レジュメビフォーアフター

中国文学演習のレジュメを作り直しました、関根です。
ほんとうは22日発表だったのですが、刷った枚数が足らず(20人弱のクラスなのに15部くらいしか刷っていなかった)、発表もぐだぐだで、先生の温情で次回へ持ち越すことに…。
というわけで、29日、発表してまいりました。
以前はB4のペラ1枚だったレジュメが、なんということでしょう、両面2枚、片面1枚のボリュームに生まれ変わりました。
ワープロ打ちの味気ない紙面から一転、うっとうしいほど細かい手書き文字で埋めつくされ、独特の風合いがただよっています。
どのくらいのびっしり加減かというと
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こんな感じです。
作品は陶淵明の「園田の居に帰る」。
世の中の基準よりも、自分の心の欲していることに添って生きて行こう、たとえ世間からみれば要領の悪い生き方であっても、のような詩です。
つくづく良い詩です。
好みです。
日本人の嗜好にかなうと見えて、国内の陶淵明の研究者は多いそうです。
 
そして、もっとも劇的な変身をとげたのはこちらの絵。
おもがい(馬の顔にかける布ひも)を説明するためにつけたイラストです。
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びふぉー。
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あふたー。
 
イケメンになりましたね。
 
自分は満足ですが、結果、発表の順番をくるわせることとなってしまいました。
演習発表を一発で決められるよう、以後気をつけます。
 
当たり前のことなんだよなァ…。

目白祭の宣伝です

こんばんは。せきねです。
今週末が目白祭だという衝撃の事実に、動揺を隠せずにおります。
文芸部の〆切が、し明後日。
ひじょうにまずい。
覚えなくてはならない能の謡が、三本。
これまたまずい。
いやいや、泣きごとばかり言っていても詮のないことです。
 
 
文芸部では文化祭両日とも、部誌を頒布しています!
百年館(正門入ってバス停付近の大きな建物)の2階、203教室です。
文豪たちのあれやそれやを調べた展示や、漫画研究会さんとの合同企画本など、いつにもましてごきげんな催し内容となっております。
ぜひとも足をお運びくださいませ。
 
能楽研究会は仕舞の発表会をします!
仕舞とは?
→ 能の演目中の見せ場だけを取り出して演じる、歌とダンスのミュージカルパート、です!
能一曲をfullで観ると約2時間。
仕舞ならなんと3分で、そのエッセンスを味わえてしまうのです。
文化祭1日目、17日(土)のみの公演となっております。
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時間は13:00から、場所は第2体育館です!
せきねは「鶴亀」を舞います。
中国の皇帝の長寿をことほぐ、おめでたい舞です。
実はあっという間に終わってしまいます。
強吟(スタッカート多用のロックな旋律)の謡なので、さくさくっと舞えてしまうのです。
 
宣伝もできたので、本日はひとまずこれまで。
最近は2mm芯のシャープペンシルに恋をしました。
おやすみなさい。
 

す桃も桃も桃のうちとはみとめない

すももはすももです。
桃の話を、させていただきます。
朝起きて、朝ごはんに桃を食べようとしたとき、包丁を入れた瞬間、ようやく気づくことがあります。
 
この桃、まだ熟していない。
 
よくあります。
しかし、熟していなかろうが桃は桃。
刃を入れてしまったからにはもう、変色までノンストップです。
いくら苦かろうが食感がしゃりしゃりだろうが食べなくてはなりません。
 
しかし、それが桃をこよなく愛する人間のすることでしょうか。
顔をしかめながら、不味に耐えしのびつつ口に運ぶようでは、桃に対して不義理のきわみ。
見極めをしくじったのはこちらなのですから、これ以上桃に無礼をはたらくわけにはいきません。
登校まで40分を切っていたとしても、ベストを尽くすのみ。
 
40分でどうにかできるでしょうか。
できてしまうレシピをご紹介します。
 
*材料*
桃    1個
水    200ml(桃がひたればokです)
砂糖   15g(桃のはずれ度による)
レモン汁 2分の1個分
はちみつ スプーン一杯分(だいたい)
クローブ 2つぶ(お好み)
シナモン 少々 (お好み)
 
*手順*
①桃をむきます。
きれいなむき方は、ググれば分かりやすい動画付きで出てきます。
が、あえて自前の図で説明させていただきます。
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たて半分に包丁をいれて、両手でねじるように二分します。
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りんごを等分するように、桃も等分。
種のある方の実は、種からひと切れずつはずします。
ここで、皮をむいてしまいます。
一口大や薄切りなど、好みの大きさに切ります。
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水を入れた鍋に、桃・はちみつ・砂糖を入れ、火にかけます。
投稿者はクローブを入れたやつを気に入っています。
沸騰したら弱火にして、5、6分煮ます。
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火からおろし、粗熱がとれたら、レモン汁をくわえます。
なにか器にうつして、冷蔵庫で冷やしたら、できあがり。
 
3時間くらい冷やすと、食べごろのようです。
家では「コンポート」と呼んでいるレシピですが、安心のノンアルコールなので、厳密にはちがう気がします。
味的には…「高尚な桃缶」。
生でそのまま食べるよりも、好みの味かもしれません。
あとひくような、さわやかな甘さです。
 
はずれの桃をひいてしまったときなども、これで安心。
 
人生にもっと、桃のもたらすときめきを。
もう旬もおわりですが、名残りの味に、いかがでしょうか。
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まるきど佐渡

佐渡島に行ってきました。
サークルの合宿であります。
いったいなんのサークルであったのかといいますと
「能」です。
正確には「仕舞」を練習するサークルです。
能の演目のハイライト部分(3分前後)の歌と舞をピックアップしたものをさします。
日本女子大学の能楽研究会主体の合宿というものは行なっていないので、他大学さんの合宿に参加させていただくという形になっています。
なぜ能で佐渡に行くのか。
そも、佐渡では能がさかんです。
あの島ひとつで、能舞台が20こくらいあるそうです。
なぜか。
能の大成者のひとり、世阿弥が島流しにされた場所だから?
これは実はそれほど関係ないそうです。
初代佐渡奉行の方が能楽好きで奨励した結果のようです。
少々ロマンが足りない。
真実などはえてしてそういうものですけれども。
そんなわけで、新幹線→フェリーと乗り継いで行ってきました。
日程をかくと、
一日目 顔合わせ(3つの大学の能研のメンバー+OB+師匠)
地元の方と、盆踊りをして花火をしました。
いつの間にか、後輩のひとりが線香花火の長持ちチャンピオンになっていました。
二日目 稽古
起床は…何時だったか。
薪能(屋外で行なわれる能の上演。照明に薪を使う)で使わせていただく神社の舞台の掃除に行く。
地元の方が車で神社まで送迎。これが5時半でした。
神社に着くと、すでに何人ものおじさま方が来ていて、作業を終えていました。
こ、この方々は何時に起きているのだろうか…。
これが島時間と言うものなのでしょうか。
学生たちは雑巾がけをして帰寮。
袴に着替え、また能舞台へとってかえす。稽古開始。
夕方ごろまで舞台で稽古でした。
三日目 本番
もう本番です。はやい。
開演の時間でも空は雨催い。
仕舞がおわり、大トリの半能(能の演目の後半部分だけを上演。40分ほどだっただろうか)、「鵺」のころにはザーザー降りに。
…いや、逆に風情があってよかったです。
ひゅーどろどろと鵺が出てきて旅の僧に恨み節。鵺を退治した頼政は誉れを得たのに、退治された自分は闇に消えるしかない。自分も成仏させてほしいと頼み、くるくると消えていく鵺。
この半能では、学生全員で地謡(能のバックコーラス)に参加していました。
上演中は、ずっと正座。
稽古のときは足が砕け散るかと思いましたが、本番は鵺の世界に引き込まれ、それほど気になりませんでした。
「昏きより昏き道にぞ入りにけり」という詞が好きです。
四日目 佐渡観光
わーい。
佐渡金山→たらい舟→宿根木の町並み、というコースでした。
たらい舟、ごぞんじでしょうか。
「千と千尋の神隠〇」のおわりに、リンが漕いでいたあの舟、そのモデルになったものです。
小回りが利くので、今でもサザエ漁などに現役で使われているそうです。
4人乗りでした。
思ったより安定していました。
めったなことではひっくり返らないそうです。
こんなふうに一日観光に使える日程は初めてだったらしく、主催の大学のみなさんも驚いていました。
五日目 師匠の能のリハーサル
主催大学さんの能研の師匠、ですね。
今度はプロの舞台のお手伝いです。
とはいってもせきねはできることがなかったので(他のメンバーは地謡に参加)、舞台正面でリハーサルを見学。
役得過ぎる。
そしてそのあとは温泉。
ばちでもあたるんじゃないだろうか。
六日目 本番
ちょこっとでしたが、仕事ができました。
お弁当をはこんだり、蚊取り線香を片づけたり、というていどでしたが…。
そんな軽作業でプロの舞台が観れるだなんてとんでもない話であります。
演目は「杜若」。
薪能の特色というか、すごさは「風」だなあ、とつくづく思いました。
袖をひろげるたびに、風がさあっと衣を持ち上げて、ほんものの花の精がたわむれにあらわれたように見えました。
そしてそのあとは温泉。
エデンはここか。
まあ次の日は東に帰るのですけれど。
七日目 さよなら佐渡
おみやげにヤスダヨー〇ルトを買いました。2本。
近所のスーパーでも売っているのに。
直売店があって安かったんです。
「くるり」の「ばらの花」を聴きつつ、新幹線に揺られていました。
♪ 安心な僕らは旅に出ようぜ
 思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
いい合宿だったなあ。
  
 

わがフリードリヒ

 こうよばせてくれないか さいしょでさいごの こいびと
                     
 だれしも自分の心のなかに、支えとなるような女性がひとりはいるのではないでしょうか。
 わたしの場合は三人います。
 今回はそのうちのひとりが登場する作品をご紹介します。
 横溝正史『八つ墓村』
 有名な作品です。
 この言葉を聞いたことのある方はぴんとくるのではないでしょうか。
 「祟りじゃあああああ!」
 が。
 このセリフ、実は映画で創作されたもの。
 原作にはないセリフなのです。
 市川昆監督、恐るべし。
 ミステリー小説の金字塔として名高い本作ですが、「敷居が高そう」「なんか怖そう」と手を出しかねている方は意外と多いのではと思います。
 
 知らざァいってきかせやしょう。
 
 でら面白いですよ。
 なんといいますか。
 「ひとりの青年が、ほんとうの自分とであう物語」なのですよ。
 カルマなのですよ。
 鍾乳洞でのバトルあり、ロマンスあり、サスペンスありのエンターテイメント小説なのですよ。
 投稿者の初読の感想は、
「インディ・ジョーンズじゃねえかアアア!」 でした。
 はりつめたゆみの硬質なミステリーと予期してかかると、すがすがしいほどいい意味で裏切られます。
 そんな作品に登場し、わたしの心をぬすんでいったお嬢さんはこのかた。
 典子さん。
 主人公の従妹です。
 誰が何といおうと、この作品のヒロインです。
 というより、わたしの心のヒロインです。
 登場時での読者への情報の与えられ方、その後の印象の変化のさせ方が心憎い。
 あれだけ主人公に「みにくい」といわせておいて、彼女の第一声は、主人公に向かって言った、「お兄さま」。
 主人公はどきっとする。
 読者もどきっとする。
 せきねはずきゅんとされる。
 彼女の言動に主人公はすくわれ、それ以上にせきねは癒されました。
 しかし。
 この作品、ヒロインと目される女性がもうひとりいるのです。
 映像化されるさいも、彼女の方にスポットライトがあてられることが多いのです。
 ドラマ版ふくめ、「八つ墓村」の映像化作品を3本観ましたが、典子さんが出てくる作品は1本だけ。
 あとの2作品は…存在さえも…匂わされることはなく……。
 典子さんを! 典子さんを出してくれ!
 どうか「八つ墓村」をお読みください。
 そしてせきねに同情してください。
 『八つ墓村』を面白いと思われた方にはこちらもよければ
 → 横溝正史『犬神家の一族』
 
  
 

シンデレラ・コンプレックス

を、テーマにレポートを書いております。
作品は樋口一葉の『わかれ道』。
「みっちにーたおーれーてーだーれっかのー名をー」という作品ですね。
それは『わかれうた』。
中島みゆきです。
お察しのとおり、頭がくたびれています。
2限が終わってから図書館閉館まで、ずっと作業をしていました。
ざっと10時間弱? でしょうか。
もうパソコンの画面見たくないです。街の明かりがとてもきれいです。横浜。
しかも  ま だ お わ っ て い な い  のです。
10時間も! かけて! なんで! 終わらない!
思い当たるふしはなくもなくなくないのですが。
なぜ、日本女子大の参考図書は各地に点在しているのでしょうか。
一箇所に統合していただくわけにはいかないのでしょうか。某セントポール大学のように。
図書館から、別棟の8階とか成瀬記念館の裏とかに借りに行ったり返しに行ったりするってぇと、涙が出そうになります。
女の子だからでしょうか。いや、もう女の子とかいうのもおこがましいのか…。
閑話休題。
「シンデレラ・コンプレックス」についてちょっとご紹介。
簡単に言ってしまうと、「シンデレラのように誰かが自分の人生を変えてくれるのを待つ心理」のこと。
「誰かに面倒を看てもらいたい」という依存願望をさします。
名前が示唆するように、多く女性に見られる心理です。
(参考図書)
『シンデレラ・コンプレックス』コレット・ダウリング著 三笠書房
著作内で、ダウリング氏は読者に問いかけます。
「自立心をもっているつもりでも、いつか誰かに自分の人生の責任をとってもらうつもりでいないか?」
「勉強・仕事に行き詰ったとき、逃げ道として家庭を用意してはいないか?」
この本、日本での出版は1989年。
30年近くたっていますが、内容は未だ現代の問題に通じているように思われます。
のちのちほかのレポート課題でも役に立ちそうな一冊ですので、夏休みにでも、お暇なときにご一読を。
読み物としても十分面白い本です。

レポートかかなきゃ…。

能をまいました

 能楽研究会の発表会がありました。
 その名も「五交会」。
 五つの学校の愛好の士があつまって、それぞれの持ちネタを発表するという、部長いわく「気楽な会」。
 各学校の新入生のお披露目会でもあったようです。
 中途入部だったので、わたしは2年生ながら、初の能舞台をふんだわけです。
 しかし。 
 学年ごとに固まるように番組が組まれてしまったものですから、わたしの順番はなんと2年勢のど真ん中。
 一学年ちがうだけで、能の腕前ってほんとに上がるのですよ。
 「パンサーの群れにいきなり放り込まれた小鹿の気持ちを30字以内で述べよ」といいますか、そんな感じでした。
 やった演目は「熊野」。
 初心者向けの曲なので、今回プログラムの「熊野」率、アンコール曲を除けば、なんと約6割強(!)。
 大盤振舞いです。
 
 前後に修羅物のかっこいい演目がつづくなか、ぽーんと放り込まれた「熊野」…。
 いや、曲はいいのです。「熊野」はとてもきれいな曲です。
 「熊野」にはなんの咎もないのです。
 問題は演者の腕だったのですから(泣)
 しかしながら、総檜造りの能舞台、最高に気持ちよかったです。
 足袋の滑りがいい。木の吸いつくような歩き心地もたまらない。
 また機会があったら、ああいう舞台で舞ってみたいものです。
 
 余談。
 修羅物の謡って、つくづく調子が良くてかっこいいと実感しました。
 ところどころ詞が韻をふんでいるのですよ。ラッパーのように。
 観客が手拍子とか合いの手なんかを入れられたら、ちょっと楽しいんじゃないかと思いました。
 「たずねても(パパン)たずねても(パパン)」
 「とどろく雷撃(セイ!)、せまりくる斬撃(セイ!)」、(うろおぼえ)のような感じで。
 ……確実にぶっとばされますなァ。
 

模擬授業体験

道徳の模擬授業をしました。
先週の金曜日のことです。
ちなみに自分は国語科の先生をしています。
専攻科目関係なしに、必修の授業でした。
 
題材にするテキストを候補のなかから選ぶことからはじまり、授業のガイドラインを作り、ワークシートを作り、なにかひとネタどこかに仕込んで、本番に臨むのです。
授業を受けるだけの身だったころが、どんなに気楽だったかを思い知りました。まじで。
 
担当の先生がていねいに授業案をみてくださったので、本番前の不安はかなり解消されたのですが…。
天性の小心と、どもり症はいかんともすることなし、トップバッターのくせに1限ぎりぎりのかけこみ登校、息も余裕も切らしてのぼる教壇のきざはし。
そんな本番。
正直記憶がないです。
もしかしたら忘れたいのかもしれません。
 
パネルとして使ったビョルンの似顔絵を先生が褒めてくだすったことだけ、都合よく覚えております。
 

穴があったら埋まりたい

本日、近代文学演習の発表でした。
無事終わりました。
鼻から雑炊ふくかと顔から火が出るかと思いました。
 
文学を読解するうえで大切なこと…それは帰納的思考(すみません自論です)。
テクストの描写・事例に誠実に寄り添いながら、自分の読みを構築し、結論を導き出す。
わたしにはこの誠実さが足りなかったのです。
これだ! と思ったものに、氏の他作品や諸氏の論を牽強したにすぎなかったのです。
なにより致命的なのは語釈に誠実さを欠いたこと。
 
なんだか自分の心臓を裂いてその生き血を相手に浴びせかけるような文面になってまいりました。
 
もう今日は『秘密の花園』を観て立ち直ろうと思います。
メアリー嬢の庭の肥やしになりたい。
 

たまらない一冊

読んで「ふおお…! たまらんなこれ!」となった本をご紹介します。
『怖い絵』  中野京子・著
怖い名作絵画の解説書。
絵も怖いし解説も怖い。
見たまんま怖い絵もあれば、意味が分かってようやく、「え…こっわぁ…」となる絵もあります。
よりどりみどりです。
だから、「あんまり血なまぐさいのはちょっと…」というひとでもご安心。
『子を食らうサタトゥヌス』の項さえ読まなければ…
絵に興味あるけど、楽しみ方が分からない!
あの絵この絵の深い解釈が知りたい!
最近暑すぎるだろ! 今日も香雪館で授業だよ!
そんなあなたに、おすすめです。
だいぶ、涼しくなれますよぅ。
『人でなしの恋』  江戸川乱歩・著
短編です。
人形と人妻と、人でなしの話。
人形好きにはもーほんとにたまんねぇってくらぁなァ! というくらい、好きなお話です。
奥様口調の一人称、暗がりと背徳感がたまらないです。
≪「変だな」と気づいたのは、結婚してから半年ほどたったときのことです。少しずつ、少しずつ、彼の愛になんとやら偽りの分子が含まれていることを、感づきはじめないではいられませんでした。≫
美男子、名家の御曹子。「私」が縁づいた旦那さま、これに、ちと問題がある。
疑念と焦燥にかられる「私」。しかして、その真相はいかに。
気になる方にはこちらも↓
『江戸川乱歩作品論― 一人二役の世界―』 宮本和歌子 (和泉選書)
「人でなしの恋」の論ものっています。
読解の面白さをしみじみと感じさせてくれます。
それでは、よい五月を。