NEWCOMER!!!!

いやあ、4月です!初めまして。ほたると申します
4月、それは新しい始まりを知らせる季節。高校生が大学生になったり大学が社会人になったり、そして3年生が4年生になったり!なんてこった!私もついに最終学年です!それだけじゃないんです。4月3日は私の誕生日!!新学期と一緒に年をとるのが私の運命なのです、、、(めっちゃかなしい)知り合う前にもう誕生日が来てるのでプレゼントとかあんまり貰えません!
そんな私を祝ってあげられるのは、、、そう私です!!今年は就活もするし、卒論もあります!ああがんばってほしいなああ!背中をおしたいなあ!と言うことで大奮発して新しいヘッドフォンを買っちゃいました!!
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ひゃーー!!かっこいい!!ワイヤレス!?はあああ!欲しい!ということでかってしまったこちらのヘッドフォン。最高です。新学期も就活もこれで大丈夫(根拠はないけど!)こいつと一緒に最高のラストイヤーを過ごすぜ!
 
ほたる

乾いた肌にはNIVEAを!乾いた心には『シェイプオブウォーター』を!

こんにちは!
そろそろ春めいてきましたね。この季節、賛否両論ありますが私は好きです。
ところで、先日久しぶりに映画館に行って参りました観た作品は現在めちゃくちゃ話題になってきている作品『シェイプオブウォーター』です!!いえーい!祝オスカー!作品賞!監督賞!やったね!!
この映画の監督であるギルレモ・デル・トロ監督は実は私の大好きな監督でありまして。
『パンズラビリンス』『パシフィック・リム』などの監督です。きらびやかな映像美や特撮の手法が特徴的な監督で、その作品には大人向けのアドベンチャー、おとぎ話を映画作品として多くの良質なヒット作を発表いています。
そんなデル・トロ監督の最新作、『シェイプオブウォーター』は魚人と人間の女性が恋に落ちる、特撮ホラーラブロマンスファンタジー作品です!!!
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あらすじ→1960年代、アメリカの宇宙開発局で掃除婦として働く、喋ることのできない女性が研究対象として運び込まれた魚人と段々と心を通わせるが、、、。
この映画、幻想的な設定でありながら、現在の世界の状況を色濃く反映させています。女性の働く開発局は重役は全て白人。一方で掃除婦などの汚れ仕事は主人公を始め、アフリカ系やヒスパニック系などの社会的弱者です。そして魚人はメキシコから運ばれてきているという設定。
メキシコといえば現在アメリカとの国境においての緊張が続いている国であり、監督の出身国でもあるのです。デル・トロ監督がまさに今感じている危機感を反映させたキャラクターであることは間違いありません。
そして、ここで描かれていることは世界が抱える問題であり、日本に住む私達にとってもとてもみじかな問題なのです。
公開された当初から観たくて仕方がなかったのですが、先日やっと観ることができました。みた感想は、、、。
陸上でも水中でもずっと、水の中で撮影しているような独特の柔らかさがある映画でした。
1960年代あたりの時代設定と展開からは、60年代に抱えていた問題が今、また改めて大問題になっていることが示されているようで、監督の現代社会に対する危機感が痛いほど伝わるものである一方で、主人公たちの無垢なやりとり、心の通わせ方の描写が素敵だし、ギレルモ・デル・トロ監督作に共通する、夢と現の境界の曖昧さや、それにより示される光が心を温めてくれるような映画でした。素敵な映画。最高です。
私にとってはめちゃくちゃに大切な映画になりそうです。
ジャンル映画だと肩肘張らずにぜひ映画館で観てみて下さい!
 
ほたる

冬こそぽかぽか!

そろそろ2017年も終わりという時期がやってきました!!いやあ、毎年のことながら、光陰矢の如し!やろうと思ってきたことができなかったり、後からおもえば、こうしておけば…と思うこともあったり。でも一方で、思いがけないチャンスを手にしたことも想像もしなかった体験が出来たりもしました!ま、結局今年も去年と同じように色々あったけど「よいお年」になりそうだということです。
ということで今回は「結局、人生っていいよね」そう思う映画を1本紹介しようかと思います。
題名は『フォローミー』。私のお母さんが小さかった頃にはよくテレビで流れてたみたいなんですが、ソフト化されたのは最近になってからみたいです。ちなみに全国のTSUTAYAで簡単に借りて観ることが出来ます!ヤッターー!
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物語はロンドンに住む会計士でバリバリ仕事の出来てしまう紳士なんですが、一つ悩みがありました。それは少し前に結婚したアメリカ人の若い妻に関することです。知り合いもいない筈なのによく外出していること!怪しい!そこで会計士は探偵を雇って妻の素行調査を依頼します。
この会計士の妻の役を演じるのがミア・ファロー!ショートカットがとっても似合うかわいらしい女性です。この映画ではいつもエスニックな雰囲気の服装で少年みたいな女の人を演じています。実は彼女、別に浮気しているわけではなかったんです。あ!これは全然ネタバレじゃないので!物語の中心はこの点ではないんです。ミア・ファローは知らない土地、ロンドンで夫との生活を始めますが、夫の知り合いは堅苦しい人々ばかりでなじめない。夫も結婚してからというもの仕事にかまけて彼女を放っておくようになってしまう。家にいても退屈な彼女はロンドン中を散歩するのが日課になります。ピーターパンの銅像を見たり、庭園に行ったり、ホラー映画を見たり。
そんなある日、ミア・ファローは自分の行く先々に現れる男性に気がつきます。白い上着に白いズボン、ヒゲを蓄えたスーパーマリオみたいな人です!最初は怖いと感じる彼女ですが、段々とたのしくなってきます。想像してみて下さい。スーパーマリオがとことこ自分についてくるんです。ちょっと笑っちゃいますよね。で、マリオはずっとミアにくっついてくるんですが、距離は保ったまま。言葉も交わしません。しかしある時、彼女がホラー映画のチケットを買おうとするとマリオが無言でそれを止めて、他の映画館に案内します。追う側と追われる側が逆転です!そして向かった映画館で上演されていたのはロマンスの代表、『ロミオとジュリエット』でした。これを皮切りに、スーパーマリオによるロンドン案内が始まります!
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会計士のかなり不器用な妻への気持ち、ちょっとだけ不器用な妻の思い、奇妙な男性との出会い。そこから見えてくるのは関係性を「保つ」ための努力の大切さかもしれません。一度築いた関係性っておろそかにしてしまいがちな所がありますが、それを保つこと、深めることがいちばん大事なんだと再確認させられる映画です。「ひょっとしたら、そこに言葉なんていらないのかもしれない。」無言の観光シーンはとっても可愛らしいと同時に、見る側にそんな問いかけをポンっとほおってくるようなシーンでもあります。
年末年始は家族があつまったり、友達やその他大切な人たちと過ごす時間が特に増える時期ですよね。ぜひ、このタイミングで観てみてください!
 
ほたる

ついに来た!!!!!全員暴走!!!!!!

こんにちは!!
いやーー!あついなあああああ!!!!!!!!!とにかくアツイ!!!!
多分皆さんもご存知だと思うんですがついにあの『アウトレイジ』の最終章が公開されました!!待ってた!ずっと待ってた!!!!公開前から前二作もバッチリ復習したし雑誌も買ったし、監督の出てるラジオも録音して何度も聞いて今か今かと公開の時を待っていた訳です!!!!!
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いやーー!!もう、ほんとによかったです!!かっこよかったああああああ!!!!!!
 
ん、、、?でもこの映画、ヤクザものだし怒号やら銃弾やら飛び交うし、女子大のブログで取り上げる映画じゃない、、、、??
 
いいえ!!!!!!!!そんなことはありません!!!!!
この映画は一般社会で起こっている事を極道の世界に置き換えている作品です。今回、大阪の一大勢力である花菱会と韓国の済州島から発せられ日本においても絶大な権力を持つ張グループとの間に起こった小さな火種から物語は始まります。この火種を利用して頭を倒し会の跡目を継ごうとする若頭や、それを蹴落とそうとする会長、手柄をあげて幹部に成り上がろうとする組長などそれぞれ腹に一物秘めたものたちの駆け引き、騙し合いが主な見せ場なんです。暴力というより、舌戦、金の動き、権力の移り変わりによって展開していくこの映画は今までのシリーズとはまた違った意味でハラハラが止まりません。まるで導火線に火がついた爆弾を互いに受け渡しているのを端から見ているような緊張感が映画全体を包んでいるのです。
監督はこの映画について「実社会のサラリーマンたちの間にもあるような出世のため、私利私欲のための駆け引きを暴力団の抗争に当てはめたのが今回の作品なんだ」と映画雑誌やパンフレットで語っています。
私達学生の間であっても小さな裏切りや水面下の駆け引きは日常茶飯事です。、、、たぶん。
新しく入ってきたやつがいきなりトップに立ってえらそうにしていたら勘にさわることだってあるし、あの手この手をつかって、ねらっていた立場になろうとしたりする。そういうの絶対ありますよね。
 
ちょっと興味わいてきましたでしょうか、、、?ちなみに最終章、バイオレンスは抑えめで、心理戦がほぼメインです。ということで、食わず嫌いで避けている人がいたら、恐る恐るおすすめしてます。
音楽も車も衣裳もかっこいいですし、なにより!日本の名優たちが見放題である事もおおきな魅力となってます!兎に角アツくて、それでいて乾いたとてもかっこいい映画です!『アウトレイジ最終章』映画館で観るチャンスですよ!
 
ほたる

秋の夜長に

こんにちは! 大学の授業が始まりましたね。ということは秋が来たってことですね。さて、段々と夜の時間が長引いてくるということです。秋の夜長に耐えられない…。眠れない…。そんなふうに思うことがあるかもしれません。でも安心して下さい。そんなときには映画を見ればいいんですよ。
家でみることの出来る映画。そういえば『ムーンライト』も『この世界のかたすみに』もレンタル開始しましたし、『ラビング』もおすすめだし、『シング』も大分よかったしもう何をみてもいいと思います!!でも実は皆さんに是非みて欲しい映画があるんです。高校生の頃でも社会に出てから少ししてからでもなく、大学生の、20歳前後の「今」みて欲しい映画があるのです。
それは『フルートベール駅で』という映画です。この映画、ある年の新年を迎えた直後にサンフランシスコ近辺のフルートベールという駅で実際に起こった事件を元にしている映画です。主人公のオスカーが大晦日を迎えるところから物語は始まります。彼はこの日誕生日を迎えた母にお祝いのメールを送り、恋人と一緒に娘を寝かしつけます。彼はとても子煩悩で朝には無締めを保育園に奥ってあげます。しかし、彼には問題がありました職がないために不本意ながら大麻の売人をしていたのです。お金がないため娘の母親とは結婚できず、新しい全うな職もなかなか見つかりません。
この日彼は色々なことを考えます。家賃を払わなきゃ。今すぐお金が必要だからヤクを売って金を作ろう。母さんの誕生日のお祝いにかにを買わなきゃ。全うな職が欲しい。いつか彼女と結婚したい。今は無理だ。足を洗いたい。刑務所に入った過去、その時の母や恋人の悲しみ、オスカーはそれらのことに思いを馳せ、ある決断をします。
その決断により一歩踏み出そうと決めたオスカーは母の誕生日パーティーの後、娘を親戚の家に預けて、恋人と友人たちと一緒に花火を観に電車で出かけます。だって彼はまだ22歳。遊びたい盛りの年でもある。そしてその帰り、電車に再び乗った彼はある小競り合いに巻き込まれて…。
 
この映画、冒頭に衝撃的な映像が流れ、そこから物語が始まります。その映像とは実際にフルートベール駅で起こった事件を電車の乗客がスマホで撮っていた映像です。白人警官が無抵抗の黒人青年を押さえつけ怒鳴りつけている映像です。この映画はこの映像に向かって物語が進むという構成になっています。
現在、アメリカでは白人警官や白人による丸腰の黒人への発砲事件が後を絶ちません。私はこれらの出来事をニュースで観る他人ごととして聞き流していました。黒人に対する思い込みってそんなことまでさせるのかあ。差別意識って本当に根深いし嫌だな。アメリカって以外と怖い国だなあ。と思った程度です。しかし、この映画では一人の全く同じ年の若者の1日に焦点が当てられており、この若者の悩み苦悩、新しい年への希望など、殆ど自分のことみたいに喜んだり悲しんだりしてしまいます。オスカーを「アフリカ系アメリカ人の男性」としてではなく「オスカーという一個人」として思いやり共感します。だからこそ、彼が向かって行く結末に対して、理論を超えた怒りと悲しみを覚えるのです。私は日本に産まれており、アメリカで起こっている人種差別に関して理解のおよばない部分もあるかもしれません。しかし、彼が新しい年に抱いた希望は分かります。恋人に対して、家族に対して抱いた愛情はわかります。娘を思う気持ちもわかります。そして何よりその新しい年をそれらの人々と分かち合えないかも知れないという彼の驚きと恐怖がわかってしまうのです。
大学生の今、観て欲しいと思ったのはまさにこの部分です。今、もしくる筈の明日を理由もわからず奪われそうになったら?そんなこと殆ど考えたことはないけれど漠然と将来のことを考えている今こそ観るべきだと思うのです。
日本でも様々なヘイトが飛び交い、背筋が寒くなるような事件が起こっています。段々とそういった行動が表面かし、それらをよしとする人々が堂々としている場面を観かける回数が多くなってきました。差別の問題は私達にとって他人事ではありません。もしかしたら自分の中に無意識に存在する発想かも知れないのです。そういったものから目をそらさず、向き合い、まずは自分で考えることが必要なのかもしれません。私にとってこの映画がそのきっかけになりました。あわよくば、皆さんにとってもきっかけとなる映画になればいいなと思います。
 
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くらげ天国

こんにちは。
8月の間に家族で東北りょこうに行ってきました。芭蕉が歩いたとして知られる山寺や白虎隊において多くの若者が自害したとして知られる飯盛山、福島市内を一望できる弁天山などたくさんのところを見て回りました。その中でもとてもいんしょうに残ったのが山形県の加茂水族館です。
この水族館、ただの水族館ではないんです。なんと、世界一多くのクラゲを展示しているということでギネスにも認定されているクラゲの水族館なのです。
この水族館、実は倒産の危機にありました。しかし、クラゲに特化した水族館にしようという動きがあり、それがギネスに認定されたことで、世界中から注目を浴び、閉館の危機を回避したのです。
この水族館は単にクラゲを展示するだけでなく、クラゲの生育方法をわかりやすく解説するコーナーが飼育員によって開かれたり、ボランティアによって、展示が細かく解説されるなど、展示物を、より楽しむための工夫が細部まで施されていました。
皆さんも、山形に行く際には是非、お立ち寄りください!
 
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不忍池にて

こんにちは。
さて、一ヶ月ぶりくらいの更新になります。先月なんの話をしたかなと思って見返しましたが、演劇の話をしていました。
これを書いてからもうそれほど経ってしまったのか…と思うと時が経つのは早いですね。
前回の更新の頃はまだ劇作自体の形がぼんやりとしか見えていなかったため、不安少々、でも無限の可能性を感じておりました。さて、一ヶ月経っての心境はといいますと…
不安充分、可能性は有限代。と言った感じです。
これを聞いて、心配に思ってくださる方もいるかもしれません。しかし、これでいいと思うのです。
よくなる可能性はたくさんあればいいというものではないからです。脚本が出来上がったら、その脚本で出せる限りの面白い劇を演出によって生み出すことになります。演出によって制約が生まれたら、その制約の中から次の演出を考えることになります。
最善だと思える選択を稽古場で役者やスタッフと話し合いながら、考えて、選び取っていく。条件が出てくるということはそれだけ決まったものがあるということです。
制約を一つずつ解消していく。そのために余計なものを削ることもある。そして、その演出の中で最大限の表現をしようと努力する役者。足しては削いでを繰り返して作っていくのが演劇です。
だから、不安があるのも当たり前です。その不安が原動力になり、より良いものを作らねばという気持ちに新たになることができるからです。
幕が開くその瞬間まで劇づくりは続くのです
そうやって作り上げた劇の上演がすぐそこまで来ています。油断はできません、が良いものになるだろうという確信のもと、我々は必死に作っています。ぜひ、お時間ありましたらご来場くださいませ。あなたと会える日を楽しみにしております!!!!
 
以下宣伝失礼いたします。
 
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Theatre MERCURY 2017年度夏公演
『不忍池にて』
作・演出 赤峰ほたる
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足元から何か叩く音がする。
幻聴だ気のせいだ。耳を塞いでうずくまっても、遠くの音は鳴り止まない。
やめろ、やめろ、やめろ
違うこれは心臓の音
掻き消す手段は一つだけ
▼公演日程▼
2017年6月16日(金)~18日(日) 全5ステージ
6/16(金)19:00
6/17(土)14:00/19:00
6/18(日)14:00/19:00
※受付開始は開演時間の45分前、開場は開演時間の30分前となっております。
※開演時間を過ぎますとご入場頂けない場合がございますので、お早めにお越しくださいますようお願いいたします。
◆会場◆
駒場小空間
(東京大学駒場キャンパス内多目的ホール)
京王井の頭線駒場東大前駅東口より徒歩7分
◆料金◆
無料 (カンパ制)
◆お問い合わせ◆
Mail:mercury_info@hotmail.com (劇団窓口)
Tel:080-4726-6337(制作)
Web:http://theatremercury.web.fc2.com
Twitter:@Theatre_MERCURY
Facebook : https://www.facebook.com/TheatreMERCURY
公演の詳細や最新情報はWeb・Twitter・Facebookにて随時更新中!
 
ご来場、心よりお待ちしております。
 
ほたる

ぶたいびじつ

こんにちは!
この間更新したばかりでまだそんなにネタはないのですが…。
あ、そうそう。実は私、ある劇団で舞台美術を任されていたんです!ということで本日は舞台美術について少し話したいと思います。
日本の舞台!と言えば能、狂言の檜舞台。型があり、それに則ったシンプルでありながら計算され尽くした舞台で舞うこの文化は精神面を含めて本当に美しい魅力があります。一方、歌舞伎は能のように簡素な舞台で舞う場合もあれば、ゴテゴテのセットの上で演じる場合もありますよね。しかし、基本的には花道やせりなどこちらも舞台には定石があり、それを演出上で使い分けることでダイナミックな演出から繊細で息を飲むような演出まで行うことができます。
先ほど書き込んだことすべてが、突き詰めれば舞台美術なのです。役者をいかに美しく見せるか、ダイナミックな演出を可能にするか、舞を美しく見せられるようにするのか、それらは舞台の形や装飾によって左右されるのです。
長い歴史を持つ舞台美術は洗練されていて、ここまで磨き上げていく過程でどれほどの人々が関わったかということに思いを馳せるだけで気が遠くなりそうなほどです。
私も、そんな掘れば掘るほど奥が深い、迷宮のような魅力を持つ舞台美術に迷い込んだ一人なのです。
この魅力にハマりだしたころは、舞台が格好よければそれでいい、舞台という美術が完成されること、作り込まれることが1番大切だというくらいに考えていました。めちゃくちゃなおごりだ、と気がついたのは去年の末。私が舞台美術を担当した中でも最も大きな舞台がお客さまの前に晒された時に頂いた感想でした。
役者を食うような舞台は舞台ではない。
完成された美術を、という気持ちだけで突っ走ってきた私には全く納得のいかない言葉でした。今でも心のそこから同意することはできません。でも、私のおごりを真っ直ぐに射抜いた言葉でもありました。
舞台美術は役者をより良く見せるもの。引き立てるものでなければならない。私の美術にはそれがなかったのです。「役者をたてる舞台」、それでいて存在感があり、強くお客様の心に残る舞台というものを、いつか、作ってみたいと思っています。
今回、私が舞台美術を務める劇団はしあわせ学級崩壊という団体です。
舞台美術のテーマは「枠にはまることができない人々」です。写真はネタバレを含むためNGなので載せられません…。残念…。
見てみてください。役者を際立たせるかっこいい舞台…。できているといいなあ。面白いし、かっこいいはずです!待って織りますのでお時間ございましたら是非。
詳しい公演情報は以下の通りです。
しあわせ学級崩壊第六回公演
『チル、幻滅。』
■キャスト
大田彩寧
加藤睦望(やみ・あがりシアター)
木村みちる(遠吠え)
梢栄(劇26.25団)
斉藤瑞暉(法大/二劇)
田中健介(しあわせ学級崩壊/演劇集団宇宙の喜び)
西村蒼
僻みひなた(しあわせ学級崩壊)
■日時
5/4(木)19時
5/5(金)14時/19時
5/6(土)14時/19時
5/7(日)12時/17時
※受付開始・開場は開演時間の30分前です。
■会場
ART THEATER 上野小劇場
※上野駅より徒歩7分
■料金
前売り: 2000円 当日: 2500円
※当日清算・全席自由席
■ご予約
https://www.quartet-online.net/ticket/happyclass-chill
■スタッフ
□脚本・演出
僻みひなた
□舞台監督
中西亮介
□舞台美術
赤峰ほたる
□照明
谷水城
□音響
牧野直翔
□衣裳
井上優子
■お問い合わせ
Tel:070-1302-0326(制作)
Mail:happyclass_happyclash@yahoo.co.jp
Twitter:@ha_ppy_cla_ss
HP: http://happyhype.web.fc2.com
公演HP: http://stage.corich.jp/stage_main/66984
長々と失礼いたしました…。では、また!
ほたる

さいしょとさいご

さて、気がつけば新学期も新学期とも呼ばれないくらいの季節になってしまいました。一年生はそろそろ部活やサークル、バイトの先を見つける頃ではないでしょうか。私の所属しているサークル、Theatre MERCURYも新歓期間を終えようとしています。シアターマーキュリーは日本女子大が持つ唯一本格的な演劇の団体です。入ってから分かったことですが「サークル」という言葉の定義が分からなくなるくらいには本格的に演劇を作る団体です。
新歓をして、新入生にであって頭をよぎることはこの頃の私は何を考えていたかな、という事です。
私は映画や本が大好きでした。今も好きです。映画や本には、時々古本屋が出てきます。そんな古本屋は大抵おじさんだかおじいさんだかが祖父の代から細々と経営していて、店番として近所の大学生をおいてるんです。お店には殆どお客さんが来ないので、バイトの大学生は店番しながらずっとほんが読めるという最高のシチュエーション。私はそんな「店番の大学生」にあこがれていました。バイト先で本を読んで稼いだわずかなお金は映画につぎ込む。最高の生活ではありませんか。
しかし一方で、浪人して一年を鬱々としながら過ごした反動もあったのかもしれません。なにかもっと学生生活の間にしか出来ない、刹那的なものにのめり込みたいという欲求が心の下の方につもっていました。そんなとき勧誘されたのが「演劇サークル」でした。そのなかでも異様な魅力を放っていたもの。それは「舞台」と呼ばれるセクションです。このセクションで行うことは即ち、役者の立つ「舞台」を作ること。3日、長くても4日という公演期間の間だけ舞台上の役者をみせるためだけに大掛かりな舞台を、その10倍、15倍の時間をかけて作り込むこと。それが「舞台」セクションのやることです。ときには必要な装飾品を手に入れるために東京をでて神奈川の港町まで出かけたこともありました。公演が終われば即時バラバラに分解され、跡形もなくなってしまうというのに完成させるために努力は惜しまない。なんとアホで刹那的でかっこいいひとたちだ!と思ってしまい、まんまとこのサークルに入ってしまいました…。
舞台を作ることはひとが立つものを作るという事ですから、安全性がとても重要です。そのため、基礎をしっかり作るのですが、この作業はとても地味でした。誰の目にも留まらない、お客さんの目にすら入らないパーツを木材と釘を使って作る。重労働でしたし、辛い作業でした。しかし、なぜか楽しくてつづけてしまったのは、黙々と一つの作品を作ろうと試行錯誤する先輩たちの輪に私も早く入りたい!認められたい!という思いがあったからかも知れません。そして、公演を重ねるごとに様々な事を任されるようになって行ったことが辛いけれど頑張ろうと思える動力になっていたように思います。
気づけばもう、3年生です。演劇を始めてから、そして魅了されてしまってから丸二年が経ちました。シアターマーキュリーは3年生の夏で引退する決まりなので6月に行われる夏公演が最後の公演となります。長くてあっという間でした。
そんな引退公演の脚本を今回、私がつとめることになりました。同期にとっては最後の、新入生にとっては最初の公演を私が書くという事はとても恐れ多いことではありますが、ワクワクしています。皆さん、お時間がありましたら是非、足を運んで下さいますようよろしくお願いいたします。
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以下公演日程です。
Theatre MERCURY2017年度夏公演
『不忍池にて(しのばずいけにて)』 作演出 赤峰ほたる
2017年6月16日(金)〜18日(日)
於 駒場小空間
料金無料・カンパ制
 
詳しい公演情報が決定しましたら、こちらでもご報告いたします。一同気合いを入れて作りあげていきますのでぜひともよろしくお願いいたします!
 
ほたる
 

おわりのはじまり

こんにちは。
池袋の新文芸坐で『地獄の黙示録』を観てきました。リバイバル上映!この有名過ぎる映画を大きなスクリーン上で人生初鑑賞なんて…。しかも日本初上映時の編集版での上映。あの映画を初めて目にした当時の人に近い感覚で映画が観られるなんてすごくないですか?
と言うことで、ドキドキしながら初鑑賞。しかし、主人公やそれ以外の登場人物などの行動の動機や行く末がよく分からないまま物語はどんどん進んでいってしまう…。頭を抱えたくなるようなちんぷんかんぷんな初鑑賞となりました。
よく分からず、自分なりの解釈もできないまま帰るなんてお金と時間がもったいない…!
しかし、ラッキーなことに一度入場すると何度も観れるのがこの新文芸坐!ちょうど、次の回があったのでもう一度観ることにしました。
2回目は絶対に何かしら理解したい…。頭の中で何が分からなかったのか、どこを注意して観ようか、少し整理してから挑んだ2回目。2時間半の大作なので集中できるか少し不安だったのですが、上映が始まったら興奮しっぱなし!すっかり熱中して観ていました。
主人公の悪人、カーツ大佐の動向やそれを追う兵士達の段々と戦場に呑まれていく退廃的な描写など、1回目に観たときには気がつかなかった細かい部分まで目を行き届かせて観ることができ、作品から読み取ることができました。
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あらすじ
ウィラード大尉はアメリカ軍の情報部で機密の任務を何度か経験しています。そんな彼は朝鮮戦争などのかつての英雄、カーツ大佐の暗殺を依頼されます。彼の潜伏しているカンボジアを目指して川を上るウィラード一行。犠牲を払いながらも川を上り続けた先で待ち受けていたものとは…。
この映画では登場している人の誰もが何を目指しているのかもわからず、誰かの指示に従って生きています。自らの意思に従って行動したはずのカーツ大佐でさえ、目標を見失い、闇の中にいるかのようです。何に従っているのかも目指すものもわからず動く人が流れを作る。その流れに従って生きてもそこに目指すべき安息の地があるとは限りません。ウィラード大尉たちはそんな流れに逆らって生きようとする数少ない人々のようにも見えます。しかし、結局は何かしらの流れに従って日々をやり過ごしているだけなのかもしれません。
今現在、日本だけでなく世界で、人間社会の行く末を左右しかねない問題が動きだしています。安保法案、テロ防止法案、移民排斥、度重なる大統領令…。世界で起こっていることをどこか他人事に受け止めている私たちですが、日本の状況は決してそれらと無関係ではありません。人任せにして知らない振りをしていても、いつかその火の粉が私たちに降りかかって来ないとも限らない。そんなことを考えて、戦慄した今日この頃です。
追伸
マーティン・シーン演じるウィラード大尉の整った顔立ちと引き締まった筋肉、表情豊かな目や、マーロン・ブランド演じるカーツ大佐の圧倒的な演技と存在感、妖しい魅力も必見です
ほたる