生物物理化学研究室
指導教員
専門分野
生物物理化学、構造生物学
なぜアレルゲンはアレルゲンになるのか?
アレルギーを引き起こす原因タンパク質をアレルゲンと呼びます。花粉やハウスダスト、食物などは、それぞれ多種多様なタンパク質を含みますが、なぜ一部のタンパク質だけが強いアレルゲン性を示すのでしょうか。近年多くのアレルゲンタンパク質の立体構造が見出されていますが、そこには特徴的な構造の共通性は見られません。しかし機能的に見ると、プロテアーゼや脂質結合性タンパク質、生体防御関連タンパク質が多いという傾向が見受けられます。アレルゲン性は、曝露されているという要因だけで単純に決まるのではなく、アレルゲンの生物学的機能と関わりがあるのではないか。そう考え、当研究室では、アレルゲンの構造と機能がアレルギー疾患の発症や増悪に直接的・間接的に関与する可能性を探っています。
現在は、ハウスダスト中に生息するヒョウヒダニとそれに由来する主要アレルゲン、および花粉由来のプロテアーゼアレルゲンを主な材料として研究を行っています。