皆さんこんにちは。みちこです。
最近暑くて滅入ってしまいます。なんでこんな暑いんでしょうね。誰か原因と対策を表明してほしいなと他力本願な姿勢の私です。
さて、今回のテーマは「推し」は推しでも、卒論対象になるほど私がハマったおもしれぇ女、「阿仏尼」を紹介したいと思います。といいますのも、私が所属する中世ゼミ(3年から所属する正式なゼミ。卒業論文を書く)では8月の初旬に3日間にわたって「中間発表」をします。4年生の先輩はこれまでの研究の成果を、3年生はこれから本格的に何を扱っていく予定なのかを発表していきます。
本記事はこの中間発表の内容をよりカジュアルに、そして詳細に知っていただくためのものとなっております。中間発表前の宣伝も兼ねておりますので、色んな読者を対象としていることとなりますが、どうぞお付き合いくださいませ。
そして、来る8月3日は(日本語)日本文学科のオープンキャンパスが開催されます!
今回も受験生の皆さんに楽しんでもらえるようなさまざまな企画を用意しておりますので、ぜひお越しください!(私は次の9月のオープンキャンパスには委員としています!ブログ部の中にも何人もの同輩・後輩がオープンキャンパス委員として参戦していますので、その方々の記事もぜひチェックしてみてください!)
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私が卒論対象とするのは鎌倉時代に生きた女流作家・歌人の「阿仏尼」という人物およびその作品である『うたたね』と『十六夜日記』という作品です。
阿仏尼との出会いは去年後期に受けた演習にさかのぼります。
この演習の題材は『うたたね』という作品だったのですが、中世の日記文学ということもあり、日記文学に興味を持っていた私が惹かれないわけもなく、希望を出したら無事に抽選に通り、受けることが出来ました、という過去がございます。(本学科の演習授業は、2年生から受講することができますが、人数調整のため「抽選制度」が設けられているのです。これにより、少人数で授業が開講されることになりますが、1人1人に対してきちんとフィードバックが返ってくるという仕組みになっております。)
この『うたたね』で私は初めて阿仏尼の作品に触れました。読んでみると(そして先生の解説や授業で学生からあがるコメントを聞くと)、「阿仏尼」という人物がかなりおもしろい人物であることが分かります。
その前にまず、この『うたたね』という作品のことを一言で紹介すると、
「失恋した少女が突然ネット断ちして家出する。その後連れ戻されるや否や、京都から東海道へ慰安旅行へ出かける」
というものです!
「ネット断ち」というとそんなものが本当に当時あったの?と言われそうですが、皆さんご存知の通り、ネットは中世にはありません(笑)
本当は、「髪を切って出家する」のが正確なのですが、この当時でいう「出家」は現代でいうと「SNS断ち」や「ネット断ち」に近いものがあるので、そのように紹介した次第です。
この字面だけでもう既に私は面白いのですが、何が面白いのかといいますと、まずはその大胆不敵・猪突猛進な行動です。
ーーー想像してみましょう。皆さんは今から、好きな人に振られた(失恋した)立場だと思って下さい。あなたが次にする行動はなんでしょうか。
阿仏は恋人が遭いに来なくなったら不安になり、その不安を募らせた結果、「出家したい」と思い、実際本当に出家してしまいました。
イメージとして、昨年の大河ドラマ「光る君へ」を観ていた方でしたら、高畑充希さん演じる定子がその場の勢いで髪を切ってしまった場面があったかと思いますが、それに近いものです。
かなり衝撃的ですよね(笑)それで深夜に家出までしてしまうのですから、相当お騒がせな娘っ子であったことでしょう。字面としては「家出少女」です。
また、家出してからもかなり波乱なことになっておりまして、まず深夜に家出なぞしておきながら恐ろしい、怖いと何度も感じております。そりゃそうですよ(笑)
当時、街頭もない中で夜に山に向かって(しかもそれなりに強い雨が降っていたらしい…?)歩いているのですから、危なっかしいったらありゃしません(笑)
結局親切な見た目大阪のおばちゃんみたいな人(桂女:かつらめ)がやってきて、一旦は保護されるのですが、近いうちに家に連れ戻されています。
その後は病にかかってしまい、寺へ行くも一時は生死の境をもさまよったそうで、「神聖なる寺に死の穢れをつかせるわけにはいかない…!」と小さな家に行ったはいいものの、元カレの車が通るのを目にしてしまったり…
すっかり病が治ったと思ったら父に連れられて慰安旅行に行くも、ずっと「なんでこんな田舎に…」と思いながら旅をしていたりと、とかく何かしらずっと行動して、何かしら文句を垂れてます。
そんな、行動も感情も忙しい彼女に私は人間味を感じて惚れてしまい、卒論の題材にするまで骨抜きになってしまった、という次第です。
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そして私は以前ブログで『うたたね』の現パロに挑戦したことがあります。
https://mcm-www.jwu.ac.jp/~nichibun/blog/index.php/2024/11/13/%e5%8f%a4%e5%85%b8%e3%81%ae%e7%8f%be%e3%83%91%e3%83%ad%e3%81%ab%e6%8c%91%e6%88%a6%ef%bc%81/
詳しくは上記記載のブログをご覧ください!
ここまで語れば、私がどれだけ阿仏尼、ひいては彼女の作品が好きかご理解いただけると思います。
彼女の作品を研究できることが今からとても楽しみです!(といいつつやはり時間がないのがあまり研究自体は進んでいないのが悔やまれるのですが…)
というわけで今回はこの辺で終わっておこうと思います。中世ゼミは先輩後輩が絡むことも多いゼミなので先輩に相談しやすい環境も整っていますし、何より先生が熱入れて指導してくださるのが本当にありがたいゼミなんです…。(もちろん他のゼミの先生もきちんと指導してくださいますよ!!!それは保証します!!!)
しかしゼミの雰囲気ってところによって色々違うようなので、3年生以上のブログ部員はぜひ自身の所属ゼミについてもブログで綴っていただければいいなと思います!私も一読者として楽しく読ませていただくので!
というわけで失礼いたします!次回は…まあまたなんか書いてるでしょう。哲学話してそうな予報を発令しときます(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました!