「経皮感作とスキンケア」
アレルギー疾患が次から次へと発症する様子を「アレルギーマーチ」といいます。個人差はありますが、アトピー性皮膚炎の乳幼児は、その後の食物アレルギーや喘息、アレルギー性鼻炎など他のアレルギー疾患を発症しやすいことが知られています。その理由の一つは「経皮感作」。皮膚の乾燥や炎症によって侵入したアレルゲンに対して、免疫が反応する仕組みです。例えばハウスダストにはダニが生息・繁殖していますが、食べ物の屑も含まれています。これらに対して経皮感作が成立してしまうと、ハウスダストの吸入で喘息を発症し、感作食物を経口摂取した際に消化管アレルギーを発症したりします。この経皮感作による疾患を防ぐためにも、スキンケアと保湿は有効とされています。普段から適切なスキンケアと保湿を心がけるようにしたいですね。


