進化遺伝学研究室
指導教員

専門分野
遺伝学、進化学、行動学、メダカ学
メダカに学ぶ生命の不思議
私たちの研究室では、メダカをモデルとして動物を理解するために、遺伝子から生態まで様々な研究を展開しています。メダカを使う理由は、「実験動物として優れた性質」を持っているからです。具体的には、(1)屋内での飼育・繁殖が容易である、(2)多産で世代交代(性成熟)が早い、(3)遺伝子組換えやゲノム編集ができる、(4)脊椎動物なのでヒトとの共通点が多い、などが挙げられます。マウスやラットと比べるとヒトからは遠縁になりますが、哺乳類よりも省スペース・省コストで多数の個体を扱うことができ、動物倫理的な制約が少ないなどの利点もあります。
実験動物は扱いやすい動物ですので、扱いにくい動物よりも研究が進んでいて、色々なことがわかっています。しかし、生物は大変に複雑で、実験動物といえども、現時点では「ほとんど何もわかっていない」と言っても過言ではありません。メダカがなぜ(どのような仕組み/理由で)小さいか、なぜ毎日卵を産むか、なぜ低温でも生きられるか、視力はどれくらいか、鰭の形や体の色がどのように作られるか、そもそも生命とは何か、誰も知らないのです。これらの疑問を一つ一つ解き明かすことで、神秘あふれる生命の謎に迫りたいと考えています。
2023年度に手がけている研究テーマの概要を以下に記します。詳細や過去の研究テーマについては、以下のURLから研究室HPをご覧ください。
(1)錐体オプシンを失った色盲メダカの作出と解析
(2)成長ホルモンとソマトラクチンの受容体の探索
(3)中池見湿地に生息する野生メダカの生態調査
(4)改良メダカの遺伝学的解析
研究室HP
https://mcm-www.jwu.ac.jp/~fukamachi/
