生体応答学研究室
指導教員
専門分野
神経科学、発生生物学
分子レベルで見る個体の行動・発生
「C.エレガンス」という体長1ミリほどの生物を使い、動物が環境変化に適応する仕組みを研究しています。例えばC.エレガンスは、神経細胞が302個しかないにもかかわらず、過去に飢餓を経験した環境を記憶し、その環境から離れるような学習をします。あるいは、C.エレガンスの母親が有害な微生物を経験すると、子供の胚発生パターンを変化させて生殖細胞を保護します。C.エレガンスは、過去に6人もノーベル賞受賞者を生み出すなど、新しいメカニズムの発見に適した実験生物です。生物が持つこのような巧妙な生存戦略を遺伝子のレベルで解明することを目指し、研究を進めています。
現在進行中の研究テーマを以下に記します。過去の研究については、以下のURLから研究室HPをご覧ください。
(1)環境に適応するための選択的胚発生
(2)記憶・学習を制御するTOR経路の機能
(3)複雑な本能行動がゲノムにコードされるしくみ
(4)シナプス形成を制御する分子メカニズム