。これは、暖かい空気が流れ込みやすい位置であったと考えられる。

      [位置E]

      データ2、7は位置Eのみ傾きが負だった。他の測定位置と空気の流れが異なると考えられる。

      [外]

      体育館内での体感温度変化と比べて、傾きの絶対値が大きいデータが多かった。これは、風速が安定していないこと、天気によって温度、湿度が変化することによる。

      ・全てのデータを位置別に比較すると、位置B、位置Dは20℃を下回るデータがなく、全体として体感温度は高い傾向だった。両位置共に、風速が他の位置に比べて遅かった。これは、体育館の空気の循環の影響を受けず、体感温度の高い原因であると考えられる。

      ・全位置におけるデータ8,9,10,11は、体感温度が測定位置によって大きく異なった。これらのデータは、天気の良くない日(曇天)に測定したという共通点がある。表B-2-1より、晴天時に実験を行ったデータ3~5と、曇天時に実験を行ったデータ8~11を比較する。室温はあまり変化がなかったのに対し、外気温が約9℃低かった。従って、気温が低いときの方が、体感温度に大きい差が出ると考えられる。

      ・データの傾きの絶対値を比較すると、傾きと位置に相関が見られなかった。このため、体感温度の変化の大きさは位置によらないといえる。

      ・位置@からEの測定位置と外の体感温度を比較する。データ5,6,7は、外の体感温度の方が室内より高かった。特に、データ6は外の体感温度のみ温度変化が激しく、体育館内の位置@からEまでの体感温度変化は、他のデータと同様に、わずかな変化しかみられなかった。つまり、外の体感温度が約2℃程変化したぐらいでは、体育館内にほとんど影響がないといえる。外の体感温度がどのくらい変化すれば体育館内にも影響があるのかは、今回の実験ではデータが足りないため、判断することができなかった。

    3. 配置パターンによる比較
    4. 配置パターンのデータを体感温度で比較し、グラフの傾きを算出した。位置ごとにデータをまとめた。

      [位置@]

      [位置A]

      [位置B]

      [位置C]

      [位置D]

      [位置E]

      パターンAでは、殆どのデータは、傾きが負、つまり体感温度が下がった。空気の対流を生むために、送風機を向かい合わせに置いたことにより、広い範囲に風が行き渡り、体感温度が下がったと考えられる。従って、パターンAが一番体感温度を下げやすい配置であるといえる。
      しかし、パターンAで測定したデータ6、9は、外気温が低い日(約24~25℃)に測定したものであり、パターン1~3のように外気温が高い(30℃越え)の日にも同じことが言えるとは限らない。
      今回は、気温の高い日や晴れの日に同じ配置でデータをとることができなかったため、比較することができない。より正確に比較するためには同じ配置で様々な天候、気温の日に実験することも必要だったのではないかと考える。

    5. 体育館を冷やす方法の比較
    6. パターンAで、以下の工夫を加えて実験を行った。

      ・ドライアイスを置く
      ・保冷剤を置く
      ・床をぬらす

      それぞれの測定位置で様々な工夫を行ったときの体感温度の傾きを比較したが、どの方法が効果があるかわからなかった。ドライアイスや保冷剤の量を増やして実験を行ったり、実験回数を増やしたりすれば傾向が見えてくる可能性は高い。また、ドライアイス(二酸化炭素)は空気よりも重い気体である。ドライアイスの冷たい空気が下にたまってしまい、床から約40cmの高さがあった今回の測定位置に到達しなかったと考えられる。より高い場所や近い場所にドライアイスを設置した実験も今後行ってみたい。

C.モデル化

  1. 目的
  2. 体育館内の空気の流れを調べる。

  3. 使用器具
  4. ・透明クリアファイル

    ・割り箸

    ・段ボール

    ・セロハンテープ

    ・養生テープ

    ・扇風機

    ・クランプ、スタンド

    ・線香

  5. 実験方法
    1. 50分の1のスケールで体育館の模型を作成した。
    2. 図のように線香を置き、屋根をかぶせた。実験室を暗くし、線香の煙を見やすくするために、模型の左右からライトを当てた。
    3. カメラを固定して箱の中の煙の様子を観察した。
  6. 実験結果・考察
  7. [模型を密閉した場合]

    空気が渦のように循環していることが分かった。

    中心から発生した煙は徐々に上昇し、天井にぶつかるとそのまま天井を這うように広がっていき、やがて側面に沿うように地面まで到達した。地面まで煙が回ると、また上昇するといったように、循環していた。

    [模型の四隅から風を送った場合]

    つぎに、図C-4-2のように、体育館のドアの位置と、送風機を置いた位置に穴を開け、空気(煙)の流れを見た。図中の、黒四角は体育館のドアを、赤丸は、送風機の設置場所を示す。丸くあけた穴からは小型扇風機で風を送った。

    まず、体育館を密閉して煙を充満させてから実験を行った。送風機の位置から、風を送り始めると、下からの風により、煙が瞬間的に上に押し上げられた。その後、密封していた時と同様な循環する煙と、向かいのドアの穴から流れ出る煙の、2つの煙の流れの様子が観察された。(図C-4-3参照)

    [一か所ずつ風を送った場合]

    最後に、4か所の送風機からの風がそれぞれどのような動きをしているのかを確認する。そのため、他の3か所の穴を閉じて、1か所からのみ風を送って、煙の流れを観察した。送風機の番号は図C-4-4にあるように、図の右手前から奥に向かってa、b、左側手前からc、dと設定する。
    結果として、どの位置から風を送っても、図C-4-3のように、向かいにあるドアから風が吹き抜ける様子と外に抜けなかった風が、模型の中を循環する様子は見えた。しかし、それぞれの違いを見ることができなかった。送風機a、bの位置から風を送ったときは、図C-4-3のようになり、送風機c、dの位置から風を送ったときは図C-4-4のように観察できた。

    さらに、しばらくすると、煙はドアや風を送るための穴から抜けていき煙を観測することが困難になった。

    [モデル化実験の失敗点]

    丸くあけた穴から風を送った際に、小型扇風機の穴から煙が吸い込まれ、しばらくすると煙を観察するのが困難になった。今回は動画で撮影していたため、スローモーションでかろうじて流れを見ることができた。

    小型扇風機をそのまま穴の近くに置くと、送風機の風速より強い風が模型内部で観測された。そのため小型扇風機からの風は、穴から筒を伸ばすことで十分遠い位置から送るようにした。しかし、体育館で観測した風速と同じ大きさの風速で観測できるように調節したことが、うまくいかない原因の一部であると考えられる。模型は体育館のおよそ50分の1の大きさで作成したにもかかわらず、送風機の風速と同じ風速で模型も実験してしまったため、模型の大きさに対して風が強すぎたためと考えられる。空間の大きさと風速の関係を考えたうえで実験することができると、より体育館に近い空気の流れが見やすくなるのではないか。

    また、ある側面から観察すると煙をよく見ることができた。しかし、他の側面から観察すると、良く見えない、若しくは動画がうまく撮れなかった。これは、観察できるように照明の位置を設定したため、別の位置からは壁面の材料に使用したクリアファイルに光が反射したため、中の様子が観察しにくくなったためである。
    今回のこのモデル化実験は予算のない中で家にあるもので模型を製作し、実験したため、やむを得ない結果だた。これにより、風を一か所からのみ送ったときの風の循環の様子の違いを観測することができなかった。これを改善するためには、風を送った時に、外に煙が漏れないようにすること、どの壁面から観察しても煙が見えるように、模型の壁面の材料や、照明の当て方を工夫することが必要であると考えられる。例えば、小型の送風機を製作し模型の中で風を送れるようにする、煙に色を付けて(または色のついた煙を使用し)側面の色と被らないようにすることで、空気の流れを見やすくする、等あるがいずれも製作費用、時間がかかってしまい、今回の実験中には実現不可能であった。

考察

[AシミュレーションとB実証実験の比較考察]

まず、全体の結果を比較する。シミュレーションではパターンAとBのみしか行っていないことに加え、どちらの配置パターンの結果も大差はなかったが、シミュレーション、実証実験いずれもパターンAが全体の体感温度を下げるのに最適であるという結果は一致していた。

シミュレーションと実証実験では、体育館中央付近の温度分布が異なる結果になった。その根拠を、以下に2つ示す。

  1. パターンAの場合、データ6,7,8,9,11で実証実験を行っている。パターンBの場合、データ5,10で実証実験を行った。シミュレーションの結果から、体育館中央付近において、パターンAは体感温度に差が小さく、パターンBは体感温度に差が出た。これに対し、実証実験では、位置B、位置C(体育館中央付近)の体感温度を比べると、データ5,6,7のときは差が小さく、データ8,9,10,11では差が大きくなった。 つまり、実証実験から、体育館中央付近での体感温度が、配置パターンによらないという結果を得た。したがって、シミュレーションで得た体感温度分布に近い結果ではなかった。
  2. シミュレーションのパターンA,Bと実証実験のパターンA(データ6)、B(データ10)を比較する。シミュレーションにおいて、パターンAは体育館四隅の方が、中央より涼しく、パターンBは中央が四隅より涼しくなっていた。しかし、実証実験ではそのような特徴は見られなかった。

このように体育館中央付近の温度分布がシミュレーションと実証実験で異なった原因は、体育館の測定位置の分割方法の違いにあると考えられる。シミュレーションは、体育館を細かく12分割して体感温度を考えていたことに対し、実証実験では、予算の関係もあり温度計の数を制限して6分割で温度を測定した。6分割の場合では、体育館中央付近を正しく測定できていないと考えられる。より良い精度で比較するためには、実証実験でも細かく温度を計測することが必要である。

[B実証実験とCモデル化の比較考察]

実証実験の位置Bは、体感温度の上下の変化が一番激しかった。モデル化実験で位置Bに相当する場所を観察すると、ドアが近いため煙の通り道になっていることが観察できる。暖かい空気と冷たい空気が対流を起こしていることと、ドアの近くで暖かい空気と冷たい空気が出入りしたことで、体感温度が上下変動したと考えられる。

位置Dは、体感温度が最も上昇した場所であった。モデル化実験で位置Dに相当する場所を観察すると、位置D付近の空気は上昇した後中央に集まる。上昇する空気は暖かい空気なので、ドアから離れている位置Dでは暖かい空気が停滞したと考えられる。

総括、今後の展望等

総括

今回は空気の流れを利用して体感温度を下げるのが全体の目的であり、風速に関する工夫(配置を工夫することで広範囲に早い風速で風を伝える、冷たい風を送る)を行った。

今回の測定データからは配置パターンAが体感温度を下げるのに最適であると判明した。また、送風機を向かい合うように設置して空気の通り道を作る事が大切であるとわかった。

冷たい空気を送る事と体感温度に相関があるのかどうかは今回の実験だけでは判断できなかった。

感想

今回の実験では、シミュレーションや体育館での実証実験において、風を送るだけで空間の体感温度の数値を下げることは難しいことがわかった。数値を下げることは難しいが、風が送られてきた時に体感的には涼しく感じた。人間は常時36℃の熱源としてJ=ΔQ/Δt[w]の熱量を放出している。よって、人間の周りの気体の温度は他の場所よりも暖かく、その気体が吹き飛ばされることで涼しく感じたと思う。

研究テーマを決めて目的を達成するために、自分たちで実験方法を考えて実験するということは初めての機会であった。実験結果によって次の実験方法の細かい点を改善していったので、初めの方に測定したデータと後の方のデータを比較するのは難しかった。見通しを持って初めにきちんと実験方法を決めて、同じ精度で実験を行うということの難しさを実感した。

今後の展望

シミュレーションを平面(2次元空間)で行ったので、立体的な空間(3次元)で行えるようになりたい。今回は人間の動きを考慮に入れず実験を行ったので、運動をしている時の体育館での測定も行いたい。また、実験AからDに共通して風やドアから遠い中央部分の状態を正確に測定、観測することができなかった。今後は体育館の中央部に特化した測定も行いたい。

参考文献

『人体の物理学-6』 東京女子医大物理学教室 木下順二

付録

今回測定したデータ(温度、湿度、風速)と、それらから計算した体感温度の一覧を作成しました。

以下データ1から11の表をそれぞれ掲載します。