細胞生物学研究室
指導教員

専門分野
細胞生物学、形態・構造
見えなかったものを見せる超ミクロ世界の技
私たちの研究室では、最新の電子顕微鏡技術と画像処理法を開発・導入することで、これまで見えなかったものを見せることに挑戦しています。例えば、電子顕微鏡はとても小さなものを観察することができますが、視野が狭いために全体像を把握することが苦手です。地図を持たずに街中を歩いていると、一軒一軒の家はよく見えても、自分がどこを歩いているのかわからなくなってしまう、それと似ています。そんな時、グーグルマップなどが手元にあると便利ですね。私が得意としている手法の1つは、何百何千枚もの電子顕微鏡画像を自動撮影して超広域画像を作製し、グーグルマップのように自在にズームインできるようにするものです。
研究のターゲットは、主として植物細胞内の様々な細胞小器官(オルガネラ)です。真核細胞には様々なオルガネラが存在し、それらは特有の構造をもち協調的に機能しています。植物は固着生物であるため、動物よりも環境変化に柔軟に応答すると言われており、その柔軟性を支えているのがオルガネラ分化ともいえます。私たちは、植物の細胞・組織分化や環境変化に応じた複雑なオルガネラ分化の全貌を明らかにしたいと考えています。
主な研究テーマの概要を以下に記します。詳細や過去の研究テーマについては、以下のURLから研究室HPをご覧ください。
(1)植物の生活環を通して見られる多様な色素体分化転換に関する解析
(2)特異な洞穴構造をもつ色素体構造の三次元解析
(3)脂質代謝関連の突然変異体を利用したオルガネラ分化の解析
(4)電子顕微鏡の解析法の開発(超広域画像取得法や連続切片自動撮像法など)
研究室HP
https://mcm-www.jwu.ac.jp/~n-nagata/
