私の年末

12月30日。新しい年が刻一刻と近づいております。久しぶりに1日家でゆっくりする時間ができたので、のんびりのんび〜り過ごしているあやが担当いたします。

さて、先週はいろんな意味で忙しく、そして充実していました。その中の1つは、取得を希望している学芸員資格のための授業。そこでおこなったプレゼンです。自分が企画展を考え、それについて説明することが求められました。パワーポイントを用意する必要があったのですが、普段ワードしか基本的に使わないので、実はあまり得意ではありません。ですが、パワポを使うとかなり表現が広がるんですよね!!背景や文字を工夫し、画像も入れてさらに発表をわかりやすく。何を伝えたいのかもしっかり整理して、迎えたその日でしたが、最初に発表した方々のクオリティが高すぎて、一気に自信を喪失しました。企画内容もさながら、パワポの見やすさ、すべてが伝わってくるような話し方。「死んだ…」と何回心の中で呟いたかわかりません。おまけに、私の直前に発表した友人がさらに一同を驚愕させる素晴らしい発表を残し、最高のやり辛さをプレゼントしてくれました。授業前、「どうやって発表すればいいのかわかんないよー」なんて私に嘆いていたのは、見事な前フリだったのね…ハハハ

こうなったら、もう開き直るしかなくて、用意したすべてを出し切ることと、私の根性(?)でなんとか乗り切るしかないのです。数分経てば、すべてが終わるわけだし、シュミレーションしたあの調子でいけば、まだなんとかなるでしょう。同じ学科の学生が1人もいない中、自分の好きな文学作品・絵巻にちなんだ企画展について語りました。いつもの学科の授業とは違う新鮮さ、そして私がその企画に込めた思い、今年1のピンチを感じた私がなんとか加えたアドリブと、発表中はいろんな感情に追われてよく覚えていません。最終的に多くの方に興味を持っていただき、評価していただけたことは何よりも嬉しく、頑張った甲斐があったと思ったのですが、こうしたプレゼンの機会には慣れておきたいし、何にも動じないぐらいの冷静さが自分にはまだ足りませんね😅今となっては、あんなにヒヤヒヤしたのも良い経験!そして、伝えたいことが伝わったあの瞬間もたまらなく心地が良かったです。2022年はよりいろんなことを吸収して、成長したいです🐣

話がまったく変わりますが、この前はじめて豊洲にあるチームラボプラネッツに行ってきました!非日常の空間で、なぜか心が軽くなったような気分。楽しみながら、思わず友人と熱く語ってしまいました。新年もすっきり迎えられそうです。皆さんも良いお年をお迎えください☺️

お月さま

「だいぶ寒くなってきたけど、まだイチョウの木に葉っぱが残ってるな」
「イチョウの葉って大きいから排水溝に詰まりやすいらしいよ」
「何それ、知りたくなかった」
 落葉して地面に広がるイチョウの葉を踏みながら、道路の脇の排水溝を思わず見やる。排水溝が詰まったとして、誰が掃除や作業をするんだろう。俺はこの辺に住んでいないし、その疑問を解消できるような知識も持ち合わせていないので、そう思うだけだ。みんな、他人事でしかない。
 ふと、隣で歩いていた彼女が立ち止まって空を見上げていた。イチョウの木でも見ているのだろうかと視線を追いかけると、イチョウの黄色と深い夜が混ざる空に、月が浮かんでいた。やけに明るくて大きく感じた。
「今日あれだっけ。スーパームーン、みたいな」
「多分違うと思う。ニュースではやってなかったし」
 そっか、と呟きながらも俺は月から目を離せなかった。そう、本当に月がいつもよりもまん丸で、黄色く輝いて見えた。まるで、このままここに落っこちてきてしまいそうな。そんなぼんやりとした恐怖を感じる。そのくらい、綺麗だと思った。
「落っこちる、ね」
 彼女が呟いた言葉に肩が跳ねた。無意識のうちに、思ったことを口に出してしまっていたようだった。
「ごめん、馬鹿なこと言った」
「ううん」
 気まずくなって、俺は月を眺めるのを止めた。そっと彼女の様子をうかがうと、変わらず空……いや、月を見上げていた。彼女の瞳には、丸くて黄色い月がぽつんと映っている。
「もし、本当に月が落っこちてきたらどうする?」
 彼女の問いかけに俺は目を丸くした。何故彼女がそんなことを聞くのか。理由が気になった。俺を揶揄うような、冗談の類で言うような声のトーンでは決してなかったから、余計に。そして、その「もしも」を考えた。だが、それは到底現実味がない仮定であった。
「え、っと。ここら一帯とか……俺らの家も壊れたりとか。まあ、少なくともインフラには影響が出るよな」
「案外、スケール小さいね」
「仕方ないだろ。星が落っこちてくるシュミレーションなんかしたことないって」
 彼女は笑っていた。先ほどの妙な雰囲気は何処かに消え去ってしまっていた。俺はそれに安堵を覚えていた。何故かは、分からないけれど。
「うん、結局さ。想像がつかないことって他人事みたいなものだよね」
「まあ、そういうことになるかな」
 さくさくとイチョウの葉を踏みしめながら歩き出した彼女の背中を見て、もう一度空を見上げた。さっきよりも、月がこちらに近づいてきているような気がした。

ウより上、丑より下

ご無沙汰しております、みちるです。

”筆の力”を信じているんです。

「スピな話かい?」

そうとも限らんでしょうよ。
自身に筆の力があることを、否ただしくは自身の身体が他者をして筆の力を有すると言わしめるものとして妥当し得るものであることを、信じてやまない今日この頃であります。

書くしかないのだからね。
称賛のよろこびも承認のくるしみも、淡雪の如く溶けてしまう――なべて感覚はそう、その通りである。
しかしいよいよもう、後に引けない。有限な資源、の使用期限はいつも我々のもとへ迫り来るのだから。一番大きな苦しみ、即ちあなたの手元にあるそれさえも、つねに新しく新しくと今を志向し続けるのだから。後に引けない。引けないのであれば、ゆったりとたのしんで――笑みを浮かべて 母 が言うように。

母は、〇〇のあこがれと▼▼の幻影のうちに。さようなら、論理クイズ。

(間奏)

ねえ、パンはパンでも噛んだら吐き出しちゃうパンってな~んだ?

「なぞなぞね、受けて立とうじゃない。……答えは君が焼いた麦パン。まずいので、噛んだら味蕾を努めて避けながら吐き出します」

不正解です!でたらめはよくないので水底に沈んでください。

ちなみに正解はインドのパンです。食後のお口直しに噛むやつ。

「(検索中)——まま飲み込む場合もあるようですが?」

……。

とまあこのようなリドルを出しあえる関係があったなら、それは素敵なことだなと思います。
ちょうど親しい友人のひとりに斯様な遊びを仕掛け合う相手がいるとのことで、話を聞いていたら大変に羨ましくなってきてしまった。リドルの応酬、ないし見も知らぬ人物から来る挑戦の連続。創作の世界ではよくあることですが、現実の出来事としては小学生同士のなぞなぞ大会を除いては中々遭遇出来るものでないから困ったものです。

実を言うとここに来たるまでに「みちる」の謎をあなたにひとつ、既に提示しているのですが……お気づきでいらっしゃいますか。
こう漠然とものを言われては首傾げになってしまうでしょうからもうすこし絞り込みますと、「みちる」が何者でありこの手紙を書いているのは誰なのか。手紙のうちにある法則性はどのようなものか。と、このようなところでしょうか。しかしこれはその、書いているこっちが恥ずかしくなります。

とはいえこの謎には聊か要素が欠けている。問題が問題として浮かび上がらないのであればそれはもはやリドルと呼べるでしょうか。
ですから今度はもっと体力のあるときに、とびきりの暗号、ひときわ作り込まれたリドルをあなたにお届けしましょう。謎は謎を呼び、骨壺は骨壷を呼ぶ。骨は骨を呼びません、当然でしょう。
それでは遊びのときまで、今しばらくお待ちくださいませ。

月は東に日は西に。いずれは我が身へと。

またお手紙書きますね、大好きです。    みちる

推しのかほりpart2

こんにちは、とみーです。いよいよ年末ですね。バイト先のスーパーではたった一日過ぎただけで半額シールが貼られる、サンタクロース柄のお菓子が哀愁漂う姿で鎮座していました。

さて。
前回、推しの香水が出たよ楽しみ~という旨のブログを書き、17日、実際にショップへ行って買ってまいりました! 私は池袋より下の東京には疎いのですが、同じブログ部のまなさんに案内していただきつつ、ともにいざ出陣。
ジャンルの二周年記念で出た香水は、登場するキャラ21人分が個別で用意されており、一つ7700円。割と高いので、ショップ入る前までウダウダ悩み続け、まなさんには「買ってしまえ」と終始そそのかされました。

まあ、ショップに入ったらもう駄目でしたね。自制心なんて一ミリも残っていません。香水も買ったし他にもなんか色々買って、会計は香水の二倍以上の値になっていました。でも、なんだかすごく「生きてる!!」って感じがして、とにかく幸せで……。半泣きヘロヘロになりながら店を出ました。

見てください、この高級感ただよう箱を。そして推しの名前が刻まれた尊い瓶を!
正直香水のことは微塵も分かりませんが、トップノートでは苦い柑橘のような香り、ミドルノートでは寂しさが後を引くような複雑な甘い香りがしました。ラストはいつも嗅ごうと思っているのに就寝前に気づいたら消えています、悲しい。

この香水を手に入れて、私は確かに感じました。
「居る」、推しがそこに、「居る」!!!
震えました。これが推しの香水を手に入れるということなんですね。

どうやらこの香水シリーズ、とても評判が良いらしく、ショップ以外で受注通販も開始されたのですが、公式の予想以上に注文が来たようです。

この香水の何が良いって、どこまでも本気でキャラと向き合っていること。
「女性ならこの香りつけるのが好きやろ」という媚びが一切なく、キャラによっては女性が使えたもんじゃないくらい、とても男性向けのスパイシーな材料揃い踏みというのがあるほど。男前すぎて、つけられないと口コミがありました。また、「森出身」というキャラの香水ラストノートでは、「ダスト(埃)」という非常にマイナーな香りが含まれています。これは有識者もよく分からない成分らしいのですが、例え埃でもそれがキャラを再現する香りなら入れよう。そんな困惑するレベルの本気が香水開発に感じられます。

素晴らしい(拍手)

ショッピング後、私が何度も発狂する姿をまなさんはとてもあたたかい目で見守ってくださいました。さすが、同じ穴のムジナ。優しいですね。

現在香水は、香りを吹き付けられる紙にかけて、毎日部屋で優しく香ってます。幸せです。
皆さんも、こういった機会があったら、是非買ってみるといいかもしれません。生活が潤います。

最後にサンリオの推し、ポチャッコを……。実はショップだけでなく、六本木で行われている「サンリオ展」にも行ってきました。(こっちが本来の目的)
展示ネタバレになるので詳細は伏せますが、「かわいい」へのこだわりが詰まった幸せな展示でした。まなさん曰く土日は混んでいるそうですが、平日の朝一ではのびのびと見ることができました。
なんと全面的に撮影OKなので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
それでは、また。



冬、暖かく

こんにちは!やなです。
寒すぎて嫌になります。
バイトの行き帰りに、自転車でかっとばしていると北風で耳が痛いです。耳あてでも買おうかな。

***

冬休みが始まりました。
私のバイト先(塾)はついに冬期講習期間に突入。今年も年の瀬にして、1年で1番大変な時期がやってきました。
冬期講習の何が大変って、単純に1人あたりのコマ数が多く、短い期間で集中してシフトが入るんですね。しかも受験直前なので問題が難しくて。何コマも連続していると頭がパンクしそうになります。
今年の私は小6と中3を教えているのですが(両方受験生!)、受け持ちの生徒がすごく集中してがんばってくれているので私もがんばらないとな〜と思っています。
夏期講習で見た子が成長していると嬉しくなりますね。入試まであとちょっとなので、みんなの総仕上げをするような気持ちで臨みたいと思います。
私は中学受験をしていないのですが、中学受験向けの問題ってかなり難易度が高くて毎回驚きます。この間は、夏期講習で高3のテキストで見た国語の長文が載っているのを見つけてびっくりしました。そんなに難しい文章を読まないといけないなんて、中学受験をする子は本当に大変ですね。夏期講習では生徒の無茶ぶりに答えたら「先生すごーい!尊敬します!」って気持ちのいいことを言ってくれたものですが、私からすれば小さいうちから机に向かって毎日難しい問題を解いているあの子たちの方がずっとすごいですね。
冬期講習、始まったばかりでもう死にかけていますけれど。受験生の方もあったかくして風邪をひかないように、あとちょっと、一緒にがんばりましょうね。私もがんばります。

***

今日はこのへんで。またお会いしましょう!やなでした!

ただの12月24日

 みなさんこんばんは。メリークリスマス!いつもの商店街に明かりが灯って、イルミネーションなんて電飾が光っちゃって、ステップを踏みたくなるような軽快なクリスマス・ソングが流れるそんな夜を楽しんでいますか?元々はとある方の誕生日パーティーだったとか。今ではすっかり季節のイベントとして馴染んでしまってますが、いやはや商売魂逞しいと言いますか、文化の馴染みが柔軟と言いますか、好きですけどね。ところで、クリスマスはどんなディナーにしましたか?ケーキは食べました?プレゼントはどうします?いいですね!僕はといえば、命を脅かされています。

 暗い部屋にコツコツと男の靴音が響く。男は僕の額に銃を構えながら、僕の前を行ったり来たりする。目深く被ったキャップのせいで顔は見えないが、黒のダボっとしたパーカーと身体の線に沿ったジーパンの感じからして、歳はいってなさそうだ。僕は男の様子を注意深く伺いながら、手首と足首に巻かれた縄を確かめるように動かしてみる。隙間はあるが、解けそうには無い。どうしてこんなことになったのだろう。記憶では、バイト終わりに疲労困憊で電車に乗り、とても眠かったことまでしか覚えてない。寝たんだろうな。そうだな、寝ちゃって、気づいたらこんなことに。いや電車で寝て誘拐されると思わないだろ。平和ボケした僕が悪いのかな。いや悪いのはどう考えても犯人だよなあ。
「お前、サンタクロースはいると思うか?」
 突然男が口を開いた。サンタクロース?なんで?クリスマスだから?僕は呆けて思考停止しそうになる脳を必死に動かす。大抵の場合犯人を逆上させることは悪手だ。ここは穏便に。大体犯人の思惑がまだ見えてこない。身代金を取る様子も無ければ、どこかに連絡する素振りもない。大人しくしながら動向を観察し、あとは……まあ見つかるのを待とう。そして肝心な質問の答えはどうしようか。いや、これ真面目に考える意味あるか?何?サンタクロースがどうしたって?
 ちらりと男の顔を伺うが、男は表情を見せず、銃をふらふらと振っている。考えるんだ。わざわざ「いると思うか?」と聞いてくるなら、一般常識における存在を聞いているのでは無いだろう。いないが前提の問いではないことを考えると答えは……、
「いると思います……」
「じゃあなんで良い子にしている俺の元には来ない?」
「ええ……」
 これは無理だろ。この逆ギレの仕方は分からないよもう。しかも人攫ってる時点で良い子じゃなくないか?
「なぁ、クリスマスっておかしいよな。外の国の文化でさぁ、精通してないのに当たり前のようにこの国でも導入されてさ、元はただの12月の24日ってだけなのに、一人で過ごしてることの何が悪いんだよなぁ」
「はあ」
 男は苛立ったようにカンカンと音を立てて歩き始める。
「ちくしょう、周りの奴ら皆人と群れてよぉ、やれ恋人だ家族だ友達だ、一人でいるやつは可哀想だなんて余計なお世話だと思わないか?なあそうだろ?」
「そ、そうですね」
 とにかく共感しておく。でもまだ話の流れが掴めない。こいつはクリスマスが嫌い。ぼっちだから。そのことに僕は関係なくないか?
「だよな、そう思うよな。ムカつくよな」
 男は僕の相槌を満足そうに聞いてうんうんと自分に言い聞かせるように頷いた。お、いい気になってきてるな。今ならワンチャン……。
「それで、僕は何のために……」
 恐る恐る聞いてみる。これが逆鱗に触れることにはなりませんように!
 男はぴたりと歩みを止めた。
「お前がこの場にいる。俺がいる。二人だ」
「何が???」
 思わずつっこんでしまった。この馬鹿!と自分に軽くお叱りを入れながら、ひぃと肩を窄める。今のは悪手であった。反論と余計な質問はすべきじゃない。誘拐に詳しくない僕でも想像がつく。誘拐に詳しい人は果たしているのか別だが。
「何が、じゃない。お前にはクリスマスイブなんてふざけた只の24日が終わるまでここにいてもらう。おっと逃げようとするなよ、無駄だからな」
 男は銃を手にバウンドさせながら、物分かりの悪いこどもに説明するように話した。
「えっとつまり、クリスマスに一人が嫌ってこと?」
「は?」
 あ〜重なる悪手!さっきの反省を1mmも活かしていない!ただ一つ分かったことがある。さっきから翳してる銃だが、あれは明らかにおもちゃである。手の上で跳ねてるときの様子が軽すぎる。本物であればもう少し重みがあるはずだ。刑事ドラマをよく見る家で良かった。
「そんなわけあるかよ」
 男は明らかに図星を突かれた人間の怒り方をしている。ああ〜マズった。けど銃が本物じゃないと気づき、ちょっと勇気が出た。
「いやでも分かりますよ。確かにほら、クリスマスイブって何人かでいないと駄目って強迫観念ありますよね。分かります。あれ嫌ですよね〜」
「分かるか?」
 苛立っていた男の声が少し弾んだ。おっと案外ちょろいぞ。あと一押しでは?ちなみにもう一つ気づいたことだが、この男、たぶん僕と年齢近い。声の感じが意外と若めだ。
「僕も一人でいるのが嫌でバイト入れちゃったんですけど、結局バイト終わって帰る頃には一人だし、それで電車乗ってるの、嫌でしたし。で、寝たふりしようと思ってたら寝ちゃって気づけばこんなんですけど」
「そうだよな、一人で悪いかよってな」
 男が座り込んだ。一気に距離が近くなった。ちょっと怖い。
「でもさぁ、仕方ないと思わないか?俺大学生なんだけどさ、地方から東京来て、そんで2年間、結局授業リモートでさ、元々人見知りで友達作るの苦手なのにさ、友達できるわけないじゃんそんなの」
「はあ」
 男が帽子を取りながら語り始めた。なんだ、僕と同い年じゃんかよ。
「それで友達もいなくて、地元にも帰りづらくなっちゃって、バイトも始めたけどご時世でバ先潰れちゃって、もうどうすればいいか分からないわけよ」
「うんうん」
 どんどん泣き言になってきた。
「クリスマスだってこんな状況じゃ一人に決まってるだろ。でもそれを笑われてる気がしてきて、そんで電車乗ってるてきとうな人を友達のフリして、何寝てんだよとか言って、連れて来ちゃった」
「それで連れて来られたのか……」
 突然の独白でいきなり真相が明かされた。明かされたところでなんだが。
「ついでにここどこよ」
「俺の部屋の隣。ぼろいアパートだから、誰も住んでない部屋なんだけど、ドア捻ったら開くんだよ」
「やべぇな」
 それで連れて来られた、と。
「じゃあ誘拐とかじゃない」
「そう」
「お金とか目的じゃない」
「そう」
「クリスマス一人だったからパニックになったんだな」
「……そう」
 なんだか可哀想になってきた。
「まあさ、友達、作るの大変だよな。気持ちは分かるよ。僕も同い年だし。でも拉致監禁は良くないと思う」
「そうだよな……。正直何も考えなくて、連れて来たはいいものの、どうすればいいか分からなくて、これもおもちゃだし」
 男が銃のトリガーを引くと、ぱすぱすと空気が出た。ごめん、それがおもちゃなことは知ってた。この国銃刀法違反あるし。
「てゆうか、どうする?俺、え、どうしようこの後。帰る?つーか、これ誘拐になるのかな。誘拐だし、監禁だし」
「まあなるだろうね」
「終わったじゃん、どうしよう……」
 男が頭を抱え始める。傍観者だったら笑い飛ばせるような状況なんだろうな、とぼんやり思う。でも笑えなかったし、憎めなかった。なんとなく彼の気持ちも分かるから。
「まあ、それじゃあさ、こうしよう。まず縄解こう。これじゃあまりにも捕まってるみたいだから」
 僕が腕を差し出すと、彼はわたわたと解いてくれた。
「縄の結び方とか分かんなくててきとうにやっちゃった」
 そうだと思った。刑事ドラマで見た結び方とかは違ったし。
「本当に悪意は無かったんだね」
「悪意とかじゃ無かったのはマジだよ……。怖かったよな、ごめんな。あ〜どうしよう。警察とか来るのかな」
 彼はしゅんとして、見るのも可哀想なほど狼狽してる。縄を持った手が震えて、肩がびくびくしてて、なんだかそれを見てたら自分が怖い思いをしていたのも忘れてしまった。
「じゃあ、こうしようよ」
 僕は彼の手を取った。
「今から友達になろう。そうしよう。犯人と被害者だから駄目だったんだよ。友達にしようよ。友達同士で誘拐ごっこ、そうしないか?うん。そしたら刑事案件じゃないよ」
 我ながら苦肉の策である。けれど彼は目を輝かせた。
「本当にそれでいい?そしたら警察に言わなくて済むかな」
「ま、まあ……」
 そこは本当は僕の匙加減だが、まあ言わないでおいてやろう。
「それでさ、隣の君の家行こう。近くにコンビニあったらケーキ買いに行こうよ。ケーキ買って、チキンとかあったら買って、それ食べてさ、クリスマス一緒に過ごさないか?これで、友達と一緒にクリスマス、みたいな」
「本当にいいのか?」
「ま、あ……。良いけど、良いけど友達の作り方として、この方法は学習しないでくれよ。普通に間違ってるからな」
 僕も一人で家で寂しく過ごすだけだったし。
「そうだよな!ごめんな。ありがとう、ありがとう!もうこんな怖い思いさせないから!マジでごめんね!じゃあ、奢るから一緒に飯食おう!」
 彼は初めて僕の前で笑った。意外にも人懐っこい笑顔で拍子抜けして許してしまった。

「サンタ、いるかもしれない」
 コンビニから大量のお菓子やら飲み物やらを持って帰る途中に彼が呟いた。サンタは親か恋人なんじゃないか、とそのときはつっこんだが、後日こいつと恋人になったのはまた別の話。

お正月 D−9

こんにちは、めいです。

今年も残すところあとわずかになりました。最近言うのを控えていたのですが、やっぱり時の流れが速すぎる…………

もう少しで成人式から1年経つなんて、信じられません。つい最近、とまではいきませんが、数ヶ月前のことのように感じます。振り袖、ぎゅうぎゅう締められたけど、動きづらかったけど、嬉しかったな。姉が成人式で着る時に一緒に選んで購入したものなので、またいつか機会があれば着たいです。

先程まで、今年はどんな1年だったかなと、自分のブログをざっくり読み返していました。

大半が推しの話でした。

というのは本気度高めの冗談で、成人式のこと、友人と遊んだこと、履修選択に悩んだこと、ハマっているお菓子や音楽のこと、ゼミや課題のことなどなど。何気ない日常の記録がたくさん残っていました。
本当に取り留めのない話ばかり、拙い文章ばかりで、読んでくださる方に申し訳ない気持ちもありつつ……

私は日記をつけていない(挑戦したことはあるけど3日で途絶えた)ので、時間が経てば忘れてしまいそうな、けれど今の私を構成する一部分である日々が、ここに確かに残っているようで、なんとなく嬉しいです。
毎度「こんなしょうもないネタで大丈夫か?」と思いながら書いているのですが、そのどれも私の大事な欠片なのだと感じます。

ブログ部に参加させていただいてから2年弱、卒業まで1年と少し。今までに書いてきた回数より、これから書く回数の方が少なくなりました。なかなか制限が解けない日々ではありますが、大学生活の欠片をできる限り残せたら。そして、その中でほんの少しでも、読んでくださる方に楽しんでいただけること、後輩にあたる方々の参考になることがあれば良いなと思います。

ということで。
今年もありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

みなさん良いお年をお迎えください!

お久しぶりです、まなみです。
先日、卒論を提出しました〜🥳やった〜‼️出せて良かった〜‼️

私は『花みつ』という作品について卒論を書いたのですが、この作品はすごい魅力的でまだまだ語り足りない!
ので今回のブログでは『花みつ』の萌え語りをします😔
魅力について語る中で、従来は〜だとかこういう型があるって言い方をすると思いますが、そこはあまり間に受けないでもらえるとうれしいです🤷私なりの解釈7割なので正しくないかも!気になったら調べてみて下さい😄‼️

ここがサイコー!って話すには色んな前提を説明する必要があるんだな…このブログ書くのむずくね?
怪文書なので睡眠導入とかに使ってください!必要そうな情報は以下の画像にまとめました😘

本作のいいところ!
1つ目 稚児が二人出てくるところ❗️
かわいい〜🤤以上です。嘘です。
花みつくんと月みつくんっていう、モチーフがはっきりとした兄弟出てくる時点でだいぶ良いですよねかわいいね
2人は最初2人とも可愛くて優しい子‼️と寺で評判で死ぬほどチヤホヤされます。まるでニコイチ🍒みたいなノリなのに、2人は全く違う運命を辿るんですよね…。
花みつくんは申し子であり兄であるため、その優位性は確実なのに、最終的に幸福を手にすることもなく、この世に未練を残して死んでしまいます。一方で月みつくんは、花みつくんの死がきっかけとなり、正しい道(仏道)へと導かれていきます。
ですが、花みつくんが岡部から愛想をつかされたかもしれない…って不安を吐露するのは月みつくんなんですよね、継子いじめが生じているのに実子と継子は良い関係を築けているのも本作の面白い点であると思います。

2つ目 テンプレートからの逸脱❗️
花みつくんは申し子として誕生し、継子いじめを受けます。申し子説話、継子物のテンプレートに則るならば、花みつくんはその聖性から、継子いじめ等の困難を跳ね除け、神仏の加護を受けて幸せになるはずなんですよね😞
なのに花みつくんは継子いじめをきっかけに、自分は誰からも愛されていない!と勘違いして死を決意してしまいます。
読者としてもえ〜?!申し子なのに!?!幸せにならないの!?!?とヤキモキします…。でも、花みつが申し子だからって都合良く幸せになったり、継子いじめが幸福への伏線とされないのはすごくリアルな展開だと思います。
今までの作品が作ってきた道筋通りにいかないからこそ、読者を引き込み、まるで自分のことのようにドキドキする作品!だな〜…🥶

稚児物は僧と稚児の恋愛を描く話が多い!です。本作でも僧が稚児に想いを寄せている様子は描かれていますが、主題はそこじゃないって言うか、僧対稚児の一対一の関係というより、花みつくんを中心に家族も僧坊の人々も巻き込んで展開していく、家族ドラマ?のような面が強いです!
また今までの稚児物では、稚児が僧との恋愛に思い悩んで死んでも、実はその稚児は僧に発心させるために観音が変化してたんだよ❗️って言われたりしてきました。でも本作では花みつくんは神仏と語られることなく、普通に死んでしまいます。
これが本当にすごく面白いなーと思ってて!本当に後味が悪い!
今までは死んじゃっても観音が仏教布教するために変身してたのか〜!とか言われてたのに、僧が愛さなかったから死んじゃうってオチはテンプレートを抜け出して、現実的な視点?で作品を描いてていいなーって思ってます。

3つ目 稚児らしくない稚児としての花みつ❗️
花みつくんは、誰も愛してくれないからもう無理死んじゃお…って思った時に、自分を慕っていた大夫と侍従に月みつの殺害を頼む(が、月光になりすまして代わりに殺される)のですが、すっごくいじらしくて好きです。
この計画を聞いた時、大夫と侍従がマジか…と思って何も言えないでいると、花みつは自害することをチラつかせます。すると大夫と侍従はどっちの稚児も大事だけど…花みつを失うのはさぁ…と思ってこの計画に加担することになります。
花みつくんは2人の愛情を試そうとして、月みつの殺害を頼んだのではないかと考えています。他の宗徒みたいに、贈り物の量や質で気持ちが写り変わらなかった2人を信頼していたものの、自分が死んだら変わっちゃうんじゃないか?っていう不安があったから、月みつと自分のどっちを選ぶの?🥺って選択を迫ったのだと思います。でも、2人なら絶対に自分を選んでくれるって言う自信があったからこそ、この2人に月みつ(己)の殺害を頼んだんじゃないですかね?
大夫と侍従が花みつを殺すことで、花みつと大夫・侍従の両思いが成り立つの、良いよな〜〜〜花みつの死は2人の「真の愛情」が導いた悲劇である、の良〜かわいいね

あと花みつが月の綺麗な晩に死ぬのは、月というモチーフを月みつから奪いたかったからじゃないかなと思ってます。
花みつは花、月みつは月というモチーフがあるので、僧坊の人々は美しい月を見たら月みつくんのことを思い出したんじゃないでしょうか。ですが、花みつくんが月の綺麗な夜に死んだら、月は花みつの死を連想させるモチーフになると思います。これもまたいいよな〜〜〜🌝

花みつは死ぬ前にみんなに歌と手紙を残します。別当への手紙では、今まで自分を大切に育ててくれた別当に対し、老後の世話や死後の弔いをすることなく、先に死んでしまうことを詫びているんですけど、歌では、自分が生きている間に愛してくれなかったことへの恨み言、それでも暫くしたら自分を忘れて、月みつを可愛がるのだろうという、簡単に移り変わる気持ちを非難してるんですよね😣
大夫と侍従への手紙では、自分を殺させたことに触れ、後の世を頼んでいて、歌では、月を見て自分を思い出してほしいということ、月みつより自分を大切にしてくれるのか、二人の気持ちが知りたいという気持ちを表し、死後も自分の存在を忘れないで欲しいという気持ちを表していました。
月みつへの手紙では、唯一の兄弟が死んだら思い悩んでしまうだろうと月みつを心配する一方歌では、自分が死んだら皆の愛情を独占できて羨ましいという恨み言を言っていました。
岡部には歌だけを遺しており、自分が死んでも誰も悲しまないだろうと、自分に関心を失った岡部への恨み言を残しました。
真逆とも言える感情ですけどどっちも本当の花みつの感情なんだと思います。
最初は顔も性格も美しい稚児として登場した花みつが周囲の人々の心変わりに翻弄されて、醜い心を起こしていくのいいな〜

稚児物らしくない稚児である点が魅力だとしましたが、今までの稚児物で稚児に付与されてきた聖性が花みつには付与されていないんですよね!むしろ、人間味のある感情をめっちゃ残して死んでいきます。
この花みつくんのいじらしさだとか人間らしさが大好きなんですけど、「稚児物」という視点では僧に都合が良かった稚児の造型が崩された新しい稚児物だと言えるんじゃないでしょ〜か!🤓

4つ目 花みつと月みつの関係❗️
本作の特徴として、心理描写に長けている点が挙げられます。花みつが醜い心を起こすまでの過程は勿論、岡部と別当の気持ちのすれ違いだったり、大夫と侍従が花みつと月みつを天秤にかける様子も丁寧に描きます。しかし月みつはあんまり何考えてるか分かんないんですよね〜!
月みつは、大夫と侍従が自分を殺そうとしてたと知っても、「花みつと自分を比べたら花みつを選ぶのは道理が通っている」と言ったり、2人が自害しようとすると出家する様に諭していました。
そして、花みつが自分に恨み言を残そうとも、自分が辿る運命への不満を口にしません。月みつくんは花みつと対照的な性格をしています。
花みつが「情」によって人々を発心させるのに対して、月みつは「道理」で発心させるという役割を担っていたために、月みつが感情を露わにする場面は少ないのかもしれませんね!(まとめサイト?)そういう意味で2人で1人の稚児、なのかもな〜〜👯‍♂️
好きなところ今思い浮かぶのは以上で〜す🙃全然日本語じゃないかも‼️卒論書き終え記念だから許してください🥲

この作品は、どんな理由でも仏教に励むようになったの偉いね〜みたいな終わり方なんですけど、愛を見失って死んだ花みつくんが、周囲の人々の心に自分の存在を刻みつけて出家までさせたというオチってすごく、綺麗だと思いませんか❓仏教の有難さを説いてるものの、執念とか未練に塗れた花みつくんが救われる終わり方でもあるのすごい良くできてるな〜〜
『花みつ』は張り巡らされてる伏線を見つけるのが大変なんですけど、そのどれもが綺麗に回収されるから何回読んでも面白い😪‼️

私が一番初めに好きになった稚児物は『古今著聞集』の「仁和寺覚性法親王の寵童千手・三河の事」って話でした。この話も稚児が2人出てくるんですけど、そっちは稚児⇄僧⇄稚児で、片方の稚児がもう自分のこと好きじゃないんでしょ❗️って出家しちゃう話だったと思います。この話から稚児物に興味を持って、僧に相手にされなくなった稚児が未練がましく死んでそうに自分の存在を刻みつけるという話で卒論書いたの、超いいな〜と思ってます‼️

こんなにツボな作品に出会えて、1年かけて読み込めて良かった〜‼️すごく楽しかった‼️
明日はクリスマスイブですね🎄25日はめちゃ寒いって聞いたので、気温に気をつけて楽しいクリスマスを過ごして下さい🎅
それでは〜❄️

卒論

先日、卒論を無事提出しました。
今は、良かった、ホッとしたという気持ちしかありません。
ブログ部には、卒論を公園で遊ばせた(?)先輩もいらっしゃいますが
「卒論、公園デビュー」https://mcm-www.jwu.ac.jp/~nichibun/blog2/?p=4919

今年度もデータ提出だったのでそうはいかず。けれども、体も心も痛めながら子どもを産んだ気持ち…分かる。研究対象も、卒論も両方愛おしいです。
上手くいっていない、満足できてない部分も当然あるのですが、この論拠とか言い回しはお気に入りだ!という箇所がいくつかあって。言葉の大海から、一かけらの宝物を見つけたようです。

そして卒論が終わってのんびりできるかな、と思っていたのですが「卒論終わったらやります!」と言っていたあれこれが降りかかってくる上、書いている時に押さえ込んでいた気持ちが解放されて波のように襲ってきて、
12月の冷たい夕焼けに染まる新宿のビル群を見たら、ふっと疲れが身に染みて感じる今日この頃です。

そう、提出して嬉しかったことが早速1つ!
お刺身を食べたことです。私はお腹が弱いので、卒論書いている時に食中毒とかお腹壊したらどうしようと思って、一か月生卵もお刺身も全く口にできていませんでした。
で、昨日の夕食、早速マグロと鯛を食べまして…!
一ケ月ぶりのお刺身の味は素晴らしいものでした。今から一か月分を取り戻したい。お寿司も食べたいです。

卒論提出直前には何かしらが起きると言われるものですが、私にも斜め右奥くらいから想像もしていなかったことが起きました。
その出来事というのを詳細にはお伝えできないのですが、私の中で消化、処理していくのに何年もかかることで。
卒論を書いていて言葉の感度が高くなっていたこともあって、その時周囲の何気ない言葉一つ一つが自分にとってノイズになってしまう事態に陥りました。
そのため、思い切って卒論の中で生きることを決意。それから外部の刺激をできるかぎりシャットアウトして、家にこもり一人でひたすら文字と向き合う日々を送りました。さながら作家の缶詰状態でしたが、超シンプルライフを過ごしてその生きやすさにも気づいてしまい、なんだかまだ卒論の世界から帰ってこれなくなっています(笑)
不測の事態に備えて余裕を持って仕上げること、とご指導くださった先生には大変感謝しています。
スケジュール管理とストレスがかかった時の対処、この二つは本当に本当に大切です。

研究を進めて内容を詰め、一つの形にまとめるという作業は、文学的な知見を得ること、いくつか要素を整理してまとめる論理的能力を鍛えることは勿論ありますが、
自己管理をして計画的に仕上げる力や先生への連絡など、卒論周辺のことも含めて、自分の長所短所、性格を顧みる時間でもあったように思います。
反省点だらけですし、これは自分の性格だから腹をくくるしかない!ということばかりですが…。

そしてまた、その予想外な出来事も相まってですが、人は他者とどう関わって生きていけば良いのかと考える日々です。
自分自身で認識している私と、外から見える私というのには当然ながら齟齬が生まれていて、それは仕方のないことなのですが、それが嫌になってしまう時があります。それから、範囲を広げればSNSなども含みますが、周囲から受ける影響によって自分自身が形作られることが今は不快に感じてしまうことが多くて…。
以前よりも心の精度が上がっているからなのでしょうが、この人の考えって素敵だなぁと素直に思えていたことが、最近はやたら自分との違いに目がいってしまい、距離を置きたくなってしまっています。
けれども、人は一人では生きていけないし、そういう風に壁を作ってしまうのは良くないのかなとも思ったり。
そういうバランスをとるのって難しいと卒論を書いていてひしひし感じました。


11月の小春日和を感じた時から、気づけば12月の芯の寒さへと変わっていました。風が冷たさに、年末を感じています。
まずは2021年、一つ一つのことをきちんと乗り越えられたことにひとまず安心しています。
来年はもっと良い年になるといいな。

クリスマス寒波もやってくるそうです。
皆さまもあたたかくして良い年末年始をお過ごしください。

ブログを振り返る

こんにちは、もこです。
今年最後の更新になりました。

ブログを書き始めてからしばらく経ちました。
上手くかけた日もあれば、ひどい出来の時もあり
みんなに見て欲しい投稿もあれば、
誰にも見て欲しくない投稿もあります。

私の友人は、意外と私のブログを読んでいるようで、
こんなに読まれているんだったら、もっと慎重に書かないといけないなと思うことかあります。

しかし書いているとなんだか心の奥底からどんどん言葉が湧き上がってきて、
こうなると恥も外聞もかなぐり捨てて
思ったことをそのまま書いてしまいます。

書いていると自分も知らないような自分の言葉が出てきます。

それらの言葉は私の心の中と、ブログにしか現れないもので、
普段ぺちゃくちゃ喋っている、もこの外側の人の口からは絶対出てきません。

だからブログを読まれると、心の中を読まれたような気分になります。

ここ一年で一番上手く書けたのは、2021年7月4日の投稿、「川祭り」です。
このブログはお二人の先生に読んでもらったのですが、どちらの先生もたくさん褒めてくださいました。
一人はブログ内に登場してくださってます。あの時の会話を、上手く昇華してくれてありがとう、というメッセージが届きました。嬉しかったです。
お二方とも本学の先生ではないのがとても残念ですが、自分の人生の中で、少しでも関わることができてよかったと思っています。

ここ最近で一番反響が大きかったのは、2021年10月7日「金曜日」です。
冒頭で持って行かれた、気づいたら全部読んでいた、純粋にすごいと思った、などなど、内容に衝撃を受けたという旨の感想が届きました。
これは昔からずっとあっためていたブログで、いつか公開したいと思っていましたが、内容が内容なので渋っていたものです。思い切って投稿してよかったと思う反面、ちょっとギリギリを攻めたかもしれないな、と思っています。

自分が一番気に入っているのは、先ほどの投稿の一つ前、2021年9月5日の「S先輩リスペクト」です。
S先輩の名前を出さずに亀の話をするのが申し訳なくて、タイトルに無理やり書きました。
うちの犬は不思議なものを見ると、それを前足でべしべし叩く癖があり、あの時も亀を叩いていました。そしたら叩かれた亀が怒って犬に威嚇し、犬はびびって後退りし、ものすごくおかしかったです。

後はもこのブログといえば文学シリーズだと勝手に思っています。しっかり書いたのは志賀直哉、高村光太郎、小林多喜二、若干触れたのは永井荷風、石川啄木、青鞜参加者の短歌少し。二番目に好き、くらいの近代文豪の話をたくさん書きました。つまり今までのブログ以上の熱量を持って語れる文豪がまだ2、3人控えているということです。愛が強いと書くのも大変なので、四年生までに語れるかどうか。
ちなみに私と旅行に行くと相手が誰であろうが文学館に連れて行くのであまりおすすめしませんが、それでもいい人は一緒に行きましょう。

なんとなく一年の終わりにふさわしく、振り返りができたかなと思います。

これからもどうぞ、もこのブログをご愛顧のほど。

皆さん良いお年を👋