指導教員

専門分野
有機化学、有機分子触媒、典型元素
ありふれた典型元素からなる触媒を使って環境にやさしい有機分子の変換反応を開発する
人工的に分子構造を変換する有機合成法は、医薬品、化粧品、香料や化学製品の開発に重要です。そのような分子変換に、かつてはクロム酸や水銀などの毒性の高い重金属を用いる方法が使われてきました。このような方法は、環境破壊や健康被害を起こす原因となってしまいます。近年では、パラジウムやロジウム、ルテニウムなどの遷移金属元素を使った様々な優れた方法が開発されていますが、これらは元素資源が限られているため、高価であることや元素資源の枯渇が問題となります。私達の研究室では、炭素、水素、窒素、酸素、ホウ素あるいはハロゲンなどの手に入りやすい典型元素で構成される分子を触媒として用いた分子変換反応の開発を行っている。これにより、廃棄物の少なく効率的で持続的発展が可能な有機合成の実現を目指しています。遷移金属を使った反応を環境にやさしい安全な方法に置き換えるだけでなく、必要な分子を簡単に作ることのできる新しい分子変換法の開発を目指して研究を行っています。特に、生物活性化合物の合成への応用を指向し、ヒドロキシ基などの極性官能基を複数持った分子を効率的に合成するための反応開発を行っています。
「医薬品等の有機分子を環境や健康に害を及ぼすことなく、かつ簡単に作れるようにしたい!」という思いで研究を行っています。
現在進行中の研究テーマを以下に記します。詳細については、以下のURLから研究室HPをご覧ください。
(1)有機分子触媒を用いた化学選択的な炭素―水素結合官能基化法の開発
(2)炭素-水素結合官能基化のための新しい有機分子触媒の開発
(3)ホウ素触媒を使った多置換ヘテロ環状分子の合成法の開発
研究室HP
https://mcm-www.jwu.ac.jp/~shibuyam/
