皆様こんにちは、本日の担当はまどか🐧です。しかし!私だけではありません!!
この度なんと念願の対談企画に参加させていただきました!
今年度から始まった新たな試みである【女子大生目白対談】企画。発案とともに先輩方が素敵な先陣を切ってくださいました。
その記念すべき第1弾は「山口県の魅力」をテーマにしたもので、先月の16日に投稿されています。いつものブログとは一味違った対談企画の面白さを是非ご覧ください~~。
***
そして今回の対談テーマは「TRPG」です🎲
TRPGはテーブルトーク・ロールプレイングゲームのことで、一般的な電子ゲーム機を使用するRPGとは異なり「対話」によってゲームを進行させていくテーブルゲームのようなもの。
はじめて聞いたよー!という方、ぜひこの対談にお耳を拝借。本日は私達2人がその魅力をたっぷりお話しちゃいます♪
対談者:まどか🐧(二次創作も一次創作も好きな生粋のオタク。近代文学をこよなく愛する。)
しら 🪶(イラストから小説まで幅広く創作能力を発揮するオタク。青春物が好き。)
対談よろしくお願いします!
=====================
前書き
しら「今年度のブログ部員顔合わせの時に私が趣味の欄でTRPGを書いたら、その後の質疑応答でまどかさんが突っ込んでくれて大喜び。」
まどか『そうそう、それがきっかけで対談の話が出ました。』
しら「誘ってくれて嬉しい。やりましょう、ということに。TRPGの話なんていくらでもできる。なんぼしてもいい。」
まどか『そうだよね、何時間でも喋れる人が集まってるんだもん。』
しら「長い時は12時間とかやる。ぶっ続けで1日使う。3、4日使ったりもする。この前やったのは30時間ぐらいのやつだったから1日3時間で10日ぐらいかけてやった。」
まどか『濃い!!』
しら「頭おかしくなる。」
まどか『しかも、対面でプレイするのではなくWeb会議のように行う「オンラインセッション[※]」だと電子機器が必須で、さらにゲーム内容としても難しいものがたまにあるから……プレイヤーの年齢層はある程度年齢のいった学生から大人が多い。』
※オンラインでのゲームプレイを「オンラインセッション」略して「オンセ」
オフラインでの対面開催ゲームプレイを「オフラインセッション」略して「オフセ」
チャットなどテキストのみでやり取りをするゲームプレイを「テキストセッション」略して「テキセ」と呼ぶ
しら「私がいつもやってる友達は高校の時の友達と、そのツテで知り合ったネットの友達。その人たちには社会人もちょこちょこいる。」
まどか『社会人でお仕事があっても、無理やり夜更かししてでもやりたいのがTRPG。なんだか大人の部活合宿みたいですね。なんとなく夜中の方がテンション高くやれるし……深夜テンションでみんなロール(キャラクターとして振舞う演技パートのこと)してる。』
◎大人が真剣に熱中できる対話型のゲーム、そんなTRPGの魅力について今日は楽しくお話していきます。
TRPGとは?
しら「テーブルトークRPGの略で、プレイヤー同士の会話を通じてRPGみたいなストーリーを、サイコロとかを使った運要素も含めながら進めていくゲームです。」
まどか『すごろくと小芝居とRPGみたいな感じで全部重ね合わせて、それを口で喋る……人生ゲームみたいな感じです。要はボードゲーム感が強い遊びかもしれないですね。じゃあ、そのボードとなるものは何なの?というお話なのですが、TRPGを遊ぶために基本ルールとなるものが纏まった「ルールブック」と呼ばれることの多い分厚い本があって[※]。通称は「ルルブ」なんですが。』
※サンディ・ピーターセン/リン・ウィリスほか『クトゥルフ神話TRPG』KADOKAWA,2004年
https://www.kadokawa.co.jp/product/301401001110/
しら「最初はアメリカ発祥みたいな感じじゃなかったっけ?」
まどか『そうだね。同じくKADOKAWAの「文豪ストレイドッグス」なんかでもお馴染みの、米国の文豪ハワード・フィリップス・ラヴクラフトなどの作品群が原作で、彼らの作ったSFホラーの世界観を気に入ったゲーム会社の方がそれに目を付けて今のルールブックの原型を作られたんだとか……。そういう解説がさっきも紹介したルールブックの冒頭に書いてあった気がします(編集者注:書いてありました!記憶確かでした!)。
本のお値段は今いくらぐらいかな?多分6000円ぐらいだったと思うんだけど。とにかく今話してるのがクトゥルフ神話TRPGっていうラヴクラフトの世界観が基になったもの。』
しら「他にも魔法使ったりするやつもあるし、殺し合いみたいなやつもあるし色々あるよね。日本の怪異が元になったやつもあるし結構いろんなTRPGがある。そんな特徴があるのがTRPGという訳で、似たような感じのジャンルだとマーダーミステリーとかも近いよね。」
まどか『近いですねー!そもそもTRPGというジャンルの中には多分もっといろんなテイストのものがあるんですけど、よく代表格として言われるのはクトゥルフ神話ということです。』
しら「さっきも話していたあのルールブックの帯が「世界の真実、今明かされるコズミックホラーTRPG」とか書いてあって、そのせいか普通に親に陰謀論者なのかと疑われて、「あ、違うって!」って説明した笑笑」
まどか『わかるわかる!TRPG初心者の時に友人から教えてもらってルールブックを検索したら、予想外な表紙だったもので……。これ?ほんとに合ってるの?って困惑した覚えがある。ちょっとだけ雰囲気怖いんだよね笑』
しら「しかもずっとTRPGやってると、その中にも色んなタイプのものがあるってわかるじゃない。自分が作ったキャラクター同士をイチャイチャさせるだけのやつもあるし、一方でめっちゃ怖いホラーで気持ち悪い目玉のクリーチャーが出てくるやつもある。」
まどか『そうだね、PvP[※]でボコボコにやりあってるやつとかもあるし、本当に幅広い。TRPGというルールを土台にして、こんなストーリー展開があったら面白いのかもっていう素敵な発想をサプリメント[※]とか、シナリオ[※]として売っている方がいっぱいいる。』
※PvPとは「Player versus Player」の略で、プレイヤー同士が2陣営などに分かれて対立するストーリー展開などのことである プレイヤー同士の協力を前提とするTRPGにおいては少し特殊
※サプリメントとはゲームの基盤たるルルブにさらなる要素を付け加える、アプデ版ルルブのような存在 前提として対応するルルブが必要となる
※シナリオは特定のルルブに基づいて遊ぶことの出来るストーリーのシステム&脚本的存在
要は、ルルブがゲーム機本体でシナリオはゲームカセット サプリメントはアプデやDLCといったところか
しら「元々はアメリカのルールブックだけど、日本向けに作られた「比叡山炎上[※]」なんかもあるよね。そういう風に昔の日本の神話とかが元になっていて、日本風クトゥルフみたいな世界観ができるやつもある。」
※朱鷺田祐介『クトゥルフ神話TRPG 比叡山炎上』KADOKAWA,2006年
https://www.kadokawa.co.jp/product/301404001244/
まどか『あ~それやってみたいなと思ってる。面白そう。機会があったらやってみようかな。
ちなみにクトゥルフ神話TRPGは非常にワールドワイドで多分5ヶ国語ぐらいになってるので場合によっては海外の人とも卓を囲めます。まぁ必要な道具も少ないので。
やろうと思ったら簡単で……うん、極論何もいらないじゃん!!』
◎小難しそうな用語も出てきましたが…もしかして必要なのは物語を楽しむ精神と想像力だけ!?
様々な好みに対応できる深くて広~~いTRPG沼があなたをお待ちしております♡
TRPGとの邂逅
しら「そういえば、まどかさんはTRPGをいつぐらいからやってるの?」
まどか『中学生ぐらいの時に仲の良かった友人が全ての睡眠時間を犠牲にして沼っていたので、その子に誘われたのがきっかけですかね。あとTRPGって自分がやるのはもちろんだけど、配信者さんが配信してるのを見るっていうのも一つ。好きな配信者さんがセッションの様子を投稿してたので元々知ってたんですよ。』
しら「ちなみに誰?」
まどか『高生紳士さん[※]。あとは○○の主役は我々だ![※]の皆さんの「狂気山脈[※]」とかかな。懐かしいです。しらさんは何がきっかけで始めたんですか?』
※高生紳士さん 数多のTRPG動画を投稿している
https://www.youtube.com/channel/UCM2SwvNjA0uH8oc5D0ihSDA
※○○の主役は我々だ!の皆さん 我々だ!として知られる メンバーが時折失踪する
https://www.youtube.com/user/NemesisLaAlgol1936
※まだら牛「狂気山脈~邪神の山嶺~」
https://booth.pm/ja/items/1071516
しら「中学3年生ぐらいの時、同い年の友達がやってて、それを見てオモロって思った。その時一緒に興味を持っていた友人といつかやりたいねって話してたら、別の学校の友達が既にハマってて、私たちが気になってるの察知して囲われた。」
まどか『わかる〜!TRPGにハマるのって囲われるよね。最初は友達同士のお誘いがメインで、そこからネットワークが広がっていくパターンが多いかな。そうでないとインターネット上だけで知り合って急にやるというのは少し難しい。』
しら「ブログ部の人でTRPG気になる人がいたら私かまどかさんに言ってくれたら回ります!」
まどか『私たちは同い年で同じ世代だからかもしれないけど、結構お互い中学の友達とかがきっかけって感じですかね。』
しら「友達がオタクばっかりだった。部活仲間とかではなくて普通に友達で、私がハマって私が小説を書く人ってことを察知されて文芸部に誘われた。」
まどか『すごい!囲われ方の規模が思ったより大きい!なんというかTRPGって一度足を踏み入れると、どんどん輪が広がっていって気付いたら逃げ場ないよね笑』
しら「うちの高校の同級生なんか結局10人ぐらいやる人が増えて。最初は3人ぐらいだったのにどんどん増えてて。」
まどか『本当にそう。私なんて一番最近の卓を囲んだお相手さんとはとある企業のインターンで出会ったんです。インターンでご一緒した他校の先輩がTRPG好きで。じゃあ!やりましょう!って言われて。
まさかの全然知らない先輩とその先輩のご友人と、就活より先に卓を囲むっていう。グループ面接より早く卓を囲んだ仲間。』
しら「そのインターンの話とかちょっと後で聞かせてください。就活何すればいいかわからん。」
まどか『もちろんです!笑笑 こんな風に就活で思いがけない出会いがあったりもします。』
◎TRPGとの出会いはどこに転がっているか分からないのです。少しでもご興味のあるあなた!始め時は今ですよ。
TRPGプレイ事情
しら「結局のところ電話できれば、電話か直接会ってもいいけど、とにかくリアルタイムで会話できたりすればいい。LINEの通話でも大丈夫。昔LINEの通話でやってて、プレイに役立つWebサイトとして中学生の時はココフォリア[※]がまだなかったから、どどんとふ[※]っていうのを使ってやってた。」
※ココフォリア https://ccfolia.com/
※どどんとふ http://www.trpg.net/dodontof/
まどか『うわ懐かしい。』
しら「昔のどどんとふとか、あとマジで聞いたことないサイトでやってた。どどんとふの使い方忘れたな。1回2回ぐらいしかやってない。」
まどか『その後ずっとココフォリアだから。ココフォリアは「いあきゃら[※]」とキャラ情報も連携してくれるし、めっちゃ便利。』
※いあきゃら https://iachara.com/
しら「いあきゃらもいいけど、使っているのはずっとキャラクター保管所[※]だよ、私。ちゃんと全部残ってる。
あぁちなみにココフォリアっていうのが、TRPGをする時に盤面になるやつ。すごろくとか人生ゲームのような時に敷く紙みたいな感じ。」
※キャラクター保管所 https://charasheet.vampire-blood.net/
まどか『例えば……勇者一行は洞窟に来ました!みたいなシーンの時には背景を洞窟にしたりとかして、言葉だけを頼りに冒険してくれているプレイヤー同士の世界観を共有することに役立つ。
あとはサイコロを振る、ダイスロール。サイコロで何の目が出たらプレイヤーはこうする!みたいな展開を決めるんですけど、そういうサイコロを自動で端末上で振ってくれる。便利〜!』
しら「BGMも流してくれるから便利。」
まどか『そう!シナリオによって様々な演出があるから非常に面白いよね。』
しら「シナリオっていうのは、既成の物ももちろんあるけど、基本はもうファンメイドのものが一般的で、有料のものから無料のものまである。」
まどか『なんならシナリオを自分で作ることもできるし、楽しい。そういうファンメイド系の界隈でもあるから、プレイしていると好きな作家さんとかができるくらいで……私は文町さん[※]が好き。』
※文町さん https://candle-c.booth.pm/
しら「うん、文町さんシナリオはいい味がする。私が好きなのは、むつーさん[※]になるのかなあ。「壊胎」「傀逅」[※]がめっちゃ好きで、本当に好きで。あとは、まだら牛さん[※]とかもそうだし。「狂気山脈」から私のTRPGが始まったから。
多分うちの世代がプレイヤー人口多いのは、むつーさんとかの影響が大きい。ありがたいですね。今だとVtuberさんとかもめっちゃやってる。」
※むつーさん https://mutuu24.booth.pm/
※むつー「壊胎」https://booth.pm/ja/items/1702387「傀逅」https://booth.pm/ja/items/1702387
※まだら牛さん https://dappleox.booth.pm/
まどか『たしかにね、にじさんじのメンバーさんとかも結構やってっしゃる。にじさんじお好きな方が確かブログ部にもいたので。機会があったら語りたいですね。
私はにじさんじ大好きだったんですけど、推しが私7人いてそのうちの6人はもう辞めたので。心折れてます。」
しら「ちなみにどなたですか?」
まどか『とりあえず一人挙げるならアイク・イーヴランドさんが最推しでした。』
しら「あっ……。」
◎哀しきオタクのお話が続いたので割愛。
TRPGにご関心のある方はぜひ配信などを聞いてみると雰囲気が掴めるのでオススメですよ!
⚠️ネタバレになってしまうため自分がやってみたいと考えている作品の配信は聞かない方がいいかもしれません
日文生にこそやってほしい!TRPG!
まどか『個人的には文学部や日本文学科の学生さんにTRPGをとても勧めたいですね。』
しら「やっぱり描写に対する解像度が違います。ある程度の読解力と想像力が必要なゲームでもあるので、もちろんそうでなくとも楽しいけど、より楽しめる。自分自身はハマっちゃう。」
まどか『教養っていう言い方はちょっと適切じゃないかもしれないけれど、何かしら世界観を盛り込んだものが多ので、歴史に詳しい人とかも多分楽しめると思う。』
しら「風俗史とか歴史とか、民族学好きな人とかめっちゃ好きだろうな。結構私はそういうのが好きだから嬉しくなっちゃう。
あとは宗教学とか好きな人も絶対好きだと思う。がっつり出てくる。クトゥルフ神話っていうのが、信じてる神様が実は邪悪な邪神だったらみたいな感じの世界観だから。結構がっつり…その狂信者、神を信仰しすぎておかしくなっちゃってる人たちみたいなのが敵だったり、神様自身が敵だったりする。シナリオごとに特色があって面白い。」
まどか『そして、いわゆる「うちよそ」が好きだと、刺さると思う。一次創作好きならぶっ刺さり。先週ぐらいかな……Twitterで「TRPGって何かうちよそcpをいい感じにイチャイチャできる便利なやつでしょ?」的な呟きがあってバズってた。(編集者注:おそらく画像での呟きだったため検索しても見つけられず…リンクがお示しできず申し訳ございません)』
しら「見た!笑 うん、違うけどそう!!!みたいな。違うんだけどね。うん。まぁでもぜひ。本当にうちよそのこと考えてもニヤニヤが止まらなくて。」
まどか『わかるよ、数年前作った探索者を一生引きずって人生を歩んでいく。』
しら「自分にとっての代表探索者みたいなのが何人かいるよね。グッズとか作り始めたらもう終わりだと思う。遠くに住んでるTRPG友達と会った時に、自作のグッズをプレゼントとして配り歩く人とかいる。」
まどか『TRPGって何度でも味わえるいい悪夢だよね。本当に凄く濃い時間を過ごすことができる。今の時代ってとにかく豊かだし、あらゆる娯楽が溢れてる世の中だと思うんですけど、TRPGって娯楽に必要なのは想像力だけなのでその可能性は無限大。
言葉選びと想像力と、その人の人生、人格、性質とかがすごい出る(編集者注:性癖もでる)。自己啓発というか自己診断じゃないけど、今までは知らなかった自分の一面にも気づける。』
しら「不思議な遊びだよね。自分の思想とかも結構モロに出ちゃうから、自己開示させられるし、自分自身への解像度も上がる。』
まどか『普段は真面目に人生相談とかってあんまり人としないと思うんですけど、友人とか親しい人の意外な一面を知ることができたりとか、人生の勉強になったりする。』
しら「そう、人生を追体験。自分で作ったキャラクターが歩む人生を追体験するから、自分が豊かになる気がする。楽しいな。」
まどか『限界すぎる。』
しら「本当に人生、TRPGって人生だから。」
まどか『しらさんの名言ですね。人生。本当に人生。あらゆる笑いあり、涙あり、、、睡眠不足あり。』
しら「寝なさい。」
まどか『私の周りって卓修羅しかいない。えげつないスケジュールを押し通す猛者たち。うーーん、付き合うメンバーは選んだ方がいいですよ皆さん。健康を犠牲にします。』
しら「それはやばい。私は21時集合で24時解散をちょこちょこいっぱいやるとかが多くて、最近は。昔は1日取ってやってたんだけど、みんな予定が合わなくなっちゃったから。
でもそういう風に夜間で分割してやると、社会人の人とかも予定が合うから。最近は21時集合、24時解散かな。
あぁでも最初は友達とかと細々と始めるのがオススメです。調整さん[※]とか伝助[※]で予定を合わせてなんとか漕ぎつけます。」
※調整さん https://chouseisan.com/
※伝助 https://densuke.biz/
◎忙しい、忙しいけれど遊びたいのが人間!分割すればグッと現実的になります。TRPGのご利用は計画的に。
初心者におすすめのシナリオ
まどか『とにかく参加してくれる友達を揃えるのがネックですよね、TRPG。ぜひやりたい人は学校内で私達を探していただいて、気軽に参加できるので。回しますから私達が。』
しら「ソロシナリオもありますので、最少人数は2人からいけますね。ソロシナリオでプレイヤーが1人だけでも、ご安心ください。ゲームを回してくれるKP(キーパー)さん、GM(ゲームマスター)とかとも呼ばれるんですけど、ナレーターみたいな感じでお話を一緒にやってくれるんです。シナリオの中に出てくるNPC(ノンプレイヤーキャラクター)もその人が喋ってロールプレイするしみたいな。ある意味最初の参加者は2人ですかね。」
まどか『初心者におすすめシナリオとかありますか?人数少なめのやつで。』
しら「やっぱりクトゥルフ神話TRPGの世界観を味わって欲しいなっていうのがあって、最初はがっつりロールプレイしつつ、ばんばんダイスロールも回して欲しいから。
「狂気山脈」とかもそうだし、絵も優先というか、おしゃれな感じだと「餞」[※]っていうシナリオがあって、これ、プレイヤーが2、3人いればできるやつで。
結構がっつり探索もできるし。あとは「カタシロ」[※]とかは、最初ちょっとクトゥルフっぽさもあって、ロールプレイがメインで、ちょっと特殊だけど、世界観に入るにはいい気がする。」
※さくら「餞」 https://booth.pm/ja/items/1829504
※ディズム「カタシロ」 https://booth.pm/ja/items/2274429
まどか『「カタシロ」はたしかにオススメですね!あとは……私は日本文学系の、特に近現代文学とか、エログロナンセンスなんかが好きな人に「異説狂人日記[※]」とかが凄くオススメ。』
※文町「異説狂人日記」 https://booth.pm/ja/items/1894068
しら「舞台見に行ったよ。めっちゃいい。この「異説狂人日記」というシナリオは舞台化されるぐらいなんですよ!!あれは本当に日文生に刺さるだろうな。刺さる、絶対刺さる。
私はもう刺さりに刺さって、回してくれたKPさんにここまで刺さるとは思わなかったって言われた。あまりにも刺さってしまって。「異説狂人日記」ぜひ。」
まどか『めちゃくちゃ描写がね、日本っぽい。流れる空気感や文章が日本っぽいというか、、純文っぽい。すごく純文学の香りがする。
個人的には近現代文学!って感じ。まあ、書いたの現代の人なんだけど。ストーリーの舞台が大正、大正浪漫の香りが漂いつつ、精神や心理学に触れるような雰囲気。』
しら「いや〜めっちゃくちゃ良かったな。なので、日本文学科、特に近現代好きには「異説狂人日記」お勧めします。ちなみに私は回せるので、回りたい人は学校内で私を探してもらって。
それに関連しておすすめのシナリオっていうか、似たような味付けで言うと「鬼の棲む[※]」っていうシナリオがあって、これはソロシナリオなんだけど、本当にソロ。
現代日本でも大正日本でもいいんだけど、ちょっとホラーみというか、少し不思議な感じ。怪奇系?
舞台となるのは葬儀系の施設。そこから鬼が棲んでると言われる山のなかに行くシナリオ。ちょっと難しいシナリオだけれど……。和風なタッチが好きならまじでイチオシかな。
あと、「ゲンジボタルくん、東京を救う[※]」っていうのもめっちゃ小説というか文学だなと思った。これはもうめっちゃ小説風な描かれ方をしてみて、ちょっと特殊。本当にTRPGというよりは、プレイヤーが小説の中の登場人物の1人として振る舞う感じ。なんだか不思議な感じだけど面白い。
あ、教職課程取ってるような教師志望の人にオススメしたいのは、「ソープスクール[※]」!!プレイヤーは中学教師としてプレイするんだけど……その学校の生徒が自殺してしまったところから始まるもので、ちょっと精神的にくる所はある。私は教職課程取ってから割と解像度上がったかな。
だけど本当に苦しいから、さっき言った通り自殺したところから始まる結構嫌な味付けのシナリオだから。考えさせられるシナリオだね。
あぁ「春を呪う人へ[※]」っていうのも、これも登場するのは高校生なんだけど、これもめっちゃ文学風味でオススメかしら。」
※さんとなな「鬼の棲む」 https://booth.pm/ja/items/1851693
※まだら牛「ゲンジボタルくん、東京を救う」 https://booth.pm/ja/items/1451624
※アキエ,nekoze「ソープスクール」 https://booth.pm/ja/items/2108125
※ごくつぶし「春を呪う人へ」 https://booth.pm/ja/items/3080166
まどか『沢山紹介してくれてありがとう!大分しらさんの趣味が分かる気がしますね〜。』
しら「めっちゃ高校生の青春シナリオと、爽やか系も好きだし、エモ系も好き!」
まどか『私はPvPで結構お茶を濁してゴネていって……よく回るお口だこと!って感じで何とかするものが好きだな。あとはデカめのダメージロールがあるようなのも良い。結構、ご機嫌シナリオが好きなのかな。笑顔で血が騒いでるタイプのシナリオが好きです。盛大に暴れるうちの子が見たい〜。
心に残るシナリオっていうのはやっぱり好みが結構分かれるし趣味が出るかもしれないね。』
しら「本当に出る。めっちゃ分かりやすい。物によっては何だこれ?みたいな終わり方したのもいっぱいある。全ロスとかもあるよ。ロスっていうのは、キャラクターがゲームみたいな感じなので、RPGの体力値みたいなのがあって、そういうのをなくしてしまうと、突然お釈迦にになります。人は死んだら死ぬんです。」
まどか『人は死んだら死ぬんです…!名言多いな、しらさん笑笑。一応、応急処置で回復とかもできるんで、そんな簡単には儚くならないはず……なんですけれど。死ぬんだよなぁ…。』
しら「例えばその邪悪な神様に勝てなくて、神様が世界を滅ぼさせちゃって…全ロスっていうのもあるね。でもマジでハッピーエンドだけじゃないのがいいなと思う。」
まどか『でも、だからといって勝ち負けがあるわけではなくて、協力!基本はみんなで協力プレイだから。ちゃんとプレイヤー間で協力して楽しむのが一番です!
ロールとかも、即興劇みたいな感じで、エチュードっぽく進めていく方が臨場感があるので、最初は多分戸惑うんですけども。』
しら「ロールは慣れてくるととても楽しいよね。ロール上手い人、とまらない、楽しい。TRPGは人と協力しないと、協調性がないとやっていけないゲームだから、遊ぶ人はね、仲良い人と信頼できる人と遊ぶのがいいかな。
ネットの人と最初に遊んでトラブるとかよく聞くから。ネットでも全然やれたり、Twitterで募集して知り合いあったりとかもするんですけど、性格が合う合わないはすごくありますね。」
まどか『だって人と何十時間も一緒に喋ったことあります?TRPG以外ないですよ。だからこそ、それで仲良くなると本当に仲良くなる。』
しら「苦楽を共にしているので、本当に。仲良くなりますね。ぜひTRPGしましょう、一緒に。オンラインセッションがオススメかな。大学生ってみんなパソコンも持ってるし、スマホも持ってるし。多分パソコンさえあれば、隙間時間で夜とかにできるから。」
まどか『素晴らしいと思います。最初は何したらいいか分からないから、まずは配信とか見てなんとなくルールとか世界観とかを理解してから始めるのは割とオススメかな。』
しら「複雑だけど、1回見とけば結構イメージがつくから。ぜひ配信で見てみると良いかもしれないです。ニコニコ動画とかに、リプレイ卓っていうのがありますね。有名な動画だと、動物になるやつ「トブ老人[※]」っていうシナリオのめちゃくちゃバズってたやつがある。
「笑いすぎて一生忘れられないTRPG[※]」っていうのが、700万回再生とかされてるやつなんだけど、これとかは、全部文字起こしされてて、全部絵になってて状況が分かりやすいし、めっちゃいいね。」
※まにむ「トブ老人」 https://booth.pm/ja/items/1204613
※まにむ「笑いすぎて一生忘れられないTRPG」 https://m.youtube.com/playlist?list=PLIbP2uLCPUkEUF8PI-8cSFYvjm2N7V5t-
まどか『なんかこの世代がTRPG好きな理由ってそういう配信者さんがいっぱいやってらしたのもあると思うんですけど、さらに言えばコロナ禍世代なので。』
しら「そうだね、それマジある。お外に出られない期間にめっちゃ回ってた気がします。分かる、めっちゃやってた。
沢山やって、普通に成績悪くなった、TRPGやりすぎて。すごい、このぐらいの熱中が出来る。TRPGやりすぎて、本当に勉強手に付かなくなって、めっちゃ親に怒られたな。本当に、本当にやめろって言われたな。
まあまあまあ!!笑 何かしら犠牲も出るんですけど、人生は楽しく、豊かに。うん!」
まどか『豊かにね、うん! 大学とか企業とかに入ると、みんなそれぞれ進路が違って、かつての友人とちょっと疎遠になっちゃったりとかもあるかもしれないんですけど。
安心して。インターネットで繋がってるよ。』
しら「インターネットで繋がってるぜ。私たちは同じインターネットの空の下で繋がってるから。」
まどか『そのセリフでこんなに情緒なくなることあるんだ?笑笑 インターネットの空の下……いやドブ沼の中かもしれない。』
しら「空じゃないか。地下か。地下です。地下で会いましょう。」
まどか『まあ、とにかく当たり前に電子機器を持たせてもらえるような良い時代に生きてるのでね。そういう所は活かしていったらいいんじゃないかなっていう気がします。』
しら「そうね。マジでうちの学校の日本文学科で創作技法論とか取ってる方、TRPGやってないならやろう。ぜひ、やろう。楽しいからね。本当に楽しい。」
まどか『短いものだと1、2時間で終わるシナリオとかもあるので。』
しら「それでも時間が厳しいってことであれば、細切れにしてしまったり休憩取ったりながらでもいいと思うので。だって1、2時間って授業1コマ分ぐらい。」
◎極論、空きコマでもできてしまうのでは!?
その時に集ったメンバーとその時の賽の目次第。変幻自在の夢物語、TRPG。
ぜひ私達と一緒に!私達にしか見られない景色を探索しに行きましょう!
後書き
まどか『いや~ここまで話してきてアッという間に1時間程経ってしまいましたが、最後に何か一言お願いします。感想でも、布教でも。』
しら「最後になんだろうな。難しい。いや、でも本当にTRPGの話ができる友達が、今までの高校とかの友達しかいなかったから、こんな身近な同じ大学内で見つかると思わなくて、すごく嬉しくて。語り尽くしてしまいました。
私は本当にいつでも卓回してるし、一緒にやるし、しかももう私がやりたいシナリオって大体友達に回し尽くしてしまったので、ぜひ新たな沼に、沼人(ぬまんちゅ)になってください。」
まどか『光栄です。もうね、最早どっちがクトゥルフというか怪異クリーチャーなのか分かんないよねソレ!笑笑 いや、本当にありがたいことです。沼人(ぬまんちゅ)になりますね。
それにしても私も、中学生頃にハマった時にはね、こんな事になるとは思ってなかったんですけど、今となっては多分一生引きずるような感じの趣味です。一生ものの趣味に出会うのって結構難しいと思うんですけど、終わりがないです、TRPG。
どんどん新しい作品が出る、どんどん新しい沼があるっていう感じで、全くこれはもう宇宙みたいなものなので……TRPGは宇宙っていうこと。』
しら「TRPGは宇宙。間違いない。将来的には老人ホームでやろうねって友達と話してる笑笑
そんなぐらい人生設計に組み込める趣味なので!」
まどか『老人ホームで!?笑 最高かも!
なんか日本文学科って比較的文学が好き人が多いような気がするので、そもそも文学が好きというだけで人生の趣味には事欠かないと思うんですけれども、その趣味のお隣の庭というか、一端としてぜひクトゥルフ神話TRPGという「話す文学」を楽しんでもらえたらなと思いますので、やってみてね!!』
◎年齢も性別も居住地も何もかも飛び越えて、全力でなりたいものになる。
しがらみなんか取り去って、自分じゃない何かになって、一生懸命生きて遊ぶ唯一無二の瞬間!
その先できっと貴方は、まだ知らぬ自分と再会する。
編集後記
以上が私としらさんによるTRPG対談の全貌です!!
……と申し上げたかったのですが。「きっかり1時間!」と時間制限までしてしっかりその中でお話していたにも拘わらず、蓋を開けてみたらトンでもない文字数になっておりました。
その為、泣く泣くバッサリとカットしている部分がかなりございます。
特に私達2人のイチオシシナリオ紹介や最近囲んだ卓などは、内容が初心者向けではなかったので……。
しかし!逆に言えば、TRPGをご存知の方や伝わる方にはちょっと楽しんでいただけそうなお話が飛びだしていたワケです。
ですから…いずれまた続編として今回載せきれなかった無念ポイントも集約できればと思います。
ぜひまたご覧いただければ幸甚でございます。
最後になりましたが今回対談の誘いをお受け下さったしらさん、本当にありがとうございました!!!!
ものすご~~~~く楽しく、まだまだお話したくなる夢のような時間でした。
次は同じ卓でお会いしましょう。